全薬工業 アルージェ モイスチャーミストローションⅡ 220ml
2,698円(2019年10月amazonでの価格)
全成分:
水、濃グリセリン、ペンチレングリコール、PEG-20、カンゾウ葉エキス、コメヌカエキス、トリメチルグリシン、ヒアルロン酸Na-2、ビオセラミド、ジグリセリン、フェノキシエタノール、グリチルリチン酸2K、ε-アミノカプロン酸
ざっくり結論:
入っているものはいい!
もう少し全体的に美容訴求成分が濃ければ、保湿化粧水として理想的。
保湿・低刺激のイメージ、手に取りやすい価格、ドラッグストアやネットで手に入りやすい、と好条件が揃っている人気の高いアルージェシリーズの化粧水です。
乾燥の季節になってきて、保湿系化粧品のお問合せが増えていますが、この「アルージェ」と「キュレル」は特に多いですね。昔から。
成分見ていきます。
保湿成分は、表示順に
・濃グリセリン
・ペンチレングリコール
・PEG-20
・コメヌカエキス
・トリメチルグリシン
・ヒアルロン酸Na-2
・ビオセラミド
・ジグリセリン
そう、ほぼ全てといってもいいです。
カンゾウ葉エキスはコラーゲンの合成を促進作用を持つといわれている成分で、コメヌカエキスは保湿と肌の機能を活性化させる作用をもっているといわれています。いずれも植物エキスなので、働きは穏やかでしょうけれどね。
製品の方向性としては、まさに、
モイスチャー!!!
しっとり!!
で間違いないです。
ただ、実際にこの化粧水を使用することで「モイスチャー」「しっとり」を肌にもたらせるかというと別問題かなぁ……と。
大前提として、化粧水の85%から95%以上は基材(土台の意味)の「水」であり、含まれる美容訴求成分は非常に薄いです。
化粧水の場合たいていは1%未満で、何かの成分を単独で3%以上含む水基材の化粧品は、美容液というカテゴリーになっていることが多いです。
しかも、こちらの製品の場合、保湿成分の大半が吸湿性によって保湿するタイプの穏やかな保湿成分。
強力に水分を抱え込んだり、それを逃さないというような性質の成分ではないので、ちと弱い。
ヒアルロン酸Na-2は水分を貯めこめる成分ですし、ビオセラミドは細胞間の隙間をパテのように埋めて水分蒸発をさせない性質の、どちらも保湿に重要な成分なのですが、いかんせん表示が後方すぎる……! だって、防腐剤の手前ですからね。
しかも、繰り返しますが「化粧水」という性質上、もともとがほとんど水だという……
ほとんど水の物体の防腐剤手前表示の成分となると、推して知るべしってなっちゃいますな。
化粧水は洗顔後の肌を整えるために使用するもので、もともとスキンケアの要にはなりません。
保湿ケアをお考えの方が、こちらの化粧水でスキンケアをスタートし、もっと優れた美容液→クリーム と重ねていける場合には、使ってみても良いのではないかと思いますが、この化粧水を主役に据えてそれを期待するには酷というものだと思います。
保湿ケアの主役でなく、サブ的位置で採用するべき化粧水かと私は思います。
もっとも、このお値段だとかなり他の選択肢もありそうですけれどね。
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なんとなく★評価まとめをつけてみる
満点は5で
系統 保湿化粧品
成分 ★★★★
性能 ★★※
コストパフォーマンス ★★※
※この製品は試用しておらず、性能とコストパパフォーマンスは成分を見た印象にすぎません
保湿寄りスキンケアを行う際、洗顔後に肌を整える目的がよろしいかと思います
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いろんなとこで書いてますし、いろんなとこでお話ししていますが──
予算が限られている人や、アイテム数を抑えたい人がスキンケア化粧品を選ぶならまずはクリームを見るべきです。
クリームは水溶性と油溶性両方の美容訴求成分を含めることができますし、一般的には化粧水よりその濃度も高いです。
美容効果の観点からは、化粧水のみを塗るくらいなら、クリームだけを塗るほうがずっと良い。
ひと昔前に流行った「ニベア オンリー 美容法」は考え方としては間違いじゃないです。
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冒頭でキュレル シリーズにもちらっと触れましたが、わりとこのアルージェのシリーズと印象が似ています。
入っているものはいいんだけれど、実用となると、ちょっと気になる点があるというか、なんというか。
広く流通する製品はどうしても割高になるので、仕方ないっちゃ仕方ないんですけれどね。
細々と良いものを作っている業務用メーカーさんを何社も知っているので、どうしても見劣りしてしまうんですよね。
比べること自体ナンセンスだとは分かっているんですけれど。
市販品はスキンケア効果で選ぶべきではなく、ブランドイメージやパッケージのかわいさ、テクスチャーや香りの好みなど感性で選ぶほうがしっくりくるし、それ以上はあんまり期待しない方が楽しいと思います。そもそも、ほんとうは化粧品ってそういうものですしね。