毎年冬になると、お肌の乾燥に悩まされる。
しかも年々その悩みが深刻になりつつある……。
そんな方も少なくないのではないでしょうか。
年なのだから仕方ない、そんな風に思わないでください。
しっかりした知識さえあれば、コストを増やすことなく改善できることだってあるんです。
今日は、冬の乾燥への対処として、クレンジング材を見直すことをご提案します。
1.クレンジングの種類を整理する
クレンジングには形状ごとにおおまかに分けると6つ種類があります。
①ふき取りタイプ
②オイルタイプ
③リキッドタイプ
④ジェルタイプ
・油性ジェルタイプ
・水性ジェルタイプ
・基本水性、オイルインタイプ
⑤泡タイプ
⑥クリームタイプ
⑦ミルクタイプ
では、今のクレンジング市場はどうなっているでしょうか。
『amazon』さんで調べたところ、全4777件の商品が検索できました。
クレンジングシート226件(4.7%)
クレンジングオイル765件(16.0%)
クレンジングウォーター(リキッドのことを指す)543件(11.4%)
クレンジングフォーム1,742件(36.4%)
クレンジングジェル641件(13.4%)
クレンジングクリーム502件(10.5%)
クレンジングミルク358件(7.5%)
※2018年1月18日調べ
最も多いのがフォームタイプで、次がオイルタイプです。
結論を先に書くと、お肌の乾燥に悩む人にお勧めするクレンジングは「クリームタイプ」か「ジェルタイプ(その中の一部)」です。
もしかすると、使うクレンジングを変えるだけで、冬の乾燥肌がちょっと良くなるかもしれません。
その理由を書いていきます。
2.クレンジングの形状から洗浄力と肌への負担を推察する
上にクレンジングの種類を書きましたが、肌への負担が大きいと考えられる順に並べ替えてみます。
こうなります。
<肌への負担が大きい↑ 肌への負担が小さい↓>
ふき取りタイプ
オイルタイプ/リキッドタイプ
泡タイプ/油性ジェルタイプ
基本水性、オイルインジェルタイプ
クリームタイプ
水性ジェルタイプ/ミルクタイプ
製品によって多少差が出ますが、このようになる理由は以下のとおり。
ふき取りタイプクレンジングの特徴
水に界面活性剤が混ざったものをシートに含ませてある。
そのものの洗浄力はさほど強くないことが多いが(界面活性剤の種類による)、ふきとるという刺激が肌に負担大。
オイルタイプクレンジングの特徴
ミネラルオイルなどの油分を基材にしてメイク(油性汚れ)を浮かせ、水で洗い流すために多量の界面活性剤を含む。洗浄力がかなり強いうえ、質感が軽いため肌をこすりすぎてしまいやすく、肌への負担は大きい。
リキッド(ウォーター)タイプクレンジングの特徴
水をベースに界面活性剤で汚れを包み、洗い流す。油性でないため、シートタイプ同様に界面活性剤の種類によって脱脂力が変わってくるが、油性でないためメイクが浮きにくく、テクスチャー(質感)が非常に軽いこともあって、肌をこすりすぎてしまいやすい。
泡タイプクレンジングの特徴
リキッドタイプと同様に界面活性剤で汚れを包み、洗い流す。油性の汚れを落とすためにしっかりした界面活性剤が使われやすい。泡立てて使えば、こすりすぎる心配は少ない。
クリームタイプの特徴
オイルクレンジング同様、ミネラルオイルなどの基材にさらに水も混じっている。油分と界面活性剤のバランスがよく、適度な洗浄力がある。他のクレンジング材に比べると、テクスチャーが重いため、肌をこすりすぎる心配も少ない。
ミルクタイプの特徴
クリームタイプとよく似ているが、さらに水分が多いため、洗浄力がかなり穏やか。リキッドファンデーションや、パウダーファンデーションでも密着度が高いもの、撥水性のある下地やマスカラを落とすのは困難。洗浄力が穏やかすぎて、こすりすぎる危険がある。
ジェルタイプの特徴
油性、水性、混合の三種類がある。
油性タイプはオイルクレンジグがジェル状になっているもので、洗浄力は強い。ただ、オイルに比べると肌をこすりすぎない利点はある。水性は非常に洗浄力が穏やかなため、ミルクと似た特徴がある。最近主流になっている水をベースに油分を混ぜたものは、油性、水性の良いとこどり。ただ、製品によって差が大きく、選ぶのが難しい。
肌が摩擦に弱いことがよく知られるようになったのは、割と最近のことです。肌をこすると、角質層に細かな傷ができやすくなります。傷がつくと、天然保湿因子などうるおいを守る成分が流れ出てしまいやすくなり、乾燥や肌老化を招きます。また、赤ら顔の原因になったり、色素沈着といってシミのもとになったりすることも分かりました。また、強い力でマッサージすると表皮の下の真皮にあるコラーゲンやそれらをつなぐエラスチンという繊維が傷み、特に年齢を重ねた人だと、しわやたるみの一因になってしまいます。
3.肌の乾燥が気になるのなら、クレンジングはクリームタイプが無難
洗いあがりのぬるつきや、手軽さが足りないことから主流をオイルやフォームに譲ったクリームタイプのクレンジングですが、「適度な洗浄力」「肌をこすりすぎないほど良いテクスチャー」と、実はこんなに優れている点があります。
クリームタイプのクレンジングと似たような利点があると考えられる、水油混合のジェルクレンジングですが、こちらは製品による洗浄力のばらつきが大きく、選ぶのが難しいためあまりお勧めできません。(探求がご趣味の方は別ですが…)
クリームの欠点として、洗いあがりのぬるつきが気になる、という人がいるかと思います。
ただ、クレンジングの後に油っぽさが残っていても、ふつうは次の洗顔で落ちてしまうのでスキンケアとしては全く問題はありません。ただの好みの問題です。
最近は忙しい人が多いので、W洗顔不要のクレンジング材や一度ですっきり洗いあげるクレンジング材が人気のようですが、それが肌の乾燥の原因のひとつとなっているとしたらどうでしょうか。
同じくらいのお値段のものでも、クレンジングの形状を変えるだけで少し肌の乾燥が良くなる可能性があるとしたら、見直してみる価値はあると思いませんか?
4.まとめ
コストをかけない乾燥対策として、「クレンジングを見直す」をお送りしました。
何をつけるか(化粧水、美容液、クリーム)も大事ですが、どの程度落とすか、ということも意外と大切です。足すものを選ぶのは製品の数が膨大で、なおかつ組み合わせも関わってくるので本当に難しいですが、何で落とすかは化粧品選びのなかでは割と簡単です。
もし、今お肌の乾燥に悩んでいるのなら、
同じ800円のクレンジングでも、今オイルタイプを使っているのならクリームタイプに変えてみる…
ぜひお試しください!