amazon販売商品で選ぶ、10代から20代前半の方向けスキンケアプラン

只今、amazonで販売されている化粧品で組む、10代から20代前半の方向けのスキンケアプランを試作中です。
前回更新「10代から20代前半の若い人におすすめするスキンケア」で、若い方のスキンケアの考え方、必要性、具体的にどんなアイテムが必要かをまとめました。ただ、実際に難しいのは、星の数ほどある化粧品のなかから、それに則って適した製品を選ぶことだと思います。
今回は手に入れやすさということで、Amazonで購入できる製品であること、
10代から20代前半の若い方向けということで、クレンジング、洗顔、化粧水、クリーム(必要があれば)、日焼け止め、各アイテムは1500円以内を条件にして考えました。
具体的には、下記のような検索をかけ…
ビューティ→0-1500円 “化粧水”→価格の安い順 検索結果144
ビューティ→0-1500円 “日焼け止め”→価格の安い順 検索結果125
ビューティー →スキンケア・ボディケア : スキンケア・基礎化粧品 : 保湿乳液・クリーム : 乳液・クリーム : 0-1500円 検索結果42
ビューティー→スキンケア・ボディケア : スキンケア・基礎化粧品 : クレンジング・メイク落とし : クレンジングミルク : 0-1500円 : 検索結果73
“クレンジング”
ビューティー : 0-1500円 :”AHA” 検索結果66
総数450点の成分をまず見ました。
amazonのページに記載されていないものは、公式の製品情報やネットに落ちている情報で賄いました。
ここまででだいたい所要時間が10時間ぐらい。
その後、今回は顔につけるものなので、やはり実際のテクスチャーや美容訴求成分が実際にどのくらい含まれているのか、対象の日焼け止めを落とすのにクレンジングの洗浄力が適度か、ラインで使ったときに保湿力が不足しないかどうかなど、確かめなければいけないと思い、良さげな製品はすべて取り寄せました。
ama20188.png
▲amazonの注文画面
だいたい1アイテムにつき、2~3種類購入しました。
そして、現在その届いた製品を使っていろいろとテストしています。
kopaafter.png
▲日焼け止めの撥水性や、どの程度の洗浄力のもので落ちるかテスト中
この一週間は、自分の顔を使って試しています。
10代から20代前半の若い方向けのスキンケアラインを、皮脂量が非常に少ないアラフォーが試しているので、どえらいことになるのではないかと戦々恐々としていましたが、いまのところ、案外それほどヒドイ感じにはなっていません。
最近のプチ・プライス化粧品は良くできていますね。
まあ、成分見てから取り寄せているので、最低限のボーダーを越えたものしか試していないという事情はありますけれど。
今週中に試用の結果をまとめられればと思っています。

10代から20代前半の若い人におすすめするスキンケア

先日、長くご利用いただいているお客様のお嬢さんのスキンケアプランを考える機会をいただきました。
改めて10代から20代前半の若い方のスキンケアについて、調べ、考えたので今日はそれについてまとめたいと思います。

10代から20代前半の肌をとりまく事情

しわやたるみ、しみのない、うるおったみずみずしい肌にスキンケアなど不要だとお思いでしょうか。


確かに、10代から20代前半の肌は、まだまだ十分なポテンシャルがあり、そのものが美しい状態です。


しかし一方で、授業や課外活動、レジャーなどによって大人に比べて紫外線を浴びやすい生活環境があったり、ホルモンバランスの変化に伴って特別ににきびができやすい期間でもあります。


一説によると、一生のうちに浴びる紫外線の8割を10代のうちに浴びているのだとか…


10代から20代前半の若く、かわいいお嬢さんたちのスキンケアにおけるポイントは下記ふたつです


・紫外線予防とケア
・にきび予防とケア

10代から20代前半の人のスキンケア基本アイテムは5つ


・角質ケア(ピーリング)効果を持つ洗顔料
・VC誘導体を含む化粧水
・季節や部位の乾燥ケアのためのクリーム
・日焼け止め
・日焼け止めを落とすためのクレンジング剤


ひとつひとつ解説していきます

◆角質ケア(ピーリング)効果を持つ洗顔料


にきびは、このような順番でできます。


①角質が厚くなり、毛穴をふさぐ


②その下で、常在菌であるアクネ菌が皮脂などを餌にして過剰繁殖する


そのため、ニキビ用化粧品というものは、このアクネ菌を殺菌するための成分が入っているか、皮脂を抑え、乾燥させるようなものか、化粧品そのものに油分を含めず、餌を極力少なくするようなつくりになっています。


しかし、アクネ菌は常在菌ですし、皮脂は肌には必要なもので常に分泌されるものです。


すでにできてしまったニキビを治すには、皮膚科で診てもらうことが大事ですが、ニキビができないように予防するための第一歩は「角質を厚くしないこと」です。角質肥厚の原因はまだよく分かっていないことが多いそうで、ホルモンバランスの変化も関係しているのではないかと言われています。


ピーリングを取り入れ、角質を厚くしすぎないことはニキビ予防につながります。


具体的な成分名は酵素や、グリコール酸、フルーツ酸、乳酸などです。


AHAの場合、濃度が明記されている製品もありますが、3%以下なら毎日の洗顔料として、5%なら週1~2回からはじめて、様子を見ながら回数を増やし、10%超のものは刺激が強く、扱いにくいのでおすすめしません。


酵素は製品によって差が大きいので、洗いあがりの肌の状態を見て回数を増減するのが良いかと。

◆VC誘導体を含む化粧水

ビタミンC誘導体は厚生労働省認可の美白剤です。


美白剤には他に、エラグ酸、コウジ酸、トラネキサム酸、アルブチンなどがありますが、10代から20代前半のお嬢さんにはVC誘導体がおすすめです。VCは美白剤でもありますが、コラーゲンの合成に欠かせないものであり、過酸化脂質抑制(老化予防)のほか、皮脂をコントロールする作用などさまざまな美容効果をもっています。


特に、年齢的に皮脂過剰になりがちな若い女性にはVCはその点でも心強い味方になってくれます。ピーリングとともにニキビ跡を早く薄くする効果も期待できます。また、成分的に安価なので化粧品のコストを抑えられるのも魅力です。


具体的な成分名は、アスコルビン酸グルコシド、アスコルビン酸セチルエーテル、アスコルビン酸Na、アスコルビン酸Mgなど。これらは水溶性のVC誘導体ですが、最近では油溶性で安定性の高いテトラヘキシルデカン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビルなどもあります。


アスコルビン酸のままでは安定性が悪く、分解しやすいため、普段のスキンケア用化粧品として使うのなら誘導体の形になったものを使うべきです。


アスコルビン酸の化粧水や美容液は、イオン導入に適しています。


◆季節や部位の乾燥ケアのためのクリーム


水分量も皮脂量もそのままで十分な若いお嬢さんには、特別な保湿ケアは必要ありませんが、ピーリングや日焼け止めを落とすためのクレンジグによって少し肌のつっぱり感が気になるときや、冬の空気の乾燥が強いときなどは、化粧水だけでなくクリームを追加します。化粧水よりもクリームの方が美容訴求成分が多く含まれる傾向があります。


また、肌の調子が悪いときは化粧水を休み、肌あたりのやわらかいクリームだけを使って肌の回復を促すというレスキュー的なケアもできるので、肌荒れをしやすいお嬢さんは保険がてら用意しておいても良いでしょう。


植物エキスははたらきが穏やかなものが多いので、ヒアルロン酸やコラーゲン、天然保湿因子(アミノ酸など)をバランスよく含むクリームがおすすめ。特に肌荒れしやすく、粉を吹くくらい乾燥してしまうのなら、少々お値段は張りますが、大人同様にセラミドか類似成分配合のものを。


紫外線ケアにいっそう力を入れるのなら、先にあげた油溶性のVC誘導体を含むクリームも良いと思います。

◆日焼け止め


肌に負担の少ないノンケミカルのものがおすすめです。


ノンケミカルは顔料(酸化亜鉛、酸化鉄などファンデーションやフェイスパウダーにも使われる粉)によって紫外線を反射させ、紫外線をカットします。紫外線を「粉」によって反射させるので、ローション、ジェル、スプレー状のものは存在せず、粉を均一に伸ばすために油性原料と混ぜてクリーム状にすることで、肌への密着度を高めてあります。


撥水剤が入っているウォータープルーフタイプは使用後はクレンジングが必須ですが、汗やこすれ、ふきとりなどの物理的刺激にもある程度耐えてくれ、薄塗でも持ちこたえてくれやすいのでウォータープルーフタイプがおすすめ。汗をかくことが大人よりもずっと多いでしょうし、動きも活発でしょうからね。

日焼け止めというと、肌へ高負担のイメージもあるかと思いますが、10年超のエステティシャンの経験では、日焼け止めによって肌のコンディションが悪くなってしまう方の大半はケミカルタイプ(紫外線吸収剤)をお使いです。


世に出回っている日焼け止めの多くがケミカルタイプなので、分母が圧倒的多数ですから、紫外線吸収剤が悪いとは言い切れない部分はあります。ただし、紫外線吸収剤の多くは配合上限が設けられている古い成分であり(日進月歩の世界にも関わらず1960年代から使われているものもある)、厚生労働省の「紫外線対策マニュアル」でも、「稀にアレルギーを起こすことがある」というマイルドな表現で注意喚起されています。


なんでもない人はなんでもないですが、若いお嬢さんはお肌のコンディションが安定しにくいので、負担となりうるものは極力減らしてあげて方が良いのではないかと。

◆日焼け止めを落とすためのクレンジング剤


ウォータープルーフタイプではない(撥水剤が入っていない)日焼け止めを使う場合は、クレンジングは不要ですが、10代から20代の若く活発なお嬢さん方には日焼けを恐れず、アクティブにいて欲しいのでウォータープルーフの日焼け止めがおすすめです。


その際は、面倒ですがクレンジングが必須です。


クレンジングはクリームタイプをまず試してみてください。


クレンジングの形状と洗浄力については、過去にまとめたものがあります。

非常に密着度の高い、ウォータープルーフタイプの日焼け止めを使用した場合、クリーム形状のクレンジングでは落としきれないときがありますが、乾いた手で充分な量のクレンジング剤を、乾いた顔(体に塗ったときは腕、足など)に乗せ、30秒ほどくるくると力を入れずになじませてみましょう。それでも落ちないようであれば、クレンジングの洗浄力をあげることを検討します。

まとめ



うるおいが十分で、衰えのはじまっていない10代から20代前半の若い方のスキンケアは、予防的ケアが主となります。


それが20代後半、30代、40代、50代……と時を重ねたときの肌の礎になります。


時代とともに女性性や女性の有り方というのは変わってきています。


近頃は、「女性だけがなぜ化粧をしなければならないのか」という訴えをSNSで目にしたこともあり、賛否両論ありました。


個人的には大きなシミや深いしわがあっても、それを含め肯定的に自分の人生を捉えられるのならその人は美しいと思います。


以前何かで目にした女性厩務員の方は、化粧っけがなく、とても日に焼けていました。けれど、その方は生き生きとされていて、大変美しい女性でした。


自分がどのような道を歩むかは、若いお嬢さん方にとっては想像がつきにくいことで、思っている道と全く違う方向に行くこともあるかと思います。一般的には、まだまだ女性は美しい肌をしていた方が社会的に得をすることが多いし、なにより、自分を肯定的に捉えやすくなると思います。


将来が決まっていないからこそ、若いうちからのスキンケアを自己投資としておすすめしたく思います。


<本日の所要時間2時間>


ちなみに、「若いお嬢さん」におすすめのスキンケアと書きましたが、ニキビに悩む青少年にもおすすめのスキンケアでもあります。


青少年はお嬢さんたちと比べるとさらに皮脂量が多いので、クリームは不要かと。


日焼け止めについては、ちょっと最近の青少年の感性が分からないので、何ともいえないんですけど、できれば使わない方がいいのかな、と思います。撥水剤は油性原料なので毛穴をふさぐリスクがちょっとあがるのでね。男性がクレンジングを購入するのも勇気がいるような気がするし。あ、amazonで買うなら関係ないのか…。


どうなんだろう。


最近の若い男性たちは日には焼けたくないんだろうか。それとも、どうでもいいのだろうか。


人によるのかな?


***


毎週木曜の更新を秘かに目標としていながら、さらっと2週間も空けたあげく、1日遅刻しました。


次回は今回まとめたものを使って、実際の若いお嬢さんのスキンケアプランをamazonさんの取り扱い商品で組んでみたいと思うんですけれど、もんのすごい時間がかかりそうなのと、そこまでやるのなら、机上の空論ではなく実際に製品のテクスチャーなど確かめてからやりたいような気がして。


シャンプーやボディウォッシュではなくて、顔につけるものですからね。エステティシャンの矜持が許さない……
だとすると、労力とコスト両方がかかるし、そこまでやっていいのかな? というような気もします。


ちょっと悩み中です。

石けんとボディソープについて

普段、シャワーやお風呂のときに何でからだを洗っているでしょうか。


私は愛用のボディソープがあります。


先日、化粧品をメーカーに発注する際に合わせて頼もうと思ったのに、忘れました。


カスッカスッと無惨な音を鳴らし、空を切るポンプ。申し訳ていどにしか出ないボディソープ……


そんなの、もう1回発注すれば良いですよね。


そうなんですけれど……


送料ががっつり上がって高いんですよ。


商品や消耗品と合わせてまとめて発注しないと、ボディソープだけでは送料の方が高くなるというね。


まあ、昨今の運送業界の事情をふまえると、仕方ないというか、これまでがおかしかったんですよね。


働いている方々が犠牲になっていての、あの価格だったわけだから。


だから思ったんです。


この機会にもう少し手に入れやすいボディソープを探せばいいじゃないかって。


久しぶり、というか、市販のボディウォッシュをちゃんと見たのははじめてかもしれないのですが、目を皿にしていつものケンコーコムさんやamazonのレビューを見て慄きました。


石けんの安全神話。


絶対的地位。


シャンプーではすっかり廃れた(と思う)その神話が、ボディ用洗浄剤の世界ではまことしやかに囁かれていたのです。


石けん以外の界面活性剤に同情した、というのもありますが、石けんが安全で低刺激だと信じていると思わぬ肌トラブルを招くこともあるので、今日はこのあたりをまとめてみようと思います。

1.石けんとは何か

陰イオン界面活性剤の一種です。嫌われ者のラウレス硫酸Na、人気者のココイルグリシンNa,ラウリルメチルタウリンNa(アミノ酸系界面活性剤)などと同じグループです。


パルミチン酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸、またはパーム油、オリーブ油などの油脂に強アルカリ剤を反応させてつくる人工の界面活性剤。たまに石けんのことを「天然の界面活性剤」と表現しているものを見かけますが、天然ではありません。


反応させるアルカリ剤の種類によって、固形、液体と形状を変えます。

2.早速本題 せっけんは「やさしい」のだろうか

化粧品における「やさしさ」を何と定義するかにもよりますが…


安全性という点では、やさしいと言ってもよいかもしれません。何しろ、石けんは古来より存在する界面活性剤です。


ただし、その他の界面活性剤の多くが石けんよりも安全ではないかというと、そんなこともありません。


ラウレス硫酸Na(現在は化粧品にはあまり使われていない)など、旧表示指定成分の界面活性剤もありますが、そもそも旧表示指定成分の界面活性剤が危険であるという根拠もありません。旧表示指定成分は「アレルギーの報告があったもの」です。また、同じ陰イオン系界面活性剤には、皮膚刺激が非常に温和で石けん同様に優れた生分解性をもつものもあります。


一方、洗浄力という観点では、石けんは全くやさしくはありません。


アルカリ性という性質で、非常に高い洗浄力を持つからです。


固形せっけんには釜だき製法と中和法という製法がありますが、その過程で天然のうるおい成分がほどよく残る釜だき製法に比べ、大量生産に多い中和法は、別に保湿剤を添加しなければ洗浄力が強すぎてつっぱり感が出てしまうことが知られています。


このように、石けんは安全性という点ではやさしいと言ってもよいですが、洗浄力という点ではけっこう注意が必要な界面活性剤です。

3.適切かそうでないかの方がはるかに重要

「洗う」という段階で使うアイテムに重要なのは、汚れを落とすのに適切な洗浄力であることです。


この汚れには、メイク、整髪料など別に取り入れたもののほかに、皮脂も含みます。皮脂は健やかな肌を守るために大事なものですが、そのままにしておくと酸化し、においの元になったり、常在菌の餌となり、常在菌が過剰に増えてさまざまなトラブルを招きます。


特に体に関しては、顔や頭皮に比べ、皮脂腺の少ない部位が大半です。(胸元などは案外多い)


また、メイクや整髪料などを重ねることもなく、せいぜい重ねるのは日焼け止め、ボディクリーム、ローション程度で油性汚れは多くありません。そのため、意外と洗浄力は弱めのものが向いている人が多数です。


石けん(この場合のせっけんは、シンプルに保湿剤などがほとんど添加されていないせっけん)が向いているのは、皮脂量の多い20代から50代半ばぐらいまでの男性ではないでしょうか。男性でも20歳以降は肌の水分量は確実に低下していますから、洗浄後、水気と汗が落ち着いたのあとに強いつっぱり感やかゆみ、かさかさした感じを受けるようなら、クリームなどでしっかり保湿をしましょう。

それでも収まらない場合は、洗うものの洗浄力を落とすか、塗るものの保湿力を上げるか、はたまたその両方が必要です。


口コミや多すぎる情報、メーカーの販売戦略に惑わされず、ご自身の肌の状態を見て、感じて、冷静に選ぶことが大事だと思います。


4.実際にボディソープや石けんを見てみよう

無添加せっけん 泡のボディソープ

無添加せっけん 泡のボディソープ 5L
無添加せっけん 泡のボディソープ 5L


amazonさんで「ボディウオッシュ→レビューの評価順」でTOP表示です。(2018年7月現在)


全成分表示は水、カリ石ケン素地 のみ。


カリ石ケン素地とは、ジェル状、液状のせっけんの素地です。


商品紹介によると「この製品の主原料である『パーム核油』の原産地はインドネシアです」とあるので、パーム核油を主とした油脂にアルカリ剤である水酸化Kを反応させてできたものと思われます。(固形や粉状の石けんの素地である石ケン素地はアルカリ剤に水酸化Naを使用する)


保湿剤は全く入っていません。


商品の特徴には「うるおい・保湿 無添加・無香料」とあります。


水でかなり薄まっているとしたら、案外とマイルドな洗いあがりなのかもしれません。

Dove ダヴ ボディウォッシュ プレミアム モイスチャーケア ポンプ 500g


Dove ダヴ ボディウォッシュ プレミアム モイスチャーケア ポンプ 500g


Dove ダヴ ボディウォッシュ プレミアム モイスチャーケア ポンプ 500g


全成分表示:
水、ラウリン酸、ミリスチン酸、水酸化K、ラウレス硫酸Na、グリセリン、パルミチン酸、ジステアリン酸グリコール、ステアリン酸、香料、PG、コカミドプロピルベタイン、ココイルグリシンK、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヤシ脂肪酸K、BHT、EDTA-4Na、エチドロン酸、メチルイソチアゾリノン


有名どころですね。


石けんと界面活性剤のラウレス硫酸Na両方入っています。


ラウリン酸、ミリスチン酸、水酸化Kでカリ石ケン素地です。パルミチン酸、ステアリン酸の高級脂肪酸も見られますが、質感調整ではないでしょうか。製品の質感を美しく見せるジステアリン酸グリコールも入っています。


コカミドプロピルベタイン、ココイルグリシンKと他の界面活性剤も見られますが、香料の後の表示なので微量かと。洗浄助剤、起泡剤かと。保湿剤はグリセリン。


液そのものはパールのような光沢をおびた、とろりとした美しい白色なのだと思います。ただ、それは保湿力には関係ありません。


こういう風になってくると、洗浄力や保湿力は実際に使ってみないとイメージしにくいです。

X(製品名伏せます)


600ml 2千円弱


全成分:
水、オレフィン(C14−16)スルホン酸Na、コカミドDEA、スルホコハク酸ラウレス2Na、ラウリルベタイン、ココイルグルタミン酸TEA、グリチルリチン酸2K、褐藻エキス、フムスエキス、ベタイン、カミツレ花エキス、カワラヨモギ花エキス、チョウジエキス、カプリル酸グリセリル、乳酸、PCA−Na、BG、ソルビトール、セリン、グリシン、グルタミン酸、アラニン、リシン、アルギニ、◇トレオニン、プロリン、ペンチレングリコール、香料(オレンジ果皮油・グレープフルーツ果皮油・マンダリンオレンジ果皮油・ハッカ葉油を含む)、エチドロン酸、フェノキシエタノール、安息香酸Na、メチルパラベン、エチルパラベン



こちらが私がいつも使っていたボディウォッシュの中身です。


石けんは入っておらず、皮膚や眼に対して非常にやさしい洗浄剤であるオレフィン(C14−16)スルホン酸Naを主にした、界面活性剤系。オレフィン(C14−16)スルホン酸Naは生分解性にもすぐれています。

保湿剤にはアミノ酸などの他、植物エキス、海藻エキスが入っていました。(ほとんど吸収されないものの、相対的に洗浄力がマイルドになる)

600mlの大容量で税込でも2千円しないので、コストパフォーマンスもいい! 注文し忘れたのが心から悔やまれます。

5.まとめ

石けんが、他の界面活性剤に比べて成分的にやさしく、特に優れている、ということは言い難いです。


それぞれ、洗浄力、起泡力、コストなどの特徴があります。


価格を度外視すれば、石けんよりも優れている界面活性剤もあります。(何を以て優れている、と評するかは難しい問題ですけれど)


古来から存在する界面活性剤なのでそういう意味では信頼感はありますが、洗浄力はかなり高め。


皮脂量が少なく、メイクや整髪料などの油性汚れも少ないからだに利用する際は、自身の肌コンディションを見極めてからどうぞ。


<本日の所要時間3時間>


少しでも有用な記事をお届けしたい、とは思っているのですが、このタイプの記事を書くとあまりにも労力がかかりすぎて、疲弊し、さらにその仕上がりのクオリティの低さに絶望して嫌になり、たいていこのあとから更新が滞ります。


化粧品の世界は情報が多すぎるし、誇大広告もすごいのでなるべくシンプルに、事実に基づいて冷静な情報を発信したいという思いはあるのですが……一方で、ネットという大海でいち個人がこんなことしたってね……みたいなちょっと投げやりな気持ちもあります。


そのあたり、折り合いつけつつ、うまく続けていけたらいいんですけれどね。

予算千円ではじめる冬のお肌の乾燥対策~パックを取り入れる~

冬の困った乾燥肌。
その対策のひとつとして、今回はパックの意義と選び方をご紹介します。

■目次

 1.肌が乾燥しているとはどういう状態か
 2.肌をうるおわせるにはどうしたらよいか
 3.パックの意義と有効性
 4.ホームケアでパックを取り入れるのなら
 5.まとめ
 

1.肌が乾燥しているとはどういう状態か

肌は層になっていますが、大きく分けると「表皮」と「真皮」があります。
表皮のいちばんうえの層、0.02ミリほどの厚さの角質層には約30%水分が含まれており、外的刺激から肌を守り、肌の水分を守る役割をしています。
水には乾いた方へ移動する性質があるため、湿度が30%以下になると肌から水分が抜けやすくなります。冬に肌が乾燥しやすくなるのは、空気中の湿度がさがり、肌から水分が抜けやすくなるためです。
しかし、たとえ湿度がどんなに下がったとしても、肌から完全に水分がなくなることはあり得ません。
肌には水分を守るための保湿成分が備わっているためです。
加齢や効果的でないスキンケア、間違ったスキンケアなどによってこの保湿成分のはたらきが弱くなってしまい、本来ならば30%程度ある角質層の水分が異常に少なくなった状態を乾燥肌といいます。

2.肌をうるおわせるにはどうしたらよいか

乾いた肌へいくら水を与えても、ふやけるだけでうるおうことにはなりません。保湿成分がきちんとはたらかなければ、本来30%程度あるはずの水分を保持することはできず、与えたところでどんどん抜けてしまいます。それは底の抜けたバケツに水を注ぎ続けているようなものです。
肌(角質層)に適切な水分量を保持させるためには、水分を守るための保湿成分を補うことが必要です。
角質層の水分のうち、約80%ほどが角質細胞間脂質によって守られ、残り17,8%程度がNMF(天然保湿因子)によって、そして、たった2,3%程度が皮脂によって守られていると考えられています。
普段のスキンケアでは保湿成分を多く含むアイテムで、ケアをすることが乾燥対策につながります。

3.パックの意義と有効性

普段のスキンケアで保湿成分を適宜補っているにもかかわらず、肌が乾燥している場合、もっとも重要なのは、肌から水分が抜けていってしまうのを抑え、角質層の奥まで水分を行き渡らせること。
パック(マスク)には美白やアンチエイジングなどさまざまな種類がありますが、保湿にもっとも威力を発揮するアイテムです。
肌から水分が抜けていくのを一時的に抑えるには、肌表面をぴったりと覆い、密閉してしまうことが大切です。
最近ではシートパックが主流ですが、固まるタイプのパックが保湿には効果的なのです。

4.ホームケアでパックを取り入れるのなら

ホーム用アイテムで、固まるパックは最近なかなか見かけません。
試しにamazonで「ビューティー 」→「スキンケア・ボディケア 」→「スキンケア・基礎化粧品 」「フェイスパック 」で検索をかけたところ、9,000件がヒットしましたが、ページの半ほどまで確認しても固まるタイプのパックは数点しか見当たらず、圧倒的にシートマスクが多いようです
固まるタイプのパックは均一に塗り広げるのが難しく、なおかつ手や周囲を汚すので扱いにくく不人気なのかもしれません。
一般的なシートパックは、顔の形になった薄い不織布に化粧水様の化粧品を含ませたものです。
化粧水の主成分、90%以上は水です。
不織布ではぴったりと顔を覆うことができず、水分が蒸発するのを防ぐことができないばかりか、不織布自体がしっかり水分をとどめておけず、放置時間に乾いてきてしまうため、含まれている成分や使い方によっては逆に乾燥を招きかねません。
家庭でパックを取り入れるのなら、保湿成分がたっぷりはいったジェルタイプのパックを、十分な厚さで密閉するようにしっかり塗り広げるのがおすすめです。洗い流す前にスパチュラ(クリームなどについているヘラ。単体で販売もされている)でジェルをこそげ落とし、蒸しタオルなどで軽くふき取るなど、水洗いを最小限にするのがポイント。ジェルに含まれる保湿成分や、もともと肌にある保湿成分を水で流してしまわないためです。
どうしてもシートを使うのなら、不織布タイプではなく、バイオセルロースタイプを。
バイオセルロースは植物由来の素材で、不織布に比べ水分をしっかり保持し、密着するためジェルや固まるタイプのパックに近い密閉感が得られます。
※後日、バイオセルロースのマスクと不織布のマスクの写真を追加します
2/8写真を追加しました
モデルが弊店の整体スタッフ(中年男性)のため、絵面が雅でなくて申し訳ありません。
不織布のシートマスク
sheetmask.png
sheetmask-h.png
バイオセルロースのシートマスク
biomask.png
biomask-h.png

5.まとめ

肌の乾燥が強くなるとバリア機能が損なわれ、クレンジングや洗顔時にひりひりしたり、化粧水がしみたり、髪の毛が当たるだけでかゆくなったりしてしまいます。そこまでいかなくても、角質が厚くなり、化粧ノリが悪くなったり、いちだんとたるんで見えたりすることもあります。
冬の肌の乾燥が気になるときは、ぜひパックも試してみてください。
週1回程度行うのが理想ですが、1回でもきっと変化が実感できるはず。
固まるパックが手に入り、それを使えるだけの時間があるのならシートよりも断然そちらがおすすめです。
<本日の所要時間1時間>

予算千円ではじめる冬のお肌の乾燥対策~クレンジングを見直す~

毎年冬になると、お肌の乾燥に悩まされる。

しかも年々その悩みが深刻になりつつある……。


そんな方も少なくないのではないでしょうか。


年なのだから仕方ない、そんな風に思わないでください。


しっかりした知識さえあれば、コストを増やすことなく改善できることだってあるんです。


今日は、冬の乾燥への対処として、クレンジング材を見直すことをご提案します。

1.クレンジングの種類を整理する

クレンジングには形状ごとにおおまかに分けると6つ種類があります。


①ふき取りタイプ
②オイルタイプ
③リキッドタイプ
④ジェルタイプ
 ・油性ジェルタイプ
 ・水性ジェルタイプ
 ・基本水性、オイルインタイプ
⑤泡タイプ
⑥クリームタイプ
⑦ミルクタイプ


では、今のクレンジング市場はどうなっているでしょうか。


『amazon』さんで調べたところ、全4777件の商品が検索できました。


クレンジングシート226件(4.7%)
クレンジングオイル765件(16.0%)
クレンジングウォーター(リキッドのことを指す)543件(11.4%)
クレンジングフォーム1,742件(36.4%)
クレンジングジェル641件(13.4%)
クレンジングクリーム502件(10.5%)
クレンジングミルク358件(7.5%)
※2018年1月18日調べ


最も多いのがフォームタイプで、次がオイルタイプです。


結論を先に書くと、お肌の乾燥に悩む人にお勧めするクレンジングは「クリームタイプ」か「ジェルタイプ(その中の一部)」です。


もしかすると、使うクレンジングを変えるだけで、冬の乾燥肌がちょっと良くなるかもしれません。


その理由を書いていきます。

2.クレンジングの形状から洗浄力と肌への負担を推察する

上にクレンジングの種類を書きましたが、肌への負担が大きいと考えられる順に並べ替えてみます。


こうなります。

<肌への負担が大きい↑ 肌への負担が小さい↓>
ふき取りタイプ
オイルタイプ/リキッドタイプ
泡タイプ/油性ジェルタイプ
基本水性、オイルインジェルタイプ
クリームタイプ
水性ジェルタイプ/ミルクタイプ


製品によって多少差が出ますが、このようになる理由は以下のとおり。


ふき取りタイプクレンジングの特徴
水に界面活性剤が混ざったものをシートに含ませてある。
そのものの洗浄力はさほど強くないことが多いが(界面活性剤の種類による)、ふきとるという刺激が肌に負担大。


オイルタイプクレンジングの特徴
ミネラルオイルなどの油分を基材にしてメイク(油性汚れ)を浮かせ、水で洗い流すために多量の界面活性剤を含む。洗浄力がかなり強いうえ、質感が軽いため肌をこすりすぎてしまいやすく、肌への負担は大きい。


リキッド(ウォーター)タイプクレンジングの特徴
水をベースに界面活性剤で汚れを包み、洗い流す。油性でないため、シートタイプ同様に界面活性剤の種類によって脱脂力が変わってくるが、油性でないためメイクが浮きにくく、テクスチャー(質感)が非常に軽いこともあって、肌をこすりすぎてしまいやすい。


泡タイプクレンジングの特徴
リキッドタイプと同様に界面活性剤で汚れを包み、洗い流す。油性の汚れを落とすためにしっかりした界面活性剤が使われやすい。泡立てて使えば、こすりすぎる心配は少ない。


クリームタイプの特徴
オイルクレンジング同様、ミネラルオイルなどの基材にさらに水も混じっている。油分と界面活性剤のバランスがよく、適度な洗浄力がある。他のクレンジング材に比べると、テクスチャーが重いため、肌をこすりすぎる心配も少ない。


ミルクタイプの特徴
クリームタイプとよく似ているが、さらに水分が多いため、洗浄力がかなり穏やか。リキッドファンデーションや、パウダーファンデーションでも密着度が高いもの、撥水性のある下地やマスカラを落とすのは困難。洗浄力が穏やかすぎて、こすりすぎる危険がある。


ジェルタイプの特徴
油性、水性、混合の三種類がある。
油性タイプはオイルクレンジグがジェル状になっているもので、洗浄力は強い。ただ、オイルに比べると肌をこすりすぎない利点はある。水性は非常に洗浄力が穏やかなため、ミルクと似た特徴がある。最近主流になっている水をベースに油分を混ぜたものは、油性、水性の良いとこどり。ただ、製品によって差が大きく、選ぶのが難しい。

*肌はこするとなぜいけないの?
肌が摩擦に弱いことがよく知られるようになったのは、割と最近のことです。肌をこすると、角質層に細かな傷ができやすくなります。傷がつくと、天然保湿因子などうるおいを守る成分が流れ出てしまいやすくなり、乾燥や肌老化を招きます。また、赤ら顔の原因になったり、色素沈着といってシミのもとになったりすることも分かりました。また、強い力でマッサージすると表皮の下の真皮にあるコラーゲンやそれらをつなぐエラスチンという繊維が傷み、特に年齢を重ねた人だと、しわやたるみの一因になってしまいます。  

3.肌の乾燥が気になるのなら、クレンジングはクリームタイプが無難

洗いあがりのぬるつきや、手軽さが足りないことから主流をオイルやフォームに譲ったクリームタイプのクレンジングですが、「適度な洗浄力」「肌をこすりすぎないほど良いテクスチャー」と、実はこんなに優れている点があります。


クリームタイプのクレンジングと似たような利点があると考えられる、水油混合のジェルクレンジングですが、こちらは製品による洗浄力のばらつきが大きく、選ぶのが難しいためあまりお勧めできません。(探求がご趣味の方は別ですが…)


クリームの欠点として、洗いあがりのぬるつきが気になる、という人がいるかと思います。


ただ、クレンジングの後に油っぽさが残っていても、ふつうは次の洗顔で落ちてしまうのでスキンケアとしては全く問題はありません。ただの好みの問題です。


最近は忙しい人が多いので、W洗顔不要のクレンジング材や一度ですっきり洗いあげるクレンジング材が人気のようですが、それが肌の乾燥の原因のひとつとなっているとしたらどうでしょうか。


同じくらいのお値段のものでも、クレンジングの形状を変えるだけで少し肌の乾燥が良くなる可能性があるとしたら、見直してみる価値はあると思いませんか?

4.まとめ

コストをかけない乾燥対策として、「クレンジングを見直す」をお送りしました。


何をつけるか(化粧水、美容液、クリーム)も大事ですが、どの程度落とすか、ということも意外と大切です。足すものを選ぶのは製品の数が膨大で、なおかつ組み合わせも関わってくるので本当に難しいですが、何で落とすかは化粧品選びのなかでは割と簡単です。


もし、今お肌の乾燥に悩んでいるのなら、


同じ800円のクレンジングでも、今オイルタイプを使っているのならクリームタイプに変えてみる…


ぜひお試しください!


化粧下地の選び方、考え方

日差しが力強さを増してくるとともに、紫外線が気になる季節になってきました。
サロンでも紫外線対策についてご質問いただくことが増えています。
今日は日焼け止めと化粧下地の違い、化粧下地の選び方などをしたためたいと思います。

■目次

■化粧下地とは何か

化粧水、美容液などでスキンケアを行ったあと、ファンデーションを塗る前に使用するものです。
アイテムの性質としては、メイクアップ(メーキャップ)とスキンケアの中間的意味合いを持ちます。

●メイクアップ的意味合い
肌色を補正する
凹凸を補正する
光の反射具合を調整し、ツヤ感やマット感などを与える

●スキンケア的意味合い
紫外線による影響を予防する
ファンデーションののりを良くする
ファンデーションの崩れを防ぐ

スキンケア的意味合いである「紫外線による影響を予防する」効果を持つアイテムに、日焼け止めがありますが、多くの日焼け止めは化粧下地として利用することができます。
逆に、化粧下地には紫外線防止効果を持つものと、持たないものがあります。
化粧下地や日焼け止めに保湿成分や美白成分、アンチエイジング成分が含まれていることはあるが、それらはごく微量です。
美容訴求成分はたとえ含まれていてもその効果は期待しない方がよく、それらは化粧水、美容液、クリームなどで補うべきです。

■自分に合った化粧下地を選ぶには?

「どんな化粧下地が良いか?」
これは抽象的な問いで、大変難しいものです。
化粧下地には前述したように、さまざまな要素があります。
一口に良い、悪いで区別できるようなものではなく、どのような働きを重視するかによってまるで変わってきてしまいます。
口コミで「良い製品」を調べる前に、ご自身が化粧下地に求める要素を明確にすることをおすすめします。
化粧下地に求める要素をチェック!

<メイクアップ的要素>
・肌色補正効果が必要か(透明感を出したい、赤みやくすみを抑えたいなど)
・肌の凹凸を補正する効果が必要か
・ツヤ感やマット感など肌の質感を演出したいか
<スキンケア的要素>
・紫外線による影響を予防する
・ファンデーションののりを良くする
・ファンデーションの崩れを防ぐ

エステティシャンの専門領域は「スキンケア」のため、ここから先は化粧下地のスキンケア的要素に的を絞って書き進めたいと思います。
なお、メイクアップ的要素を強く持つ化粧下地については、メイクアップを生業とする方か、美容部員さんの方が詳しいと思うのでそちらでご相談を。

■スキンケアの観点からは、ぜひとも化粧下地に日焼け止め効果を

紫外線が肌に与える影響は深刻です。
UV-Bはやけどを起こしたように肌を変化させる(サンバーン)だけでなく、真皮のコラーゲンを劣化させ、しわ、たるみの原因となります。
曇りの日でも照射量があまり変わらないUV-Aは、UV-Bのように肌に急激な変化は起こさないものの、いつの間にか肌を黒くし(サンタン)肌の奥深くまで傷つけて、しわ、たるみ、しみの原因になります。
また、どちらも光発ガンを引き起こすことも分かっています。
このようなことから、美容的観点からは当然、健康維持の観点からもぜひ化粧下地には「紫外線予防効果」のあるものを選んでいただきたいと思います。
紫外線防止剤には吸収剤と散乱剤がありますが、環境省の『紫外線環境保健マニュアル』によれば、紫外線吸収剤は「まれにアレルギーを起こすことがある」とのこと。
よしき皮膚科クリニック銀座院長 吉木伸子先生 著『スキンケア基本事典』でも、「普段使う日焼け止め化粧品なら、紫外線吸収剤を含まないものが無難」とあります。
素肌美人になるためのスキンケア基本事典 -
素肌美人になるためのスキンケア基本事典 –
10年ちょっとのサロンワークの経験から言っても、日焼け止めによる荒れ、トラブルに悩む方のほとんどは「紫外線吸収剤」を含む日焼け止めや、ファンデーション、化粧下地をお使いでした。
現場の感触では、「まれにアレルギーを起こすことがある」というニュアンスよりは、もう少し頻度が高い印象です。
紫外線吸収剤を含まない、ノンケミカルタイプの日焼け止めはややお値段が高くなる傾向がありますが、健やかな肌を目指す方にはぜひノンケミカルタイプの製品をお勧めしたいと思います。

■ファンデーションののりを良くしたり、崩れを防ぐための対策は下地に求めない

ファンデーションが上手く乗らないのは、肌のうるおい(水分量と油分量のバランス)が足りないことや、角質が厚くなってごわついていることがほとんど。
リキッドやクリームファンデーションは、シリコーンオイルなどの油分様成分がベースになっているため、特に皮脂量が充分な年代である20代から30代まででは、ご自身の皮脂と相まって油分過剰となり、テカリや崩れを招きます。
ファンデーションの「のり」や「崩れ」対策は、化粧下地やメーキャップによって付け焼刃でごまかすのではなく、スキンケアによって肌そのもののコンディションをコントロールすることをお勧めします。
肌を補正する働きが強いファンデーションや、化粧下地には負担になる成分が多く含まれる傾向があり、肌の調子が良くないからと言ってそれらを使っているといつまで経っても悪循環から抜け出せません。
ぜひともスキンケアによって、ちょっとやそっとの刺激には負けないような力強く、美しいお肌を作ってください。
ごわつきにはピーリング効果のある洗顔
例:フルーツ酸、グリコール酸、酵素などの成分
皮脂が多く、べたつきがちな肌にはビタミンC誘導体を含む化粧水、美容液、一部はクリームなど
例;リン酸アスコルビルMg、テトラヘキシルデカン酸アスコルビルなど
かさつく肌に角質細胞間脂質や類似成分(セラミドⅡ、ウマスフィンゴ脂質など)とともに、
ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲンなどの働きの異なる保湿成分を多数含むを含む、美容液、クリーム
などでのお手入れが有効です。

■お手ごろ価格、下地にも使えそうなノンケミカルタイプ日焼け止めはこれ

ニベアサン プロテクトウォーターミルクマイルドSPF50+ PA+++ 30ml -
ニベアサン プロテクトウォーターミルクマイルドSPF50+ PA+++ 30ml –
ニベアサン プロテクト ウォーターミルク マイルド SPF50+ 30ml
全成分:
水、酸化亜鉛、シクロペンタシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、ジメチコン、シクロメチコン、酸化チタン、ポリメチルシルセスキオキサン、BG、PEG-10ジメチコン、グリセリン、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、アセチルヒアルロン酸Na、ポリクオタニウム-51、酢酸トコフェロール、ハイドロゲンジメチコン、ジメチコンポリオール、水酸化Al、メチコン、シリカ、メチルパラベン、硫酸Mg
またまた千円以下に的を絞って100点ほど見てみたのですが、この価格帯だとノンケミカルタイプの日焼け止めがほとんどないのです。
赤ちゃん、小さなお子様にも使える、敏感肌向けなどと謳ってあっても、大半の製品が紫外線吸収剤が入っていました。
紫外線吸収剤を特殊技術で加工し、直接肌に触れないようにしたという主旨の説明文があった製品も見かけたのですが、成分みる限りは私の目では特殊性は感じられず。
果たしてそういうことがどういう原理で可能なのか、そうした場合に日焼け止め効果だけは維持して、肌へ刺激を与えないことが可能なのか……手元の資料では分からないです。
このレベルは、技術者さんじゃないと分からないのだろうと思います。
パックスナチュロン UVクリーム(日焼け止め) 45g SPF15/PA++ -
パックスナチュロン UVクリーム(日焼け止め) 45g SPF15/PA++ –
低価格のノンケミカルタイプの日焼け止めというと、有名な「パックスナチュロンUVクリーム」があるのですが、以前レポしたとおり、下地として使うにはかなり厳しい作り。
「ニベアサン プロテクト ウォーターミルク マイルド SPF50+ 30ml」は例によって実物を見ていないんですけれど、成分見るかぎりは、下地にも使えそうです。
ノンケミカルタイプの日焼け止めは2千円台から4千円台くらいのものが、もっとも製品数が多いのですが、この価格帯のものは「ニベアサン プロテクト ウォーターミルク マイルド」より精密なつくりになっているものが多いです。
紫外線散乱剤(酸化亜鉛、酸化チタンなどの色粉)をより均一に伸ばし、肌に密着するようにできていたり、紫外線と相乗効果でお肌へ悪影響を及ぼすと考えられる赤外線の影響を抑えたり…。薄塗りになってしまっても、持ちこたえ、紫外線防止効果をしっかり発揮しそうなものが多いですね。あと、使用感が良いのも特徴かもしれません。
スキンケア製品は必ずしもお値段が高いものが高品質、というわけではないのですが、日焼け止めに関していえば、わりとお値段と性能が比例しやすい印象。
ご予算に合わせて賢く日焼け止めを選び、健やかな肌を育んでください!
<本日の所要時間60分>
* * *
夏場のお肌のベタツキが気になるのなら、「イオン導入」もおすすめ。
塗るだけでも皮脂を抑える効果が期待できるビタミンC誘導体ですが、イオン導入なら数十倍から数百倍も浸透させる※ことが可能。
1週間から10日ほどは、いつもよりさらっとしている、と感じる方が多く、夏場人気のフェイシャルコースです。
イオン導入は美容機器のなかでは安価で、使い方も簡単なためご自宅でも取り入れることができます。
──が、サロン用機器の方がパワーが強く、アタッチメントも細かく用意されているのでよりていねいにVCを浸透させることができます。
夏場の化粧崩れが気になるのなら、ぜひ一度お試しを。
また、サロンでは、お使いの基礎化粧品やお肌に悩みについてのご相談を承っております。
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※使用する機器や化粧品によって、数値にかなりばらつきがあります

化粧品より医薬部外品の方が良いのか?

ちょっと検索をかければ、ゴロゴロ出てくる「医薬部外品」と「化粧品」の違い。


定義上の違いは明らかですが、説明元の立場によって見解が異なるのが面白い「医薬部外品」と「化粧品」。化粧品を売る側のメーカーではなく、使う側のエステティシャン目線(=知識ある消費者目線)で「医薬部外品」と「化粧品」を解説します。

■医薬部外品とは

医薬品は明確な効果とともに副作用の恐れもあるもの、化粧品は「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、または皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なもの」(薬事法による定義より)をいいます。


医薬部外品はその中間に位置するもので、行政によって審査承認され、医薬品未満の効果を謳うことができる商品のことを言います

化粧水や美容液、頭髪化粧品のほか、整腸剤、歯磨き粉、などさまざまな商品があります。


医薬部外品のなかで、特に化粧品のような使い方をするものを「薬用化粧品」と呼ぶこともあります。

■医薬部外品は化粧品より優れているの?

一概にそうとは言えません。


美白作用、コラーゲンの産生促進、過酸化抑制など、さまざまなすぐれた美容効果を持ち、美容皮膚科やエステサロンでも大活躍のビタミンC(誘導体)ですが、こちらも医薬部外品となり得る有効成分のひとつです。ただし、医薬部外品(薬用化粧品)における濃度は3%が上限。しかしながら、化粧品でビタミンC(誘導体)を3%以上含む製品はたくさんあります。この一例だけでも分かるとおり、効果を謳える医薬部外品の方が必ずしも優れているとは言いがたいのです。

*美容(訴求)成分と濃度
 美容(訴求)成分は濃度が高い方が、働きが分かりやすいです。
 ではどのぐらいから「濃度が高い」というのでしょうか?
 比較的変化が分かりやすい成分であるピーリング剤(グリコール酸、フルーツ酸など)を例にあげて思い返してみると、だいたい5%ぐらいからはっきりと美容成分の存在を感じます。
 10%を超えるとかなり「高濃度」と考えてよいでしょう。
 15%を超えてくると、成分にもよりますが、美容効果だけでなくリスクを伴うことも増えてくるように感じます。
 濃度が高ければ確かに成分のプラス面は感じやすくなりますが、高すぎると同時にマイナス面も出やすくなり、扱いが難しくなってきます。

また、審査承認されている医薬部外品の実際の効果と、消費者に向けて訴求している効果にギャップが目立つ商品も少なくありません。


たとえば頭髪用化粧品では、医薬部外品でも「養毛」「育毛」効果を謳うことはできません。


美白化粧品ではたとえ医薬部外品であっても「シミが薄くなる」「消える」効果を表記することもできません。


そのような効果が科学的なエビデンスとともに認められている成分がないからです。


にも関わらず、まるでそれらの効果があるかのように誤認させるような商品も目にします。

■医薬部外品の存在意義は

 

現状では、商業的な理由が大きいのではないでしょうか。


化粧品と違って特定の効果を謳うことができるため、商品が宣伝しやすい、実情はよく知られていないものの「何となく良さそう」なイメージが先行しているため、消費者に手に取ってもらいやすいということがあるようです。

医薬部外品は性能に優れている、というよりは「売りやすい」から普及していると私が感じる理由に、業務用メーカーにおける医薬部外品の少なさもあります。


一般向け化粧品に比べ、業務用製品は効果(本当は効果って言っちゃいけない…)や目的に合わせて細分化されています。例えば、ひとつのメーカー、ひとつのレーベルで美容液だけで4~5種類、全てのレーベルを合わせると1メーカーで数十種類もの商品がある、なんていうのはザラです。まっとうなエステサロンであれば、それらの使い方や機能を把握したうえで、店の事情とお客様の事情に合わせて使い分けています。


ですが、業務用メーカーの化粧品――特に施術用商品に「医薬部外品」は非常に少ない。そして同じメーカーのものでも販売用(小売用)になると、急に増えるのです。


このあたりの事情から、医薬部外品(薬用化粧品)は販売戦略のひとつとして活用されているのではないか、と考えます。

***


 いかがでしょうか。

医薬部外品だから安心、効果が高いということは必ずしもなく、逆もまたありません。


 何のために化粧品や医薬部外品を使いたいのか、まずは目的や方向性を明確にし、そのうえで正しい知識に基づいて商品をお選びいただくのがよろしいかと思います。


 面倒…
 分からない……


 そんなときに、私共のような職業(エスティシャン)の人間がいるのです!


病院よりは気軽にお肌の悩みを話せ、化粧品の知識や最新情報を引き出せる「行きつけの相談所」をぜひお持ちください。異変が出る前の予防ケアを提案できるのは、私達のような人間です。


そしてエステティシャンはそんなお客様にお応えできるだけの知識を身に付け、矜持を持って仕事しましょう。(自戒をこめて…!)

テカリや化粧崩れの予防とカバー力の両立なら

毎日暑いですね。


札幌の夏を暑いと言ったら怒られそうですが、声を大にして言いたい。


暑い ────!


言わせて下さい。道産子は暑さに対する耐性が弱いのです。


そんなこんなで情けない話ですが、若干夏バテ気味でございます。



そんなお疲れ顔に欠かせないのは、コンシーラー。寝不足でできる青グマのカバーをしてくれます。


写真は、私が愛用しているゲル状コンシーラーですが、珍しいことに真空チューブに入っています。


リキッドファンデーションのような類ものは、油性原料が多く含まれているので酸化しやすく、変質しやすい傾向があります。


分離、酸化、変質を防ぐために乳化剤、酸化防止剤、防腐剤などが入っていますが、これはまあ余分なものなので、多ければ多いほど肌に負担になるわけです。


パウダーファンデーションの方が肌に低刺激、というのはそういう理由。


こういう真空容器に入っているものは、酸化防止剤や防腐剤の量が抑えられ、最後まで安定した品質のまま使い切ることができるというわけです。


カバー力が高いため、リキッドファンデーションを好む方も多いですが、この時期、油性原料がたっぷりのリキッドファンデーションは、額や鼻のテカリ、化粧崩れを誘発する原因となります。保湿ケアを乳液やクリームなど油分偏重で行っている方は、なおさらです。


テカリや化粧崩れが気になる方は、クマやしみなどカバーしたい部分だけコンシーラーを利用し、他はパウダーファンデーションに変えてみてください。


パウダーがうまくのらない、という方は肌のうるおい(特に水分量)が足りない、角質が厚くなっていて凹凸があるという場合がほとんどです。


適切なスキンケアをする時間とご予算があれば、いくらでも何とでもなります。

化粧品が肌に合わないと感じるとき 考えられる3つのこと

・この化粧品は合わない

・敏感肌なので合わない化粧品が多い

・友人は絶賛していたけど、自分には合わない

スキンケア化粧品が話題に上るとき、このような表現は頻繁に使われます。

しかし、一方で「合わない」というのは何とも抽象的な表現です。

化粧品が合わないとはどういうことなのか、改めて考えてみます。

化粧品が合わないときに考えられる3つのこと

1.体質的に合わない成分があり、それを含む化粧品すべてが使えない

特定の成分に過敏な反応を示す場合です。


化粧水、美容液、クリームなど使用したアイテムの種類に関わらず、朝・晩など使用時期にも影響されず同じような反応を起こします。特にアレルギー反応の場合48時間後に最も強く症状が出る場合が多いようです。


どの成分に過敏な反応を起こすのかは、調べるにも、確定するにも多大な労力が必要となります。化粧品の成分をチェックしたうえで、なるべく一定の肌コンディションで繰り返しパッチテストをする必要があるからです。


化粧品が合わない、というとニュアンスとしてはこの状態を想像している方が多いように思います。自分は過敏な体質で成分的に合わないものが多いのだと。
ただ、多くの方のお肌を拝見し基礎化粧品のご相談を承ってきましたが、特定の成分にかぶれなどを起こす方は実際のところ多くなく、「合わない」とおっしゃる方の大半が次の2のケースであることが多いです。

2. 慢性的な乾燥や肌荒れのためバリア機能が壊れており、ちょっとした刺激にも肌が耐えられない

 
肌には元々、刺激や乾燥から肌を守る機能であるバリア機能が備わっています。皮脂や表皮はバリア機の一部でもあります。


ところが、加齢や効果的でない娯楽的なスキンケア、メイクの負担などによってバリア機能が低下すると肌はささいな刺激に耐えられなくなり、頻繁に軽い炎症を起こしたりするようになります。


このときの特徴的な反応は、化粧水や美容液などの水っぽいものをつけた直後や、アイテムの性質上、界面活性剤を多く含む洗顔料やクレンジング剤をつかったあとに「しみる」「赤くなる」「かゆくなる」というものです。


1.と違うのは、化粧品をぬったり使ったりした直後にしみたり、赤くなったり、かゆみがでたりするのが特徴です。


この場合の多くは化粧品が悪いのではなく、肌が健康な状態でないため過剰な反応を起こしていることが考えられます。


対策としては、クレンジングを比較的界面活性剤の量が少なく、当たりの優しいクリームタイプにします。また、スキンケアは化粧水や美容液などの水っぽいもの使用を控え、油性原料が基材となっているこってり系のクリームのみを使います。


肌の回復状態に合わせ、化粧水や美容液を少しずつ足して様子を見て行きます。多くの場合、10日前後で化粧水がしみるようなことはなくなります。


人の肌は水分量は20歳以降確実に低下していますし、40歳以降は皮脂量も低下します。そのため、バリア機能の低下は加齢に伴い起こる当然のことともいえます。


普段から保水成分をしっかり含む基礎化粧品を使う、自分の肌に適切な量の油分を補うなど正しいスキンケアを行い、リキッドクレンジングやリキッドファンデーションなど肌に負担をかけるものはなるべく使わないなど、肌への負担を減らすことでバリア機能の低下はある程度防ぐことができます。

3.テクスチャーや香りが好みに合わない



単純に、質感、ぬったあとの感触や香りが好みに合わない場合です。

これはあくまでも感覚的な問題であり、スキンケア効果には関係がありません。


クリームに関して言えば、最近はさらっとしたテクスチャーのものが好まれるため、こってりした質感のものは嫌われる傾向があるようですが、2.でご紹介したとおり健やかな状態ではない肌には、こってりした質感のものの方が優しい傾向があります。


化粧水はさらっとしたものの方が浸透しているような気がする、とろっとしている方が保湿力が高いように感じる、と好みは人それぞれですが、質感と美容効果は必ずしも関連があるわけではありません。つまり、さらっとしているから美容成分が浸透しやすい、とろっとしているから保湿力が高いとは言えないのです。粘度は含まれる成分によっても変わりますし、質感を調整する目的で使われている成分もあります。


保湿力や美容効果はどういう種類の美容成分がどのくらい含まれているかでしか分かりません。


また、化粧水やクリーム、ファンデーションなどのアイテムの種類に関わらず水っぽいものは乳化剤や防腐剤の含有量が高くなり、余分なものが含まれやすい傾向があります。


質感を重視するあまり、肌のコンディションが良くないようでしたら化粧品の選択基準を見直すことも考えてみてもいいのかもしれません。

まとめ

化粧品がしみる、使ったあとに赤くなる、かゆくなるなどの症状が起こるとき、ついつい「使った化粧品が悪いのでは?」「何か刺激になる成分が含まれているのでは?」と思いがちですが、実際のところは自分の肌の状態が健康でないことによって起きている可能性が高いです。

何らかの成分によるアレルギーの場合は、症状としては腫れや湿疹、強いかゆみ、そして塗ってから12時間から48時間くらいと少し時間が経ってから出現することが多いようです。

20歳以降は肌の水分量は着々と低下するため、肌本来が持つバリア機能という肌を守る力、正常に保とうとする力は衰えていき、季節や全身の健康状態などの些細なことによっても調子を崩しやすくなります。

そのため、日々のスキンケアによって肌の健康を手助けしてあげることが大切です。

敏感肌や乾燥肌の実感がおありの方は、雰囲気や楽しむスキンケアから、効果を重視したスキンケアにシフトチェンジしてみてはいかがでしょうか。



 

【画像アリ】ノンケミカルタイプの日焼け止めの違い

JUGEMテーマ:コスメ

 先日、フェイシャルエステをご利用いただいているお客様から、
 ノンケミカルタイプの日焼け止めを使っていたのに焼けてしまった!
 とのご相談が。
 紫外線吸収剤(ケミカルタイプ)主体の日焼け止めに対し、肌への負担は小さいながら、薄塗りであっても優れた紫外線防止効果を発揮しやすいノンケミカルタイプの日焼け止め。
 それなのに、日に焼けてしまうというはどういう原因が考えられるのか、成分の観点からご紹介します。
 写真をご覧ください。

 左はノンケミカルタイプの日焼け止め、SPF34 PA+++、右は同じくノンケミカルタイプの日焼け止めSPF40 PA+++です。
※色の違いは紫外線散乱剤の種類と含有量の違いなので、紫外線防止効果には関係ありません

 塗り広げてみます。
 Aはところどころダマになって伸びますが、Bはダマになることなく、すうっと広がっていきます。

 ちょっと分かりにくいのですが、完全に塗り広げた後もAはところどころ粉がカタマリになって残っていますが、Bはカタマリがほとんどなく、均一です。
 の日焼け止めを使用した場合、ダマになっているところはしっかり紫外線を防止してくれますが、紫外線散乱剤が十分にのっていない部分は紫外線防止効果が弱くなる可能性が高くなります。
 そのため、強い紫外線や長時間紫外線を浴びると、場所によっては微妙に日に焼けてしまうということが起こってしまいます。
 ノンケミカルタイプの日焼け止めを選ぶときは、紫外線散乱剤(=酸化亜鉛、酸化チタンなど)が均一に広がりやすい組成になっているものを選ぶと良いです。
 均一に伸びやすくするためにキーポイントになるのは、シャンプーでは敬遠されがちな「シリコン」です。
 シリコーンの多くは他の成分を肌や毛髪に均一にする働き(分散作用)と、撥水性、耐水性を持っています。
 そのため、紫外線散乱剤である酸化亜鉛や酸化チタンなどの ”粉” を分散し、同時に水や皮脂で流れにくくしてくれるのです。
 実際、写真の日焼け止めBはAに比べ、シリコーンが多く含まれています。
 紫外線A波だけでなく、肌表面に急激な変化(サンバーン)を起こす紫外線B波の照射量もいよいよ増えてきます。
 日焼け止め選びの参考にしていただければ幸いです。
 ちなみに…
 紫外線吸収剤が主体の日焼け止め(ケミカルタイプ)は、紫外線吸収剤が肌の上で化学変化を起こすことによって紫外線をカットするので、薄塗りでは十分に効果を発揮しません。
 ケミカルタイプの日焼け止めでは、塗っていたのに日に焼けてしまった場合、原因として可能性が高いのは使用量が足りないこと。
 平均的な大きさのお顔の方では、パール粒二つ分くらいが適量です。厚塗りかな? ぐらいでちょうど良いです。