定価12万のクリームの成分を見てみた

ふだん、スキンケアの仕上げにクリームを使っていますか?

長らく軽めのテクスチャーのスキンケア化粧品が好まれていますから、お使いでない方も多いかもしれません。

ただ、美容効果の観点からいうと、クリームは最重要アイテムです。

どうしてかというと、美容成分は油溶性といって油分に溶ける性質のものの方が多いのです。また、化粧水の9割以上がただの水(正確には基材である精製水)であるのに対し、クリームは美容液とともに美容訴求成分の濃度が高くなりやすい傾向もあります。

化粧水や乳液に比べて美容液やクリームの値段が高めのものが多いのは、そういう側面もあるからかも。

クリームは、スキンケアに効果を求めるのなら欠かせないアイテムなのです。

そんなスキンケアの重要アイテム、クリームですが、市販のお値段の高いクリームって結局肌にいいものなのでしょうか?

いったい、どんな成分が入っているのでしょう?

そんなことが気になって、早速だいすきなamazonさんで検索をかけてみました。

乳液・クリーム→3万円以上→値段の高い順でソート!!!!

うほっ!(興奮) きたきた。

KANEBO(カネボウ) カネボウ ザ クリーム(医薬部外品) クリーム 40ml
価格: ¥132,000

贅沢なテクスチャー。濃厚な使い心地。満たされるような香り。 手にした瞬間から、見る人を圧倒する自信に満ちた美しき存在へ。 その人の佇まいまで美しく。 それは祈るように纏い、一つ上の高みに美しく引き上げる。 上質なうるおいと艶を湛えた透明感と、ハリのある肌に整えるエイジングケア*クリーム。

https://www.kanebo-cosmetics.co.jp/products/2032435

すごい紹介文だ……!!

早速、成分見ていきましょう。

全成分(公式サイトより引用)

塩化レボカルニチン*、ニコチン酸dl-α-トコフェロール*、グリチルリチン酸ジカリウム*、水、シュガースクワラン、マルチトール液、ジグリセリン、ジリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、セテアリルアルコール、ワセリン、濃グリセリン、DPG、オリブ油、親油型ステアリン酸グリセリル、イソステアリン酸水添ヒマシ油、ステアリン酸、ステアリン酸PEG、ステアロイルグルタミン酸Na、ホホバ油、マカデミアナッツ油、イソステアリン酸、ジメチコン、フェノキシエタノール、ミツロウ、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、N-メチル-L-セリン、キサンタンガム、チョウジ抽出液、水酸化K、クロルフェネシン、BG、エタノール、オランダカラシエキス、セイヨウナシ果汁発酵液、ゼニアオイエキス、ヒメフウロエキス、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、長鎖分岐脂肪酸コレステリル、エデト酸塩、水添大豆リン脂質、ゲットウ葉エキス、エチルグルコシド、香料 *は「有効成分」無表示は「その他の成分」

https://www.kanebo-cosmetics.co.jp/products/2032435

フェノキシエタノールが防腐剤で配合上限1%なので、美容訴求成分として意味がありそうなのはその前後の表示まででしょうかね。

有効成分である塩化レボカルニチンは肌荒れの予防と改善効果、ニコチン酸dl-α-トコフェロールはビタミンE誘導体で、血行促進して新陳代謝を促すはたらき、グリチルリチン酸ジカリウムはご存じ、抗炎症作用による肌あれ防止。

グリチルリチン酸ジカリウムとニコチン酸dl-α-トコフェロールはポピュラーな有効成分ですけれど、塩化レボカルニチンは見ないですね。

……調べたところ、カネボウさんが開発した成分とのこと。肌に塗ると、角質細胞間脂質が増加するようで、それにより肌荒れを予防・改善するとのこと。

角質細胞間脂質(代表格はセラミドⅡ)は非常に重要な保湿成分ですが、そもそも大変高価な成分です。それを増やす成分が入っているなんて、いいですね~! 高級クリームっぽいです。

水、シュガースクワラン、セテアリルアルコール、ワセリン、オリブ油、親油型ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸、ステアリン酸PEG、ホホバ油、マカデミアナッツ油、イソステアリン酸……このあたりはすべて基材(クリームの土台)ですね。たくさん入っていて、テクスチャーがかなり精密に調整されている感じ。感触や肌あたりがかなり良さそうです。

その他の成分で、美容訴求成分のトップバッターはマルチトール、糖アルコールで保湿剤ですね。穏やかな作用。

あとは、ジグリセリン、ジリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、濃グリセリン、DPG……この辺は保湿成分ですね。あまり重要な成分ではなく、穏やかな、というか割りと古典的なタイプですね。

……ん、んんん?

フェノキシエタノールより前の表示だとこれで全てですな。

一応以降も見てみると、お! という成分はヒメフウロエキスくらいでしょうか

紫外線によるしわやしみを予防・改善する作用があります。

う~ん。

たぶん、この製品の最大の特徴はやはり塩化レボカルニチンですね。

ざっとデータベースとかも見てみたのですが、他に使われている製品が見当たらないです。特許取っているのかしら?? でも塩化レボカルニチンはまんま成分名なんですよね~。もしかすると、カネボウさん以外使えないのかなぁ。

ううん、手持ちの資料と情報じゃ分からんです。あまりここを突き詰めると本題からずれていくのでここらにしておきます。

このクリームは分類でいくと、保湿クリームでしょうね。美白成分や抗老化成分は防腐剤以降の植物エキスだけで、主となっていはいません。

保湿成分としても、すぐに効果(ほんとは効果って言っちゃいけないけど、慣用句的表現の”効果”)が感じられるような成分が入っていないので、どれだけ塩化レボカルニチンがすごいかでしょうね。

いずれにせよ、ある程度の期間……少なくとも、ターンオーバーが1回か2回、年齢にもよりますが2~3ヵ月くらいは使わないと、その変化は感じられないのではないかと思います。角質細胞間脂質が増えるといっても、ターンオーバーとともに、ゆっくり、という感じでしょうから。

40mlという容量もちょっと珍しい。クリームの容量で一般的なのは30gなので、たぶん、のびのよい軽めのテクスチャーなのだと思います。

朝晩しっかり使って1ヵ月分くらいかな。

……となると、132,000×2か3……

ひょえ~! 試用するには勇気のいる金額ですね!!!

『贅沢なテクスチャー。濃厚な使い心地。(中略)上質なうるおいと艶を湛えた透明感と、ハリのある肌に整える』

もしかすると、全く誇張のない宣伝文句かもしれません。

良いか悪いかで言うと、難しいですけれど、成分マニアンなエステティシャンも興味津々、手に取ってみたい製品です。

やっぱり高価格帯は面白い製品がありますねぇ。

***

暑くなってくると特にベタツキが嫌で、普段はスキンケアラインにクリームが入っているのに省いてしまったり、お休みしてしまったり、使う量が減ってしまうこともあると思います。

しかし、クリームはスキンケアにある程度の効果を求めるならば、美容訴求成分の濃度が高くなりやすく、油溶性の成分を含むため、欠かせない最重要アイテムです。

冬=乾燥のイメージはあると思いますが、実は夏場も冷房の影響だったり、汗のために乾燥に注意しなければなりません。特にコロナ禍ではマスクを外すことができないため、覆われている部分はいつも以上に乾燥しやすい状態になっています。(水は蒸発するときに周囲の水分を奪います)

涼しくなってきた秋に肌不調を感じることが多いのは、夏場の”隠れ乾燥”も一因だと言われています。

体温が上がるため冬場よりも皮脂分泌が盛んなため、一見乾燥などしていないように見える(感じる)のですよね。

お肌を健やかに美しく保ちたいと願うのなら、スキンケアにクリームを使っていない人はクリームを取り入れて欲しいと思います。また、何を使うかの以前に、十分な量を季節問わず使うことがまずは大切です。


無料オンラインレクチャー付(ご希望の方のみ)お家でエステキット販売再開いたしました。

成分マニアのエステティシャンが満を持してお送りする お家でエステキット

普段のスキンケアに1か月半から2ヵ月程度はお使いいただける、クレンジング、洗顔(角質ケア効果含)、美容液をセットにし、さらにお家でエステレベルのケアを楽しんでいただけるマスク、クリームをセットにした自信の1品です。

コスト、性能、多くの肌質に対応できるかどうかなどを追求した結果、4メーカー7レーベルの化粧品を採用し、組み合わせました。

気兼ねなくエステに行くことが難しい状況が続いていますので、本格派ケアをお家でご体感いただければと思います。

【よくあるご質問】皮膚科学発想のポピュラーな化粧品メーカーといえば?

すぐに思いつくのは、KOSE(コーセー)さんとクラシエさん。

あとはポピュラーとは言えないかもしれないけれど、富士フイルムさん。ハダラボのロート製薬さんも。

以上です。


***

期せずして、今さら子育てさせてもらえる機会に恵まれ、毎日が戦場のようです。

仕事復帰のリハビリを兼ねて毎週木曜に更新したいなぁ、と思っているんですけれど、なかなか生活のペースをつかむのが難しいです。

そもそも、妊娠に至るまでも病気との戦いというか、兼ね合いがあって、ですね。


それがちょっと珍しい状態というか、あまり頻度の高くない病気で、きっとネットで情報を捜している方もいらっしゃると思うので、そのうちに個人ブログの方でまとめたいと思っているんですけれど。治療の副作用のこととかもリアルなところ、どうなのか知りたいと思うんですよね。

自分は子育てをすることについて、人生におけるプライオリティが高くなかったのでそうではなかったんですが、この病気は人によっては絶望に似た感情をいだくこともあると思います。


だから、とりあいずの結果としてわりと明るい方へ向かったケースをネットに置いておきたいな、と。


病気というのは、たとえ同じ病名が付いてもケースバイケースなのだと思いますが、絶望してしまうくらいなら、うまくいったケースがあることを慰めにしたっていいじゃないかと。

明るい方へ向かったのは、本当に良い方々に恵まれたからで、病気の発覚から治療、出産までを経て改めて医療に携わる方々に深い敬意を覚えました。

アホな質問にも真摯に向き合ってくださったし、中途半端なスタンスを隠さない私にもみなさん丁寧に寄り添ってくださいました。

治療から出産までざっと思い返してみても、8人の先生と11人の助産師さん、2人の看護師さんにお世話になりましたが、感謝と敬意しかないです。

あと、放射線技師さんもプロフェッショナルだった!

いつまとめられるか分からないけれど、とりあいず、今なんらかの理由で病院に通っている方にお伝えしたいのは、信頼と敬意を持ち、それを示せば良いコミュニケーションにつながって、納得のいく治療を受けられると思います。

治療の結果は自分では選べないけれど、その末の結論ならばきっとどんなものでも受け容れられると思うのです。私自身、まだまだ病気との付き合いは続きますが、そう思っています。





<日焼け止め>ANESSA(アネッサ) モイスチャーUV マイルドミルク a


ちょっと季節的には遅いですけれど、まだまだ紫外線自体は強いので有名どころの日焼け止めを取り上げて、もう少しUV化粧品について掘り下げたいと思います。


ANESSA(アネッサ) モイスチャーUV マイルドミルク a 60ml 2728円(2020年8月amazonでの価格)

全成分:
水,セバシン酸ジイソプロピル,シクロペンタシロキサン,BG,グリセリン,トリエチルヘキサノイン,カプリリルメチコン,酸化亜鉛,DPG,酸化チタン,テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル,シリカ,PEG-100水添ヒマシ油,ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン,イソステアリン酸,エチルヘキシルトリアゾン,(パルミチン酸/エチルヘキサン酸)デキストリン,ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル,PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル,グリチルリチン酸2K,アセチルヒアルロン酸Na,含水シリカ,ビスブチルジメチコンポリグリセリル-3,(アクリルアミド/アクリル酸DMAPA/メタクリル酸メトキシPEG)コポリマー,水酸化Al,ジメチコン,ハイドロゲンジメチコン,サクシノグリカン,(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)クロスポリマー,クエン酸,ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース,ステアリン酸,パルミチン酸デキストリン,クエン酸Na,トコフェロール,フェノキシエタノール

ざっくり結論: 「敏感肌、赤ちゃんや子どもにも使える」の定義をあらためて考えたくなる製品

日焼け止めの代名詞のような製品で、ひと昔前は「日焼け止めは何を使っていますか?」とおうかがいすると、必ず名前が出てきた製品です。

成分見ていきましょう……の前に。

日焼け止めは、基材+撥水剤+紫外線防止剤+美容訴求成分+製品安定剤などが含まれるため全成分表示にボリュームがあるため分かりにくいように見えますが、化粧水や美容液、クリームなんかに比べるとあまりバリエーションがないので逆に分かりやすかったりします。

日焼け止めで大きな違いが出るところは、紫外線防止剤……つまり、どういう風に紫外線をカットするか、という部分です。

使われている紫外線防止剤が散乱剤のみのタイプをノンケミカルタイプといい、そのように表記されています。これは世の中に星の数ほどある日焼け止めのごく一部の製品で、それ以外の製品では紫外線防止剤に吸収剤が使われています。

それでは、アネッサ モイスチャーUV マイルドミルク aの紫外線防止剤を見てみましょう。

紫外線散乱剤の酸化亜鉛、酸化チタン と 紫外線吸収剤のビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、エチルヘキシルトリアゾン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルが見られます。

散乱剤と吸収剤が両方入っているため、ノンケミカルタイプではないです。ちなみに、肌への負担、リスクは紫外線吸収剤が入っている方が高くなります。



<参考>
美しい肌を守る日焼け止めの選び方① ~成分に着目する~

『赤ちゃん*や子どもにも使える低刺激設計』(公式サイトより)ということで、紫外線散乱剤の方が含有量が多く、低刺激「設計」であることは間違いないと思いますが、紫外線吸収剤自体が化粧品原料のなかではなかなか刺激が強いものですし、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンのような粘膜に使用する化粧品には配合が禁止されている成分が入っているところを見ると、低刺激の定義とはいったいなんなのか改めて考えてみたくなります。

日焼け止めに限らず、化粧品には「ベビー用」「低刺激」などと表記のあるものがありますが、明確に……たとえば、法律で定められているような決まりはありません。あくまでも「当社比」というのが現状で、なかには成分を見るかぎりではまったく低刺激と思えないようなもの、私なら子どもさんに使うのにはおすすめしないな、と思うような成分のものもあります。

こちらの日焼け止めも、低刺激設計であることは間違いないですが、私なら赤ちゃんや子どもさんには使わないし、おすすめもしないと思います。60ml 2,728円(メーカー価は3,300円)ですと、もっと肌へのリスクが低いノンケミカルタイプも使えるぐらいのコストですしね。

ついでに気になるのは『石けんでするりと落ちる』(公式サイトより)でしょうか。撥水剤が入っているようなんですけれどね。いや、撥水剤が入っていないと日焼け止めは日焼け止めの役割を果たせません。汗で落ちてしまうわけですから……。

こんな風に書いていると、紫外線吸収剤が入っている日焼け止めすべてが悪のようですが、そんなことはありません。肌へのリスク、負担、刺激という点ではやはり散乱剤に分があるんですけれど、質感、仕上がりという観点では吸収剤の方が優れています。

日焼け止めを塗って白くなるのが嫌だから、透明タイプがいい。そんな方はいらっしゃいませんか?

透明の日焼け止めはすべて紫外線吸収剤タイプです。散乱剤は酸化亜鉛や酸化チタンのような顔料……つまり、粉なので白色から肌色のクリームタイプにしかならず、必ず多少の色がつきます。吸収剤はローションやスプレーにもできますから塗ったときの感触を軽くできるのも特徴です。(ただし、散乱剤よりもしっかり量を肌のうえに乗せないと日焼け防止効果が得られないことはあります)

長くなっているのでそろそろまとめましょうか。

やっぱり、アネッサはアネッサというブランドらしく、がっつりの紫外線吸収剤が入ったレジャー向け日焼け止めでいて欲しいです。昨今人気のある低刺激タイプの日焼け止めは、他のレーベルかブランドにお任せして、中途半端に寄せない方がいいと思うの。

日常使いの日焼け止めはスキンケアの観点からはやはりノンケミカルタイプがおすすめですが、たまのレジャーなら紫外線吸収剤タイプの日焼け止めもいいと思います。その方が経済的には賢い選択ですし、たまに使うのならさほど肌への負担も気にしなくてよいと思いますのでね。


***

なんとなく★評価まとめをつけてみる
満点は5で

系統 古典的日焼け止め
成分 ★
性能 ★※
コストパフォーマンス ★※

※この製品は試用しておらず、性能とコストパパフォーマンスは成分を見た印象にすぎません

コロナ禍でのスキンケアポイント

全国的に大変な暑さですね。
わたくしの住まう札幌も暑いことは暑いですが、本州とはやっぱり比べものになりません。朝晩は涼しい日もありますし、湿度がそれほど高くない日も挟んだりしています。

しかし、マスクをしてのこの暑さは本当に過酷……

暑さと息苦しさは深刻ですが、美容の観点からは肌へのダメージも心配です。

マスク生活もかれこれ半年超と大分長くなってきていますし、この強い日差しのしたでマスクというのはこれまであまり経験したことがない人が多いと思います。

今日は、マスク着用時に気を付けたいスキンケアのポイントをまとめてみたいと思います。


■目次

 1.マスクしていても日焼けする?
 2.マスクで肌荒れ その対処法
 3.まだまだある マスクリスク
 4.まとめ

1.マスクしていても日焼けする?


結論からいうと、します。

特に不織布やガーゼはノーガードと同じと思ってもらっていいです。覆われている感で何となく守られている気がしますが、紫外線はガンガン通っています。

今はさまざまな素材のマスクがあるので、物によっては紫外線をカットできるものもありますが、一般的にはマスクをしていても日焼けはすると思ってもらった方がよいかと。

なので、マスクをしていないときと同じレベルの紫外線対策……つまり、日焼け止め+ファンデーションを重ねることをおすすめいたします。

紫外線対策なら日焼け止めだけでもよいのでは? とお考えの方もいらっしゃると思うのですが、製品に表示されているSPF値は1平方センチメートルあたり2mgもの量を塗布してテストされた値です。つまり、表記のパフォーマンスを得ようとすると、思っている以上のかなりの厚塗りが必要。

一説によると、世の女性が日常的に使用している日焼け止めの量は、適量の1/4程度に留まっているそうな。また、ある一定の期間、日焼け止めだけを使用してきた場合とファンデーションだけを使用してきた場合では、ファンデーションのみの場合のほうが紫外線による悪影響を防げていた、という研究もあるようです。

現実的にはファンデーションと重ねてあげた方が、高い紫外線カット効果を得られる可能性が高いです。

▼ 参考 意外と多い?! 日焼け止めの正しい使用量
https://skin-care.page/2016/06/14/438851591-html/

ファンデーションは、スキンケアの観点からはパウダーの方がよろしいです。リキッドやクリームは余分なものが多く入っているので肌に負担になりやすいし、洗浄力の強いクレンジング剤が必要になることも多いので。



2.マスクで肌荒れ その対処法


肌荒れの定義って意外と難しいのですが、ここでは――

・にきび・吹き出物
・ガサガサとざらつき(表面に凹凸)
・軽いかゆみや赤み

などを肌荒れとし、それがマスクで覆われている頬や口元、あご等に見られるときのの対策と原因などをまとめます。

にきびや吹き出物は、「皮脂」や「アクネ菌」が原因とされよく知られているのではないかと思いますが、それは直接的な原因ではなく、にきびや吹き出物ができる第一歩は角質が厚くなることです。(角質肥厚といいます)

厚くなった角質によって毛穴がふさがれ、その中で常在菌であるアクネ菌が皮脂などの油分を餌に過剰繁殖することによってできます。

常在菌であるアクネ菌や皮脂は、皮膚にとって必要なもので常に有る(分泌される)ものですから、いくら洗顔で落としたり殺菌剤の入った化粧品でケアをしても根本的な解決にはなりません。角質が厚くなりすぎないようにコントロールすることがもっとも大事です。

角質が厚くなる原因はまだ完全には分かっておらず、いくつも考えられていますが、その一つに肌の乾燥があります。

実は夏は、汗をかいたり、冷房や扇風機の風にあたったり、スキンケアがおろそかになりやすいなど、冬とは違った要因で肌の乾燥に注意が必要な季節です。

マスクのせいでスキンケアやメイクの優先度が下がり、今年は特に肌のコンディションがよくない人が多いようです。

まずはあごや口元の角質をピーリング効果のある洗顔料で洗いましょう。そうすることでざらつきやゴワゴワ感もケアでき、化粧水や美容液もよくなじみます。

夏は美白ケアに力を入れている方もいらっしゃるかと思いますが、美白成分の大半が保湿効果はもっていません。保湿効果と美白効果両方をもっているのは、メジャーなところだとプラセンタぐらいです。

美白化粧品を使用していると、保湿力が足らず、特に口元や頬など皮脂腺が少ない部分では乾燥がすすみます。粉を吹いたような感じや、洗顔後に赤みやかゆみを感じるようなら乾燥のサインです。

セラミドやその類似成分などを含む美容液とクリームでしっかり保湿を。



3.まだまだあるマスクリスク

ニキビや吹き出もの、ガサガサとざらつき、赤みやかゆみの他、長期的にマスクをつけていることで、紐や縁がこすれることで色素沈着(茶色くなってしみのようになる)やほうれい線が濃くなったり、フェイスラインがよりたるむということも起こります。

色素沈着やほうれい線、たるみのケアは通常の化粧品ではケアが難しく、ごく一部の最先端の成分を含む化粧品しか対応しません。肌はうるおっているとこすれなどの摩擦にも強くなるし、たるみやしわの第一歩は乾燥によっておきます。

まずは、スキンケアの基本である角質コントロールと保湿をしっかり行っていただくのがおすすめです。



4.まとめ


ただでさえスキンケアが億劫になる夏ですが、マスクのせいでどうせ見えないなら……と思えば、よりおサボリしたくなるのが人の心理というもの。人間らしくて個人的にはそれも好ましく思いますが、いつかマスクを外してふつうの生活をするようになったとき、急激に老いた口元が悩みの種になるのは悲しいです。

顔のした半分は年齢が出やすい部分で見た目に特に影響します。

この夏こそ、ピーリング剤を含む洗顔料+化粧水+美容液+クリームでしっかりしたスキンケアをぜひどうぞ。

どうしてもおサボリしたいときは、化粧水だけを塗るのではなく、クリームだけにしてください。

クリームは化粧水に比べ、美容訴求成分が濃く含まれている傾向が強いですし、油溶性と水溶性両方の成分を取り込むことができます。化粧水はほとんどが水なので気持ちよさはありますが、あまり美容効果がないのが残念なところ。

おサボリ時はクリームで。



***

久々に書いたらなんだかまとまりのない話になっちゃった……

しかも引っ越し仕立てで使い方もよく分からず、過去記事などかなり見づらいかも。

少しずつ改善していきたいと思います。



本家ブログ、個人ブログ、オンラインショップもよろしくお願いします!

本家ブログ http://blog.sentakubiyori.info/

個人ブログ http://sentakubiyori09.hatenablog.com/

オンラインショップ https://sentakubiyori.shop-pro.jp/

<ハンドクリーム>PAX NATURON(パックスナチュロン) パックスナチュロン ハンドクリーム 70g

日々、刻々と状況が変わりますね。

私の住まう北海道札幌市では、
・2月29日~3月19日まで道独自の緊急事態宣言
・10日強ほど小康状態がつづくが、4月初旬ほどから少しずつ再び感染者が増えはじめる
・4月13日 北海道・札幌市緊急共同宣言により、札幌市の小中高がふたたび休校
・4月16日 国による緊急事態宣言が全国に拡大
という変遷をたどっております。

二桁台の新たな患者さんが確認されていて、内感染経路が不明な方は半数ほどですが、次は休業要請がいつ出るかな……というかんじです。

店がありますので、さすがに対応に追われてドタバタしてしまって、なかなかこっちまでこられませんでした。

もはや、状況的にも心境的にも手荒れがどうとか言ってられない、という方も少なくないと思いますが──

私は日常の些末ごとを掘り下げるという豊かな社会でしかできないことをさせていただいており、結局それしかできないし、できることをやるしかないのでいつもどおり呑気にハンドクリームなんぞのことを真剣に考えたいと思います。

医療や食料品、交通など社会機能を支えてくださっている方々には、心からの敬意を感謝を表します!

製品の詳細を見ていく前に、こちら↓を読んでもらった方が、深まると思います。

前提が違ってしまうと、話が変わってきてしまいますものね。

【参考記事】

本気で手荒れを治す、防ぐにはどうしたらよいの?~皮膚科学の観点から~

肌荒れが起きる仕組みをわかりやすく

【PAX NATURON(パックスナチュロン) パックスナチュロン ハンドクリーム 単品 70g
880円(2020年4月amazonでの価格)

全成分:
水,グリセリン,カリ石ケン素地,ホホバ種子油,スクワラン,ハイブリットヒマワリ油,キダチアロエエキス-2,トコフェロール,ヒノキチオール,エタノール

ざっくり結論:
油脂類中心の古典的なハンドクリーム
このくらいで手荒れや乾燥が改善するならば、それは深刻な手荒れではない

こちらも 【指定医薬部外品】ユースキンA と同じでネットでは人気ありますよね。値段が手ごろだし、やさしそうなイメージがやはり好まれているのかもしれません。

成分見ていきましょう。

保水するような成分は、昔からあり、安価で働きの穏やかなグリセリンのみ。
恐らく安価なスキンケア化粧品で、入っていないケースはないのではないかと思うくらいの成分です。吸湿性によって保湿するため、他のアプローチの保湿成分に比べると働きが穏やかというか、悪く言えば弱いです。水でも流れやすいですね。

ホホバ種子油,スクワラン,ハイブリットヒマワリ油は表面をおおい、柔らかな感触を与えます。ホホバ油は植物油のなかでは酸化しにくいため、良質なオイルに分類されがちですが、保湿力が高いとかそういうことではありません。スクワランも酸化しにくく、皮脂となじみもよいため高級かつ良質なオイルのひとつですが、これも保湿にはあまり関係ないです。

肌のうるおいを守っているのは、大半が角質細胞間脂質と天然保湿因子で、皮脂(油)はわずか2,3パーセントでしかありませんのでね。

植物油でも、動物由来油でも、鉱物油でも種類によらずスキンケアの観点からは皮脂の代替……または補助成分です。アロエエキスは保湿成分ですが、植物エキスなのではたらきは穏やか、ヒノキチオールは養毛剤として使われることもありますが、表示順からいってこの場合は防腐目的だと思います。製品の酸化防止剤であるトコフェロール(ビタミンE)とエタノールに挟まれていますので。

歯に衣着せぬ言い方をすれば、科学的な観点では取り立てて優れている点はなく、このくらいの保湿力のハンドクリームを塗ることで改善、維持できる場合は、手荒れの程度としてはかなり軽いものだと思います。効果や効能で選ぶというよりは、自然派スキンケアの実践という点で、商品の思想を楽しむタイプの化粧品だと思います。

***

なんとなく★評価まとめをつけてみる
満点は5で
系統 商品やブランドの思想を楽しむ娯楽化粧品タイプ
成分 ★
性能 ★※
コストパフォーマンス ★※
※この製品は試用しておらず、性能とコストパパフォーマンスは成分を見た印象にすぎません

あくまでも個人の考え方、意見です。
なにを信じ、なにを選ぶかは自由です。
ご使用の際はご自身の美容観や健康観に沿った判断でどうぞ。

<保湿クリーム/ハンドクリーム> ユースキンA (医薬部外品)

新型コロナウイルスの影響拡大にともない、頻繁な手洗いとアルコール消毒によって手荒れがヤバイことになっている人が多いと思われるため、ここから数回に渡ってハンドクリーム(場合によって保湿クリーム)を取り上げていきます。


前提として、こちら↓を読んでもらった方が分かりやすいです。

【参考記事】

本気で手荒れを治す、防ぐにはどうしたらよいの?~皮膚科学の観点から~

肌荒れが起きる仕組みをわかりやすく


【指定医薬部外品】ユースキンA 70g
517円(2020年3月amazonでの価格)

有効成分:
ビタミンE酢酸エステル
グリチルレチン酸
dl-カンフル
グリセリン


添加物として(その他の成分):
ビタミンB2
ポリソルベート80
自己乳化型ステアリン酸グリセリン
ステアリン酸
ハードファット
トリエタノールアミン
エデト酸Na
ミリスチン酸イソプロピル
パラベン
ステアリルアルコール
ヒアルロン酸Na
ビタミンC


医薬部外品なので、成分表示が有効成分とその他の成分に分かれています。

【参考記事】

化粧品よりも医薬部外品の方が優れているのか?

有効成分:
ビタミンE酢酸エステル
グリチルレチン酸
dl-カンフル
グリセリン


ビタミンE酢酸エステル、グリチルレチン酸、dl-カンフルは血行改善、促進、消炎作用、抗アレルギー作用(グリチルリチン酸のみ)を持つ成分です。いずれも医薬品に使われることもあります。医薬部外品に使われている場合は濃度が落ちます。


珍しい成分ということは全くなく、医薬部外品にとっても化粧品にとっても非常にポピュラーでスタンダードな成分です。


炎症を抑えながら血行を促進することによって新陳代謝を促し、しもやけやあかぎれを改善しよう、という方向性かと思います。


手洗いやアルコールによってバリア機能が低下し、乾燥がすすんで炎症が起こしている肌への対策というよりは、しもやけ・あかぎれの方がしっくりくるイメージです。


その他の成分:
ビタミンB2
ポリソルベート80
自己乳化型ステアリン酸グリセリン
ステアリン酸
ハードファット
トリエタノールアミン
エデト酸Na
ミリスチン酸イソプロピル
パラベン
ステアリルアルコール
ヒアルロン酸Na
ビタミンC


ビタミンBは不足すると口角炎や口唇炎の一因になるといわれておりますが、これは経口摂取の話。


化粧品の成分としては、脂漏性皮膚炎……一般的には、皮脂や油脂過剰による皮膚の炎症へのケアとして使われます。ちょっとそぐわない感じしますが、なんで入っているんだろうか。


それ以外は界面活性剤と基材と、添加物です。


基材というのは美容訴求成分を混ぜるための土台になるもので、化粧水ならば水、クリームならばなんらかの油性原料、皮膚薬ならば白色ワセリンなどがそうです。


界面活性剤は水と油などさまざまな性質の成分を混ぜることができるので、乳化剤としても使われます。
添加物はph調節剤や、防腐剤などですね。


肌のうるおいを守る、与えるための成分はグリセリンとヒアルロン酸Naのみ。
どちらも古典的かつ特別な成分ではありません。


グリセリンは吸湿性によって水分を取り込む(蓄える)成分ですから、保湿剤のなかでははたらきが穏やかですし、ヒアルロン酸Naは防腐剤の後方表示のためほとんど入っていないと考えてよさそう。


手指や顔、からだの角質層の低下している水分量を復活させるはたらきはほとんどありません。


乾燥やしもやけ、あかぎれなどの炎症を、抗炎症によって水際で食い止め、自己の新陳代謝を活発にすることによってなんとかしのいでいこう、というタイプの考え方の製品です。


手洗い、アルコール消毒による手荒れという観点では、起きていく乾燥や炎症は決して軽いものではないのでギリギリのところで食い止められるかどうか、微妙なところ。20代はいけそうな気がしますが、以降は自身の肌の水分量がかなり落ちているのでけっこう難しいように思います。


このタイプの製品をうまく活用したいなら、とにかく使いつづけること、です。


肌の土台や素地を養っていくタイプの化粧品ではなく、ギリギリのところで異変を防いでいく水際作戦タイプの製品なので、使い続けなければその恩恵にあずかれません。使い続けていても炎症がひどくなるようなら、潔く医薬品にクラスアップした方がよいです。結局、医薬部外品が医薬品を勝ることはないのでね。


個人的には、肌そのものに水分の貯金を増やした方が余力が生まれ、少しくらいケアをサボっても肌荒れが起きなくなるし、きめが細かくなることによって見栄えもよくなるのでそちらのケアの方が合理的なように考えていますが、スキンケアの考え方は人それぞれです。


水際作戦を採用したい方は、このタイプの化粧品がよいでしょう。


もうひとつこのタイプのメリットをあげるとすれば、コストが安いこと!


肌そのものの水分量をUPし、バリア機能を回復させるような化粧品に含まれる成分はいずれもちょっと高価です。そのため、製品価格も割高になります。


現在、今後のために、あらためてかなりの数のハンドクリームの成分を見直していますが、今のところの感触だと、千円以下は「ない」と考えてもよさそうな感じです。


医薬部外品を含め、化粧品はさまざまな考え方によってつくられていますので、それぞれの特徴を押えたうえで上手に選び、活用するのが賢いと思います。


***


なんとなく★評価まとめをつけてみる
満点は5で
系統 抗炎症タイプ 保湿力はほとんどない
成分 ★★
性能 ★★※
コストパフォーマンス ★★※
※この製品は試用しておらず、性能とコストパパフォーマンスは成分を見た印象にすぎません

肌荒れが起きる仕組みをわかりやすく

手洗いとアルコール消毒によって手荒れがヤバイ!
そんな方も少なくないかと思います。
前回こんな記事を書きました。


本気で手荒れを治す、防ぐにはどうしたらよいの?~皮膚科学の観点から~

今回は実際にハンドクリームを取り上げながらもう少し掘り下げてみたいと思っていたのです、が……


一般の方が持っている肌荒れが起きるまでの過程のイメージと、実際に起きていることがけっこう違うということを改めて考えさせられました。


化粧品が安易に悪者になったり、軽んじられるのはかわいそう…


なので、肌荒れが起きるプロセス、仕組みについてもう少し書いてからにしたいと思います。

1.肌荒れが起きるしくみをイメージで理解しよう

本気で手荒れを治す、防ぐにはどうしたらよいの?~皮膚科学の観点から~』のなかで肌の構造と、肌荒れが起こる流れについてこのように書きました↓

肌には自らを守るバリア機能という仕組みがあり、本来はそれによってうるおいは守られています。肌の一番うえの部分、角質層の水分のうち、約80%ほどが角質細胞間脂質に、残り20%弱がNMF(天然保湿因子)によって守られており、皮脂によって守られているのはたった2,3%ほどです。これらの成分(要素)は水で流すだけ、何かに触れるだけで簡単に奪われます。また、加齢とともに角質層や真皮(肌の土台の部分)水分量やうるおいを守る物質の量も質も落ちてきてしまいます。そのため、若い人よりも年齢を重ねた人の方が肌荒れを起こしやすいのはご存じのとおりです。さらに、界面活性剤には油分と水分を混ぜる性質があるため、石けんやアルコールを頻繁に使うとこれらの成分が加速度的に奪われ、急速な肌荒れや回復しにくい肌荒れが起きます。

現場でカウンセリングをしていても、いろいろな場面で肌や化粧品についてご相談を受けていても、なかなかこのあたりがうまく伝えられないのですよね。


一般の方が持っていらっしゃるイメージと、実際に起きていることのあいだに、とても大きな差があるのを感じています。


そこで、今日はちょっと趣向を変えて数式チックなものを使って、イメージしやすく表現してみたいと思います。


【一般の方が持っている肌荒れのイメージ】

a+b=x
a:肌の状態。または、もともと持っている素質。一定で変わらないイメージ=0(ゼロ)
b:化粧品の刺激、または効果。効果はプラス、刺激はマイナスとする
* xの値がマイナスになったときに肌荒れが起きるとする

こんな感じではないでしょうか。


どうでしょう?


では、実際に起きていることを表すと、どうなるでしょう?


【実際の肌荒れのイメージ】

(a+b)-(c+d)=x

a:肌がもっているうるおい、一定に保とうとする働き。短期的には季節によって、中長期的には年齢によって変化する。一定ではなく常に変化している。しかも、変化は変化でも、振り子が揺れるようにしながら下降的に変化していると考えた方が適当
b:医薬品や化粧品などによる手当、保護
c:物理的刺激。手指の場合、物に触れたり、こすったり、洗ったりアルコール消毒したり。または化粧品の刺激、医薬品の副作用。後者の影響は少ない、もしくはまれ
d:栄養状態、睡眠、ストレス、病気などその他の要因
* xの値がマイナスになったときに肌荒れが起きるとし、abcdは正の数で固定とする

a+bの値がc+dの値を下回り、なおかつその状態がある程度持続したとき、はじめてカサカサになったり、赤くなってかゆくなったり、ということが起こる……というのが実際に起きていることのイメージに近いです。

2.〇〇(商品名)を使ったら荒れた! それはあり得る?

amazonなんかで化粧品の評価を見ていると、


〇〇(商品名)を使ったら荒れた!

という表現をよく見かけるし、実際にお客様からご相談を受けることも少なくないのですが、先にご紹介したように因果関係というのはそれほど単純なものではありません。

そもそも、薬事法上の化粧品の定義は「人体に対する作用が穏やかなもの」ですし、実際に刺激が強い成分はそんなに存在しません。過去に事故があり、因果関係が明らかになった成分は使用禁止になったり、配合上限が定められています。


思い出してみて欲しいのです。


ここ最近で化粧品(成分)による大きな事故は、加水分解小麦(その中でも一部の成分)とロトデノールでしか起きていません。小さめのトラブルとしては非常に高濃度のビタミンAもありましたが、そのくらい。世の中に星の数ほどの化粧品があり、辞書やデータベースを作れるほどの数の成分が存在しているのに、です。


顔用であれ、手指用であれ、体用であれ


この化粧品を使ったら荒れた

という場合に、実際に起きていることとしては、


もともと肌が弱っているところに、手当による補強が間に合わず、全体的な値がマイナスになった。


というのが、より正確な事実に近いのではないかと思います。


もちろん、特定の成分にかぶれる(アレルギーがある)人がいないわけではありませんが、10年超エステティシャンとして数多くの化粧品を扱いながら施術をしたり、スキンケア化粧品をご紹介したり、という仕事をしてきた体感としては、実際のところそんなに頻度は高くないように思います。


ちょっと分不相応なのでオマケ程度で書きますが、肌荒れとそれ以外を見分けるポイントは、


・急激な変化が直後24時間~48時間以内くらいに起きているか
・湿疹、腫れなどが主な症状か
このあたりでしょうか。


こういう場合は皮膚科に行くべきですね。


医療は、特に臨床の現場では「異常を取り除く」ことを主な目的としているので、原因を特定してもらえることは稀ですが、起きている異常はやっぱり専門家の判断によって適切な医薬品で抑えるのがベストです。どうしても原因を追究したい場合は、そういった種のことを得意として売りにしている皮膚科医に相談すると良いと思います。

3.かゆくなったり、しみたりするのは化粧品が原因?

洗顔後にかゆくなる、化粧品がしみるのは肌そのものの状態が悪いことが原因の方が多いです。


もちろん、その状態を放置すれば炎症が広がっていきますし、場合によっては常在菌が悪さをしたりして湿疹が出たりもします。そのときもやはり皮膚科へ行き、薬で症状を抑えた方がよいです。この段階で化粧品を一生懸命塗っても遅く、化粧品で治そうとしてはいけません。


ちょっとしみたりするくらいや、強いかゆみでなければ化粧品による保存的ケアで回復することもありますが、その場合、科学に基づいた考え方で作られている製品を選ぶ必要があります。自己判断で刺激の少なそうな化粧水だけ塗ったり、なんとなく皮膚や体によさそうなイメージの化粧品を使ってもよくはならず、悪化することもあります。


敏感肌、乾燥肌の本質は「生まれつき、もともと敏感、乾燥している」ではなく、加齢等により肌の力が弱くなってしまった結果(乾燥肌)、さまざまな刺激に耐えられなくなっている(敏感肌)という状態です。


一部、ハイドロキノンなど美容成分のくせに成分そのものが肌を炎症させる副作用を持っているものもないことはないですが、一般的に流通している化粧品にそういうリスクの高い成分はあまり入っていないし、入っていたとしても低濃度のため、そんな困ったことはあまり起きないです。

ハイドロキノンの化粧品における配合上限は3%ですが、実際には1%以下の含有量のものが多く、それ以前に有色メラニンを還元するという強力な美白剤であるハイドロキノン自体、大きなメーカーは採用していません。


美白剤や抗老化剤には一部そういう成分がありますが、保湿成分にはリスクの高い成分は存在しないですし、防腐剤や製品安定剤などは非常に濃度が低いため、それらの成分がピンポイントで肌への刺激となることも考え難いです。

4.まとめ

化粧品は一般的には良くも悪くも、作用が穏やかなものです。


健康な肌のポテンシャルを破壊するほどの刺激を与える可能性のある化粧品はそんなにないですし、逆に湿疹や腫れを治せるような化粧品もないです。


肌荒れと化粧品の因果関係はそれほど単純ではなく、肌が衰え弱くなっているところにケアが追い付かず、ダメージが上回ることで最終的に目に見える異変が起きる、というのがもっとも現実的に起こり得ること。


それは、日照り続きで土が乾いていき、最終的に作物がしなびるようなイメージが似ているかも。


そうなったら医薬品にバトンタッチです。


化粧品にできるのは、健康な肌が健康な状態を維持する予防的ケアまで。または、医薬品で回復したのち、再発を予防することです。


そう思ってもらった方が、娯楽品でもある化粧品選びを素直に楽しめるのではないでしょうか。


***


次回こそ、実際のハンドクリームを取り上げてそのつくりがどういうものか紹介していきたいと思っています。


今のところ、ネットで大人気のユースキンA(医薬部外品)、ナチュラル系の代名詞パックス、などを紹介したいと思っていますが、もし取り上げて欲しい製品があればコメントとかでリクエストどうぞ。


実店舗弊店オンラインショップ(会員制)のお客様はメールなどでもリクエストください。


今週末3月15日まで承ります。


地味なコロナフェスティバルを開催したいと思います。(やけくそ)
コロナよ……
はよ落ち着いてくれ……

本気で手荒れを治す、防ぐにはどうしたらよいの?~皮膚科学の観点から~

感染症対策で手洗いやアルコール消毒が励行されています。


そろそろ手荒れが見過ごせないレベルになってきている方も少なくないではないでしょうか。


今回は皮膚科学の視点から、本気で手荒れを治したいとき、治ったあと防ぐためには何を使い、どうしたら良いのかをご紹介します。

1.手荒れを治すのは医薬品で

湿疹や出血を伴うひび割れなどがあるときは、化粧品(ハンドクリーム)で治そうとせず、速やかに医薬品を使いましょう。


医薬品・医薬部外品(薬用化粧品)・化粧品にはそれぞれ定義があり、役割が違います。


医薬品
 明確な効果とともに副作用の恐れもあるもの


化粧品
 清潔や美化のため、皮膚や毛髪を健やかに保つことが目的とされ、人体に対する作用が緩やかなもの


医薬部外品
 医薬品と化粧品の中間に位置するもの。ある特定の成分を規定の濃度含めると、対応する特定の効果を謳うことができるもの。医薬部外品のなかで、特に化粧品のような使い方をするものを「薬用化粧品」と呼ぶこともある


化粧品は作用が緩やかなものなので、強い痛みや異変が起きているときは遠回りすぎるし、医薬部外品も同様です。


湿疹、出血を伴うひび割れや強いかゆみ、痛みなどがあるときは皮膚科医に相談して薬を処方してもらうか、ドラッグストア等で薬剤師に相談することが大切です。


ステロイド等の強い抗炎症作用を持つ医薬品を使うことに抵抗がある人もいるかもしれませんが、医師は症状や部位によって適切な強さの薬を当然選んでくれています。


素人判断したり、根拠のない都市伝説に振り回されることなく、専門家である医師を信頼すると良いと思います。

2.本気で手荒れを予防したいなら、まずは肌の構造を知る

肌には自らを守るバリア機能という仕組みがあり、本来はそれによってうるおいは守られています。


肌の一番うえの部分、角質層の水分のうち、約80%ほどが角質細胞間脂質に、残り20%弱がNMF(天然保湿因子)によって守られており、皮脂によって守られているのはたった2,3%ほどです。


これらの成分(要素)は水で流すだけ、何かに触れるだけで簡単に奪われます。また、加齢とともに角質層や真皮(肌の土台の部分)水分量やうるおいを守る物質の量も質も落ちてきてしまいます。そのため、若い人よりも年齢を重ねた人の方が肌荒れを起こしやすいのはご存じのとおりです。


さらに、界面活性剤には油分と水分を混ぜる性質があるため、石けんやアルコールを頻繁に使うとこれらの成分が加速度的に奪われ、急速な肌荒れや回復しにくい肌荒れが起きます。

3.実践ハンドケア ~守る~

肌の水分を守る成分は水で流したり、何かに触れるだけで失われるので、単純にはそれらとの接触回数を減らすのが有効です。


ただ、現状として手洗いやアルコールとの接触を減らすことは別の観点で無理ですから、ふだんは余計な刺激を少しでも減らすために綿か絹の手袋をします。化学繊維を含むものは、手荒れがひどい場合それすらも刺激になるので綿か絹がおすすめです。


炊事や洗濯、掃除など水を使う作業のときにゴム製やビニル製の手袋をつけるのは、多くの方が実践されているかと思いますが、もちろん有効です。手指は使う頻度が高い分、ちょっとやそっと守ってあげてもなかなか回復しません。確実に毎回実行する「小まめに守る」ことも大切です。


「守るケア」として意外と知られていないのは、撥水剤をたくさん含むハンドクリームを使うこと。


撥水剤は植物油や動物油、ミネラルオイルなどの油分とは異なり、界面活性剤にも耐性があるため、せっけんで手を洗っても流れ落ちにくく、手指のうるおいを守る成分をラップのように包んで守ります。


化粧品に含まれる代表的な撥水剤とはシリコーン油のことで、成分名はジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、ジメチコンなどです。

4.実践ハンドケア ~与える~

医薬品で炎症を抑えたら、今度はバリア機能を回復させることが再発を防ぐことに直結してきます。


医薬部外品のハンドクリームに含まれていることが多い、抗炎症作用や消炎作用、抗アレルギー作用を持つ成分は、要は医薬品の代替成分であったり、同じ成分の低濃度のものです。これらを使ってもバリア機能を回復させたり、補助することにはなりません。


先にご紹介しましたが、肌の水分を守っているのは8割が角質細胞間脂質、2割弱がNMF(天然保湿因子)です。


これらの成分を与えることで、肌のバリア機能回復をサポートすることができます。


肌の水分量を守るのに中心的な役割を果たしている角質細胞間脂質とその類似成分には、ヒトセラミド、動物性セラミド、植物性セラミド、合成セラミドなどがあります。これらを含むハンドクリームを使用するか、ハンドクリームを塗る前にそれらの成分を含む美容液などを下塗りします。


セラミドはヒト・動物・植物≧合成の順で保水力が高いですが、原料の高さもほぼ比例します。


つまり、ヒト型セラミドを含むものは製品価格が高くなりやすく、現実問題としてそういう事情から低濃度になりやすいです。化粧品の成分は濃度も重要で、どんなに良い成分でも薄ければ効果が発揮されにくいです。贅沢をいえば、なるべく高濃度に含まれるものを使えれば理想です。


角質細胞間脂質(と類似成分)を使うのが予算の都合上難しいようであれば、カチオン化されたヒアルロン酸を取り入れるのもおすすめ。


セラミドよりは原価が安い成分で、水に流されにくい性質をもっているため、皮膚に吸着されやすく、長く肌にとどまって水分量を維持します。

5.まとめ

今起きている肌荒れ(湿疹、出血、強いかゆみや痛み)は皮膚科医や薬剤師に相談のうえ、医薬品で治します。


治したあとは肌がもともと持っているバリア機能を回復させ、機能させることが予防につながります。


そのためには、角質細胞間脂質や水に強いカチオン化されたヒアルロン酸などを取り入れ、角質層の水分量を維持し、撥水剤や手袋などを使って手指を徹底的に水や物理的刺激から守ること。


手指は頻繁に使う分、顔やその他の部位よりも回復がゆっくりです。


諦めず、サボらずに、これらのケアを辛抱強くつづけることこそが肌荒れからの回復、再発を防ぐ近道です。


以上、皮膚科学の観点で手荒れを治す、防ぐにはどうしたらよいの? をお送りしました。


<本日の所要時間2時間>


次回、今回の内容を踏まえ、市販されているハンドクリームを取り上げながらもう少し深めてみたいと思います。


数えていないので不確かですが、恐らく10年の間に数百点はハンドクリームの成分見ていると思うのですが、今回挙げた条件を満たすハンドクリームは数点しか心当たりがありません。


顔用の化粧品より娯楽色が強いのがハンドクリームというカテゴリーの特徴です。


化粧品は本質的にはそれでもいいのですが、本気で肌荒れを予防する製品を探している人には難しい問題ですよね。


***


──ちょっと越権行為になりますので、戯言として聞いてください。


ステロイドを使い続けると肌がボロボロになるという話を聞いたことがあるでしょうか?


成分マニアのエステティシャンから見ると、この話にはやや誤解もあるように思います。


ステロイドは炎症を抑えるけれど、肌のバリア機能を回復させることはしません。


肌が健やかな状態を維持するには、炎症などの異常が治まったあと、バリア機能を回復させ、正常に稼働してもらわなければなりません。


炎症を抑えるだけでは、それを起こす素地は変わっていないので、繰り返すのはある意味当然のことではないかと思います。


専門家である医師を信頼し、疑問点は感情的にならず、冷静に確認することが大切だと思います。

<化粧水> 全薬工業 アルージェ モイスチャーミストローションⅡ(しっとり)

全薬工業 アルージェ モイスチャー ミストローション II (しっとり) 220ミリ (医薬部外品)
全薬工業 アルージェ モイスチャーミストローションⅡ 220ml
2,698円(2019年10月amazonでの価格)


全成分:
水、濃グリセリン、ペンチレングリコール、PEG-20、カンゾウ葉エキス、コメヌカエキス、トリメチルグリシン、ヒアルロン酸Na-2、ビオセラミド、ジグリセリン、フェノキシエタノール、グリチルリチン酸2K、ε-アミノカプロン酸


ざっくり結論:
入っているものはいい!
もう少し全体的に美容訴求成分が濃ければ、保湿化粧水として理想的。


保湿・低刺激のイメージ、手に取りやすい価格、ドラッグストアやネットで手に入りやすい、と好条件が揃っている人気の高いアルージェシリーズの化粧水です。


乾燥の季節になってきて、保湿系化粧品のお問合せが増えていますが、この「アルージェ」と「キュレル」は特に多いですね。昔から。


成分見ていきます。


保湿成分は、表示順に


・濃グリセリン
・ペンチレングリコール
・PEG-20
・コメヌカエキス
・トリメチルグリシン
・ヒアルロン酸Na-2
・ビオセラミド
・ジグリセリン


そう、ほぼ全てといってもいいです。


カンゾウ葉エキスはコラーゲンの合成を促進作用を持つといわれている成分で、コメヌカエキスは保湿と肌の機能を活性化させる作用をもっているといわれています。いずれも植物エキスなので、働きは穏やかでしょうけれどね。


製品の方向性としては、まさに、


モイスチャー!!!
しっとり!!

で間違いないです。


ただ、実際にこの化粧水を使用することで「モイスチャー」「しっとり」を肌にもたらせるかというと別問題かなぁ……と。


大前提として、化粧水の85%から95%以上は基材(土台の意味)の「水」であり、含まれる美容訴求成分は非常に薄いです。


化粧水の場合たいていは1%未満で、何かの成分を単独で3%以上含む水基材の化粧品は、美容液というカテゴリーになっていることが多いです。


しかも、こちらの製品の場合、保湿成分の大半が吸湿性によって保湿するタイプの穏やかな保湿成分。


強力に水分を抱え込んだり、それを逃さないというような性質の成分ではないので、ちと弱い。


ヒアルロン酸Na-2は水分を貯めこめる成分ですし、ビオセラミドは細胞間の隙間をパテのように埋めて水分蒸発をさせない性質の、どちらも保湿に重要な成分なのですが、いかんせん表示が後方すぎる……! だって、防腐剤の手前ですからね。


しかも、繰り返しますが「化粧水」という性質上、もともとがほとんど水だという……


ほとんど水の物体の防腐剤手前表示の成分となると、推して知るべしってなっちゃいますな。


化粧水は洗顔後の肌を整えるために使用するもので、もともとスキンケアの要にはなりません。


保湿ケアをお考えの方が、こちらの化粧水でスキンケアをスタートし、もっと優れた美容液→クリーム と重ねていける場合には、使ってみても良いのではないかと思いますが、この化粧水を主役に据えてそれを期待するには酷というものだと思います。


保湿ケアの主役でなく、サブ的位置で採用するべき化粧水かと私は思います。


もっとも、このお値段だとかなり他の選択肢もありそうですけれどね。


***
なんとなく★評価まとめをつけてみる
満点は5で
系統 保湿化粧品
成分 ★★★★
性能 ★★※
コストパフォーマンス ★★※
※この製品は試用しておらず、性能とコストパパフォーマンスは成分を見た印象にすぎません

保湿寄りスキンケアを行う際、洗顔後に肌を整える目的がよろしいかと思います


***


いろんなとこで書いてますし、いろんなとこでお話ししていますが──


予算が限られている人や、アイテム数を抑えたい人がスキンケア化粧品を選ぶならまずはクリームを見るべきです。


クリームは水溶性と油溶性両方の美容訴求成分を含めることができますし、一般的には化粧水よりその濃度も高いです。


美容効果の観点からは、化粧水のみを塗るくらいなら、クリームだけを塗るほうがずっと良い。


ひと昔前に流行った「ニベア オンリー 美容法」は考え方としては間違いじゃないです。


***


冒頭でキュレル シリーズにもちらっと触れましたが、わりとこのアルージェのシリーズと印象が似ています。


入っているものはいいんだけれど、実用となると、ちょっと気になる点があるというか、なんというか。


広く流通する製品はどうしても割高になるので、仕方ないっちゃ仕方ないんですけれどね。


細々と良いものを作っている業務用メーカーさんを何社も知っているので、どうしても見劣りしてしまうんですよね。


比べること自体ナンセンスだとは分かっているんですけれど。


市販品はスキンケア効果で選ぶべきではなく、ブランドイメージやパッケージのかわいさ、テクスチャーや香りの好みなど感性で選ぶほうがしっくりくるし、それ以上はあんまり期待しない方が楽しいと思います。そもそも、ほんとうは化粧品ってそういうものですしね。



肌の乾燥ケア まとめ

秋ですね。(少なくとも、札幌は)


湿度がかなり下がってきてまして、室内の湿度計でも40%台を見かけることもしばしば。
サロンで定期的にお顔を拝見しているお客様も、乾燥が見られはじめています。


今回は、当ブログに散乱している肌の乾燥対策に関する記事を、書いた人自らまとめてみました。
役に立ちましたら幸いです。


肌のうるおいが守られる仕組み

表皮のいちばん上の層、0.03ミリの角質層には水分が約30%含まれている。
角質層の水分のうち、約80%ほどが角質細胞間脂質によって守られ、残り17,8%程度がNMF(天然保湿因子)によって、そして、たった2,3%程度が皮脂によって守られていると考えられている。

https://skin-care.page/2020/03/01/473828073-html/


ちなみに、化粧品の美容成分が浸透するのも0.03ミリの角質層までです。


市販のクレンジング剤は洗浄力が強めのものが多い

同じ800円のクレンジングでも、今オイルタイプを使っているのならクリームタイプに変えてみる

https://skin-care.page/2018/01/18/456276384-html/


最近は名前は「ミルク」とあるけれど、実際の中身は水油ジェルに近いクレンジングもあります。

基本のスキンケアにプラスするなら、乾燥対策に有効なのはパック

肌から水分が抜けていくのを一時的に抑えるには、肌表面をぴったりと覆い、密閉してしまうことが大切。最近ではシートパックが主流だが、固まるタイプのパックが保湿には効果的。

https://skin-care.page/2018/02/02/456620288-html/


固まるタイプのパックは、一般の方向け化粧品としてはほとんど存在していません。(2021年現在)
忙しい方が増えているなか、確かに扱いにくいですものね。そうなると、どうしてもシートパックを活用することになると思いますが、不織布のシートは密閉できない、液剤の保有力が弱いという点で残念ながらあまりパックとして有効ではないので、バイオセルロースタイプのマスクをおすすめします。

スライムみたいな質感なんですが、天然繊維が原料で、しっかり密閉できて、たっぷり美容液を含んでいます。ぷるぷるで気持ち良いしね。


体を洗うのにはボディウォッシュがおすすめ

石けんが向いているのは、皮脂量の多い20代から50代半ばぐらいまでの男性

https://skin-care.page/2018/07/05/460344221-html/


せっけんは”洗浄力”という点ではまったくやさしくない。むしろ、油分をズバッと落とすのに最適。
冬場に肘とかすねとか粉吹いちゃう人は、肌にやさしそうなイメージで石けんを選ばず、アミノ酸系洗浄剤が主となっているボディウォッシュを選びましょう。泡で出てくるタイプなら、摩擦を抑えて洗えるのでなおよしです。

市販のお安いボディウォッシュ おすすめ3種

この価格帯でこの内容は本当にすごい。ちょっと目を疑うレベル。

https://skin-care.page/2018/07/12/460485263-html/


一等おすすめはコレ