くずれ・テカリを防ぐ夏のスキンケアとベース

いやあ……アッチーですね!!!

最近冒頭にこれしか書いていない気がしますが、もう、ほんと暑いとしか言いようがないです。ただでさえ冬は雪に埋もれるというのに、夏もこんなに暑かったら北海道に住んでいるメリットとはいったいなんなのだろうか、とさえ思います。

ハンカチにマイボトルはもちろんのこと、日傘に扇子、汗ふきシート、衣類用冷却スプレー……などなど、これだけ暑いと通勤や通学に際し持参&用意しておきたいアイテムも変わってきますね。(昭和の人間なのでハンディ扇風機とかは思いつかないです)

そして、それだけいろいろ用意、対策しても通勤・通学時の汗や皮脂によるメイク崩れが悩ましいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今日は夏の化粧下地について考えたいと思います。

夏の化粧崩れの原因は皮脂と汗

夏のメイク崩れの原因は、ご存じのとおり汗と皮脂です。

暑くなることで体温があがるとそれを調整しようとして汗をかきますし、皮脂は温められてさらさらとしてどんどん分泌されます。水と油のダブル攻撃でメイクは脅かされるというわけです。どんどん出てくる汗や皮脂をハンカチ等でおさえ、汗が落ち着いた時に化粧直しを都度できれば良いのですが、なかなか現実は難しいもの。崩れにくい素地をつくるにはどうしたらいいのでしょうか。

油分少なめのスキンケアで、朝のメイクは粉っぽく仕上げる

10代から30代半ばくらいまでの女性は、まだまだ皮脂量が多い年代。自前の皮脂(油分)が十分なうえにスキンケア化粧品やベースメイクで油分を与えすぎると当然メイクが崩れやすくなります。

お肌の乾燥が気になる人も、油分でフタをしても乾燥は改善されないので、セラミドⅡやセレブロシドなどの角質細胞間脂質や類似物質、ヒアルロン酸やコラーゲン、リピジュアなどの水を抱え込む性質のある成分を組み合わせて取り入れ、肌の水分量を守る考え方のスキンケアに変えます。

参考

肌の一番うえの部分、角質層の水分のうち、約80%ほどが角質細胞間脂質に、残り20%弱がNMF(天然保湿因子)によって守られており、皮脂によって守られているのはたった2,3%ほどです。

当ブログ内過去記事

そのうえに塗るファンデーションは、パウダーがベスト。

余計な油分が含まれておらず、酸化亜鉛や酸化鉄、シリカなどの顔料が皮脂を吸着してメイク崩れを防ぎます。乳化剤や防腐剤もリキッドに比べるとすごく少ないので肌負担も小さいですし、パウダーファンデーションはたとえSPF表記がなくてもそのものに必ず紫外線防止効果があります。

パウダーだとうまく乗らないという人は、土台(肌そのもの)のコンディションが良くないので、先にご紹介した肌の水分量を守る考え方のスキンケアを最低2週間程度行ってから変えると、今までよりずっときれいに乗ると思います。

化粧崩れを防ぐ下地を活用する

撥水剤を含む化粧下地は、撥水剤が皮脂と汗をはじくため化粧崩れが起きにくくなります。また、顔料を多めに含む下地は顔料が皮脂を吸着するため、皮脂くずれをおきにくくします。

試しに製品を見てみましょう。

プリマヴィスタ 皮脂くずれ防止化粧下地 超オイリー肌用25ml 3,080円(2021年7月現在amazonでの価格)

全成分

水、シクロペンタシロキサン、トリシロキサン、ジメチコン、パーフルオロヘキシルエトキシジメチコン、エタノール、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸、カミツレ花エキス、アスナロ枝エキス、ポリシリコーン-9、PEG-12ジメチコン、硫酸Mg、BG、(メタクリル酸ラウリル/ジメタクリル酸グリコール)クロスポリマー、(スチレン/メタクリル酸ステアリル)クロスポリマー、合成フルオロフロゴパイト、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄、メチコン

シクロペンタシロキサン、トリシロキサン、ジメチコン、パーフルオロヘキシルエトキシジメチコン ……と、ずらずらずらと撥水剤であるシリコーンオイルが名を連ねています。まさに撥水剤によって皮脂、汗でメイクがよれるのを防ぐ発想です。ほとんどの成分がシリコーンオイルです。

「塗った直後からサラサラ」なる文言の表記がありますが、おそらくエタノールのことかな? と。

エタノールの含有量が多いと、その揮発性によってスッとした感じがします。スッとした感じはあくまでも感触で肌に良いも悪いもないです。乾燥肌の人だと乾燥が進みますが、こちらは皮脂が多い人を想定しているので、問題ないのではないかと。紫外線防止効果がないので、別に日焼け止めを塗る必要があると思いますが、この下にどんな日焼け止めを塗ったらいいかというと、ちょっと難しいです。

なぜなら……

これなら、ノンケミカルタイプのウォータープルーフの日焼け止めだけを下地として活用した方が一石二鳥だからです。

ノンケミカル・ウォータープルーフの日焼け止めは化粧崩れ防止にも役立つ

ウォータープルーフの日焼け止めに使われる撥水剤は、皮脂くずれを防ぐ目的に使われるものと同じ性質の成分です。さらに、紫外線防止剤として酸化亜鉛や酸化鉄などの顔料を含む(特に高SPF値のものは多量に)ので、皮脂を吸着もします。

そのため、実はノンケミカルタイプで撥水剤を多く含む日焼け止めは、ケミカルタイプの日焼け止めに比べて肌負担が少ないだけでなく、化粧崩れ防止にも大変有効です。そのうえ紫外線防止効果も持っているので、夏場の化粧下地にはこれ以上の適任はありません。

まとめ

真夏の化粧下地には、紫外線防止効果と化粧崩れ防止効果をあわせもつ、ノンケミカル・ウォータープルーフタイプの日焼け止めを使い、普段のスキンケアでは角質細胞間脂質、ヒアルロン酸、リピジュアなどのしくみの違う保湿成分を取り入れ、油分に頼らないスキンケアで土台を整えます。そのうえで、朝のメイクではパウダーファンデーションを使って仕上げることで、日中の化粧崩れを抑えることができます。

ただし、洗顔や手抜きのクレンジングではこういう密着度の高い日焼け止めは落ち切らないので、油水混合ジェルタイプか、クリームタイプのクレンジング剤をたっぷりつかって、顔全体で40秒ほどくるくると馴染ませてしっかり下地を浮かせ、水で流します。

その後、洗顔もお忘れなく…!

***

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【成分考察】ケシミンクリームf <クリーム>

この季節、日焼け止めとともに注目度が上がるのが美白化粧品です。そして、美白化粧品といえば、ケシミンシリーズ!そのネーミングからインパクト大、印象に残りやすいのか、毎年のようにお問合せいただく商品です。今時期はよくCMもよく流れているようですしね。見ていきたいと思います。

ケシミンクリームfの成分と価格

ケシミンクリームf シミ対策成分 浸透ビタミンC配合 30g×2個 【医薬部外品】
1個あたり1,250円
(2個販売 2,501円)
※2021年7月amazonでの価格

全成分

<有効成分>L-アスコルビン酸 2-グルコシド、グリチルレチン酸ステアリル、トコフェロール酢酸エステル<その他の成分>サラシミツロウ、ステアリン酸、流動パラフィン、硬化油、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、親油型モノステアリン酸グリセリル、べヘニルアルコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、吸着精製ラノリン、メチルポリシロキサン、パラオキシ安息香酸プロピル、濃グリセリン、1,3-ブチレングリコール、パラオキシ安息香酸メチル、N-ステアロイル-L-グルタミン酸ナトリウム、キサンタンガム、クエン酸、水酸化カリウム、油溶性甘草エキス(2)、ホオノキ抽出液、プルーン酵素分解物、フェノキシエタノール、グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル、サクラ葉抽出液、精製水 (公式サイトより引用)

ケシミンクリームfの成分について

医薬部外品なので、有効成分とその他の成分で分かれています。有効成分とは、ある成分をある規定濃度含めると、ある特定の効果を表記できるものです。

参考:化粧品より医薬部外品の方が良いのか?

有効成分はL-アスコルビン酸 2-グルコシド、グリチルレチン酸ステアリル、トコフェロール酢酸エステル。

L-アスコルビン酸 2-グルコシドがビタミンC誘導体、美白成分です。水溶性のVC誘導体で表皮か真皮で酵素によってじょじょに分解されます。2021年現在では少し古いタイプのVC誘導体です。

グリチルレチン酸ステアリルは抗炎症作用、トコフェロール酢酸エステルは血行促進による新陳代謝の促進です。

その他の成分にはクリームの基材(もと、土台の意)である油性原料が目立ち、美容訴求成分はあまり入っていないのですが、それらしいのは濃グリセリンや1,3-ブチレングリコール。古典的かつ安価な保湿剤で、それこそ100均の化粧品なんかにも入っています。

後半の方に油溶性甘草エキス(2)、ホオノキ抽出液、プルーン酵素分解物など植物エキスが少し見られますが、防腐剤であるフェノキシエタノールの手前で、クエン酸や水酸化カリウム(いずれもph調節剤)などの添加物のあと、もしくは並列なので微量。美容効果で存在感を示すものではないと思います。


結局ケシミンはしみを消すのか?

消しません。

まず、これを声を大にしてお伝えしたいです。

美白成分であるVC誘導体は、美白作用の他、過酸化脂質抑制、コラーゲンの産生促進など大変すばらしい美容効果を持つ成分でエステサロンはおろか、美容皮膚科でも重用……というか、当たり前のように使われる成分です。ですが、あくまでも医薬部外品の効能表記として認められているのは、「しみ・そばかすを予防する」です。

パッケージやCMを見るに、メーカーさんもそのあたりとても気をつけて扱っていらっしゃるのがよく分かるのですが、だったら、ケシミン=消しみ なんて、紛らわしいネーミングつけるなよぉ~と純真なわたくしは思ってしまいます。まあ、そのネーミングだもんで、こんなに注目されているし、長いこと美白化粧品として君臨しつづけているのでしょうけれどね。

しみを消したいときはどうしたらいいの?

皮膚科や美容皮膚科でレーザー治療しましょう。

現状、消すのはそれしかないです。

もっとマイルドにケアしたいとか、消えるまでいかなくても、ちょっと薄くなれば……ぐらいに考えている方はハイドロキノン配合の美白化粧品を使うか、ビタミンCを週2,3回程度イオン導入するかポレーションしましょう。

しみがあるのは肌の基底層という部分で、化粧品をふつうに塗るだけでは成分が浸透しないエリアです。

VCはそれ自体はメラニンの除去作用を持っているので、電気(機械)の力を借りることで、表皮以下に成分が届きます。また、ハイドロキノンは大変強いメラニン還元作用を持っている美白成分で、塗るだけでも浅いところにあるしみは薄くなります。大事なことなので2度いいます。ハイドロキノンだけは、本当に化粧品を塗るだけでシミが薄くなることがあります。ただし、副作用として肌を炎症させるので扱いが難しく、そのせいか市販化粧品ではあまり採用されている製品を見ません。

結論

VC誘導体の1種であるL-アスコルビン酸 2-グルコシドを規定濃度(確か3%)含むケシミンクリームは、メーカーさんもおっしゃっているとおり、しみ・そばかすの予防のために使うクリームです。

保湿成分はちょっと働きがよわく、それでいて油性原料が多いので皮脂分泌が多い若い人は使いにくいかもしれません。中高年の方に向いたクリームだと思います。

***

出来たしみ・そばかすを消すのは大変だけど、予防はできます。

日焼け止め選びに迷っている方はこちらをどうぞ。

WEB上で読みたい方はこちら


毎週金曜更新を目標に始動したのですが、早くも先週脱落しました。仕事が……仕事が、終わらない、、

でも、めげずに金曜更新目標でいきます。

ドゥラメール(DE LA MER) ザ モイスチャライジング ソフト クリーム<クリーム>

高級クリームといえば、こちらを取り上げないわけにはいきません。

ひと昔前、お手頃価格の某超定番クリームが、こちらと成分が似ており、そのことから某定番クリームは実はスゴイ美容効果なのでは?! と話題になりました。

一時期よりも熱は冷めたような感じはしますが、ニベア神話が未だネットを中心に信仰されているのは感じます。2021年の今、実際のところどうなのか、いろんな側面から考えてみたいと思います。

ちなみに、大昔に本家ブログの方でニベア(おっと……!)の側から取り上げたことがありました。

当時の記事はこちら
「ニベア青缶=高級クリームに酷似」の真相(2015年1月)

きちんと成分表記等はしていなかったようなので、改めて詳細に見ていきます。

ドゥラメール(DE LA MER) ザ モイスチャライジング ソフト クリーム

ドゥラメール(DE LA MER) ザ モイスチャライジング ソフト クリーム 60ml
価格:¥31,400
※2021年6月現在 amazonでの価格

全成分(公式サイトより引用)

水・シクロペンタシロキサン・アルゲエキス・ワセリン・ジステアリン酸グリセリル・フェニルトリメチコン・BG・水添野菜油・コレステロール・シア脂・ステアレス-10・ポリシリコーン-11・ステアリン酸グリセリル(SE)・ジメチコン・コハク酸ジオクチル・ステアロイルオキシステアリン酸イソセチル・グリセリン・セタノール・スクロース・ポリアクリルアミド・グルコース・(C13,14)イソパラフィン・トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル・酢酸トコフェロール・テトラヘキシルデカン酸アスコルビル・カフェイン・PCA-Na・尿素・ジパルミトイルヒドロキシプロリン・ジステアリルジモニウムクロリド・ヒアルロン酸Na・ラミナリアディギタータエキス・ラウレス-7・ライム果汁・BHT・エタノール・レシチン・EDTA-2Na・ポリクオタニウム-51・トレハロース・クリスマムマリチマムエキス・加水分解アルギン・ミクロコッカス溶解液・アッケシソウエキス・アセチルヘキサペプチド-8・プランクトンエキス・海塩・クロレラエキス・グルコースオキシダーゼ・ラクトペルオキシダーゼ・ペンチレングリコール・クレアチン・アデノシンリン酸・アセチルカルニチンHCl・シアノコバラミン・ヒドロキシプロピルシクロデキストリン・ダイズ種子エキス・ムコ多糖・フェノキシエタノール・ソルビン酸K・香料

https://www.delamer.jp/product/5834/22929/moisturizers/the-moisturizing-soft-cream/face-cream-for-dry-skin#/sku/44193

次に例の超定番クリームの成分を見ていきましょう。

ニベアクリーム 大缶 169g
価格:¥436
※2021年6月現在 amazonでの価格

全成分(製品裏面より)
水、ミネラルオイル、ワセリン、グリセリン、水添ポリイソブテン、シクロメチコン、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンアルコール、パラフィン、スクワラン、ホホバ油、オレイン酸デシル、オクチルドデカノール、ジステアリン酸Al、ステアリン酸Mg、硫酸Mg、クエン酸、安息香酸Na、香料

あれ?

あんまり似てないな。というか、全然違いますね。

2015年時に自分が書いた関連するものには成分表記がないのですが、「確かにかなり似ている」「ニベアの青缶に入っていて高級クリームに入っていないのはほんの何種類かの成分」とまで書いているので、当時は相当似ていたのかもしれません。化粧品のマイナーチェンジってけっこう短期間で繰り返されるので、5年以上経っていれば2回くらい変わっていてもおかしくないかも……。

ドゥラメールの表示3番目にアルゲエキスがあるのが印象的ですね。

アルゲエキスとは海藻エキスのことで、含まれるミネラルが保湿作用があると言われています。

タラソ発想が得意なフランスのスパ化粧品によく見られる成分です。有名どころだと、THALGO(タルゴ)とか。

関連記事:さらに別館完全に個人的なお楽しみだけに存在しているブログの過去記事です
THALGO(タルゴ)の入浴剤について

ドゥラメールが含む他の美容訴求成分もタラソやフィト発想の自然派成分が目立つのですが、かなり後半に強い作用の保湿剤であるポリクオタニウム-51や新しい抗老化剤アセチルヘキサペプチド-8などが見られます。このあたりの成分が市販品でもよく見られるようになったのはけっこう最近なので、やはりこれはリニューアルかかってますね。

全体的にはこれまでのブランドイメージそのままのナチュラルな思想に基づいていますが、一部このような科学的で高機能な成分を含んでいるようです。これは、ニベアのような数百円の製品には不可能なこと。

もはや、ニベアとこちらのクリームは別物ですが、だからといってドゥラメール ザ モイスチャライジング ソフト クリームがスキンケア効果の高いクリームということでもないと思います。

こちらはやはり、スキンケアやその時間を楽しむタイプの製品で、本当に肌を良くしたいとか、しみとかしわをどうこうしたいというニーズに対応するタイプの製品ではありませんし、それでいいのですよね。

皆が皆、化粧品に何らかの効果を切実に願っているわけではないし、そもそも化粧品の定義は「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、または皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なもの」(薬事法より)です。

ただ大事なのは、消費者が自分のニーズ(目的)を自分でちゃんとわかっていて、それを叶える製品を選ぶための情報がきちんとメーカーなりが誠実に出しているかどうかだと思います。これが、化粧品選びの難しいところなのですよね。

ちょっと脱線しつつあるので、話戻しますけれど。

同じ高級クリームカテゴリー(値段は3倍近く違うけど!)でも、前回取り上げたカネボウ ザ クリームとはずいぶん発想が違い、性能(効果)も違うクリームです。そして、ひと昔前に話題となったニベアとはすでに全く違うクリームでもあります。

なのに、なぜ未だニベア神話がそこここに息づいているのでしょうか?

成分マニアのエステティシャンとしては、そこにピンとくるものがあります。

次回、そのあたりを書いてみたいと思います。

***

美容ブログ(このブログ)の定期更新を再開するにあたって、あれこれいじったり、過去取り上げた化粧品の確認などもしてみたんですが、またなんかひと時代変わった気がします。

ニベアといえば、低価格のノンケミカルの日焼け止めが割りと良かったのですが、現在の商品ラインナップを見ると、その商品は廃番寸前か……? という風情で、わびしさを感じました。

当たり前っちゃ当たり前なんですけれど、化粧品は一般の方にはほとんど使用感で選ばれるので、科学的視点ではほんとうに肌に良かったり、すばらしいコストパフォーマンスの製品もどんどん無くなっていったりしてしまうんですよね。

日焼け止めはそれが露骨なカテゴリーで、肌のためには絶対ノンケミカルがお勧めなんですけれど、利便性やテクスチャー(質感の意味)の面でケミカルタイプに劣ることが多いうえ、価格も劣勢なのでどんどん無くなっていってしまいます。

一方で、10年超のエステティシャンの臨床経験からすると、日焼け止めの肌負担によるトラブルはほんとうに多くて、ですね。

何ともない人はそれ(ケミカルタイプ)でいいんですけれど、毎年夏から秋に肌荒れとか肌不調で悩んだり憂鬱になってしまう人には、「日焼け止めはノンケミカルにして!!!!」と、声を大にしてお伝えしたいのです。

あとね、それ以外の美容液でもクリームでも、スキンケアを楽しんでいる方には何を使ってもらってもいいんですけれど、肌に悩みがあって化粧品ジプシーを通り越して難民になっている方には、「俺のところに来いよ!」と両手を広げてお伝えしたいです。

ほんと、そんな高いお金出さなくっても良くなることって、いっぱいあるんすよ。

誠実に良い商品つくっている素晴らしいメーカーさんって、中小企業でいっぱいあるんすよーーーー(魂の叫び)

定価12万のクリームの成分を見てみた

ふだん、スキンケアの仕上げにクリームを使っていますか?

長らく軽めのテクスチャーのスキンケア化粧品が好まれていますから、お使いでない方も多いかもしれません。

ただ、美容効果の観点からいうと、クリームは最重要アイテムです。

どうしてかというと、美容成分は油溶性といって油分に溶ける性質のものの方が多いのです。また、化粧水の9割以上がただの水(正確には基材である精製水)であるのに対し、クリームは美容液とともに美容訴求成分の濃度が高くなりやすい傾向もあります。

化粧水や乳液に比べて美容液やクリームの値段が高めのものが多いのは、そういう側面もあるからかも。

クリームは、スキンケアに効果を求めるのなら欠かせないアイテムなのです。

そんなスキンケアの重要アイテム、クリームですが、市販のお値段の高いクリームって結局肌にいいものなのでしょうか?

いったい、どんな成分が入っているのでしょう?

そんなことが気になって、早速だいすきなamazonさんで検索をかけてみました。

乳液・クリーム→3万円以上→値段の高い順でソート!!!!

うほっ!(興奮) きたきた。

KANEBO(カネボウ) カネボウ ザ クリーム(医薬部外品) クリーム 40ml
価格: ¥132,000

贅沢なテクスチャー。濃厚な使い心地。満たされるような香り。 手にした瞬間から、見る人を圧倒する自信に満ちた美しき存在へ。 その人の佇まいまで美しく。 それは祈るように纏い、一つ上の高みに美しく引き上げる。 上質なうるおいと艶を湛えた透明感と、ハリのある肌に整えるエイジングケア*クリーム。

https://www.kanebo-cosmetics.co.jp/products/2032435

すごい紹介文だ……!!

早速、成分見ていきましょう。

全成分(公式サイトより引用)

塩化レボカルニチン*、ニコチン酸dl-α-トコフェロール*、グリチルリチン酸ジカリウム*、水、シュガースクワラン、マルチトール液、ジグリセリン、ジリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、セテアリルアルコール、ワセリン、濃グリセリン、DPG、オリブ油、親油型ステアリン酸グリセリル、イソステアリン酸水添ヒマシ油、ステアリン酸、ステアリン酸PEG、ステアロイルグルタミン酸Na、ホホバ油、マカデミアナッツ油、イソステアリン酸、ジメチコン、フェノキシエタノール、ミツロウ、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、N-メチル-L-セリン、キサンタンガム、チョウジ抽出液、水酸化K、クロルフェネシン、BG、エタノール、オランダカラシエキス、セイヨウナシ果汁発酵液、ゼニアオイエキス、ヒメフウロエキス、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、長鎖分岐脂肪酸コレステリル、エデト酸塩、水添大豆リン脂質、ゲットウ葉エキス、エチルグルコシド、香料 *は「有効成分」無表示は「その他の成分」

https://www.kanebo-cosmetics.co.jp/products/2032435

フェノキシエタノールが防腐剤で配合上限1%なので、美容訴求成分として意味がありそうなのはその前後の表示まででしょうかね。

有効成分である塩化レボカルニチンは肌荒れの予防と改善効果、ニコチン酸dl-α-トコフェロールはビタミンE誘導体で、血行促進して新陳代謝を促すはたらき、グリチルリチン酸ジカリウムはご存じ、抗炎症作用による肌あれ防止。

グリチルリチン酸ジカリウムとニコチン酸dl-α-トコフェロールはポピュラーな有効成分ですけれど、塩化レボカルニチンは見ないですね。

……調べたところ、カネボウさんが開発した成分とのこと。肌に塗ると、角質細胞間脂質が増加するようで、それにより肌荒れを予防・改善するとのこと。

角質細胞間脂質(代表格はセラミドⅡ)は非常に重要な保湿成分ですが、そもそも大変高価な成分です。それを増やす成分が入っているなんて、いいですね~! 高級クリームっぽいです。

水、シュガースクワラン、セテアリルアルコール、ワセリン、オリブ油、親油型ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸、ステアリン酸PEG、ホホバ油、マカデミアナッツ油、イソステアリン酸……このあたりはすべて基材(クリームの土台)ですね。たくさん入っていて、テクスチャーがかなり精密に調整されている感じ。感触や肌あたりがかなり良さそうです。

その他の成分で、美容訴求成分のトップバッターはマルチトール、糖アルコールで保湿剤ですね。穏やかな作用。

あとは、ジグリセリン、ジリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、濃グリセリン、DPG……この辺は保湿成分ですね。あまり重要な成分ではなく、穏やかな、というか割りと古典的なタイプですね。

……ん、んんん?

フェノキシエタノールより前の表示だとこれで全てですな。

一応以降も見てみると、お! という成分はヒメフウロエキスくらいでしょうか

紫外線によるしわやしみを予防・改善する作用があります。

う~ん。

たぶん、この製品の最大の特徴はやはり塩化レボカルニチンですね。

ざっとデータベースとかも見てみたのですが、他に使われている製品が見当たらないです。特許取っているのかしら?? でも塩化レボカルニチンはまんま成分名なんですよね~。もしかすると、カネボウさん以外使えないのかなぁ。

ううん、手持ちの資料と情報じゃ分からんです。あまりここを突き詰めると本題からずれていくのでここらにしておきます。

このクリームは分類でいくと、保湿クリームでしょうね。美白成分や抗老化成分は防腐剤以降の植物エキスだけで、主となっていはいません。

保湿成分としても、すぐに効果(ほんとは効果って言っちゃいけないけど、慣用句的表現の”効果”)が感じられるような成分が入っていないので、どれだけ塩化レボカルニチンがすごいかでしょうね。

いずれにせよ、ある程度の期間……少なくとも、ターンオーバーが1回か2回、年齢にもよりますが2~3ヵ月くらいは使わないと、その変化は感じられないのではないかと思います。角質細胞間脂質が増えるといっても、ターンオーバーとともに、ゆっくり、という感じでしょうから。

40mlという容量もちょっと珍しい。クリームの容量で一般的なのは30gなので、たぶん、のびのよい軽めのテクスチャーなのだと思います。

朝晩しっかり使って1ヵ月分くらいかな。

……となると、132,000×2か3……

ひょえ~! 試用するには勇気のいる金額ですね!!!

『贅沢なテクスチャー。濃厚な使い心地。(中略)上質なうるおいと艶を湛えた透明感と、ハリのある肌に整える』

もしかすると、全く誇張のない宣伝文句かもしれません。

良いか悪いかで言うと、難しいですけれど、成分マニアンなエステティシャンも興味津々、手に取ってみたい製品です。

やっぱり高価格帯は面白い製品がありますねぇ。

***

暑くなってくると特にベタツキが嫌で、普段はスキンケアラインにクリームが入っているのに省いてしまったり、お休みしてしまったり、使う量が減ってしまうこともあると思います。

しかし、クリームはスキンケアにある程度の効果を求めるならば、美容訴求成分の濃度が高くなりやすく、油溶性の成分を含むため、欠かせない最重要アイテムです。

冬=乾燥のイメージはあると思いますが、実は夏場も冷房の影響だったり、汗のために乾燥に注意しなければなりません。特にコロナ禍ではマスクを外すことができないため、覆われている部分はいつも以上に乾燥しやすい状態になっています。(水は蒸発するときに周囲の水分を奪います)

涼しくなってきた秋に肌不調を感じることが多いのは、夏場の”隠れ乾燥”も一因だと言われています。

体温が上がるため冬場よりも皮脂分泌が盛んなため、一見乾燥などしていないように見える(感じる)のですよね。

お肌を健やかに美しく保ちたいと願うのなら、スキンケアにクリームを使っていない人はクリームを取り入れて欲しいと思います。また、何を使うかの以前に、十分な量を季節問わず使うことがまずは大切です。


無料オンラインレクチャー付(ご希望の方のみ)お家でエステキット販売再開いたしました。

成分マニアのエステティシャンが満を持してお送りする お家でエステキット

普段のスキンケアに1か月半から2ヵ月程度はお使いいただける、クレンジング、洗顔(角質ケア効果含)、美容液をセットにし、さらにお家でエステレベルのケアを楽しんでいただけるマスク、クリームをセットにした自信の1品です。

コスト、性能、多くの肌質に対応できるかどうかなどを追求した結果、4メーカー7レーベルの化粧品を採用し、組み合わせました。

気兼ねなくエステに行くことが難しい状況が続いていますので、本格派ケアをお家でご体感いただければと思います。

<日焼け止め>ANESSA(アネッサ) モイスチャーUV マイルドミルク a


ちょっと季節的には遅いですけれど、まだまだ紫外線自体は強いので有名どころの日焼け止めを取り上げて、もう少しUV化粧品について掘り下げたいと思います。


ANESSA(アネッサ) モイスチャーUV マイルドミルク a 60ml 2728円(2020年8月amazonでの価格)

全成分:
水,セバシン酸ジイソプロピル,シクロペンタシロキサン,BG,グリセリン,トリエチルヘキサノイン,カプリリルメチコン,酸化亜鉛,DPG,酸化チタン,テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル,シリカ,PEG-100水添ヒマシ油,ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン,イソステアリン酸,エチルヘキシルトリアゾン,(パルミチン酸/エチルヘキサン酸)デキストリン,ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル,PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル,グリチルリチン酸2K,アセチルヒアルロン酸Na,含水シリカ,ビスブチルジメチコンポリグリセリル-3,(アクリルアミド/アクリル酸DMAPA/メタクリル酸メトキシPEG)コポリマー,水酸化Al,ジメチコン,ハイドロゲンジメチコン,サクシノグリカン,(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)クロスポリマー,クエン酸,ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース,ステアリン酸,パルミチン酸デキストリン,クエン酸Na,トコフェロール,フェノキシエタノール

ざっくり結論: 「敏感肌、赤ちゃんや子どもにも使える」の定義をあらためて考えたくなる製品

日焼け止めの代名詞のような製品で、ひと昔前は「日焼け止めは何を使っていますか?」とおうかがいすると、必ず名前が出てきた製品です。

成分見ていきましょう……の前に。

日焼け止めは、基材+撥水剤+紫外線防止剤+美容訴求成分+製品安定剤などが含まれるため全成分表示にボリュームがあるため分かりにくいように見えますが、化粧水や美容液、クリームなんかに比べるとあまりバリエーションがないので逆に分かりやすかったりします。

日焼け止めで大きな違いが出るところは、紫外線防止剤……つまり、どういう風に紫外線をカットするか、という部分です。

使われている紫外線防止剤が散乱剤のみのタイプをノンケミカルタイプといい、そのように表記されています。これは世の中に星の数ほどある日焼け止めのごく一部の製品で、それ以外の製品では紫外線防止剤に吸収剤が使われています。

それでは、アネッサ モイスチャーUV マイルドミルク aの紫外線防止剤を見てみましょう。

紫外線散乱剤の酸化亜鉛、酸化チタン と 紫外線吸収剤のビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、エチルヘキシルトリアゾン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルが見られます。

散乱剤と吸収剤が両方入っているため、ノンケミカルタイプではないです。ちなみに、肌への負担、リスクは紫外線吸収剤が入っている方が高くなります。



<参考>
美しい肌を守る日焼け止めの選び方① ~成分に着目する~

『赤ちゃん*や子どもにも使える低刺激設計』(公式サイトより)ということで、紫外線散乱剤の方が含有量が多く、低刺激「設計」であることは間違いないと思いますが、紫外線吸収剤自体が化粧品原料のなかではなかなか刺激が強いものですし、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンのような粘膜に使用する化粧品には配合が禁止されている成分が入っているところを見ると、低刺激の定義とはいったいなんなのか改めて考えてみたくなります。

日焼け止めに限らず、化粧品には「ベビー用」「低刺激」などと表記のあるものがありますが、明確に……たとえば、法律で定められているような決まりはありません。あくまでも「当社比」というのが現状で、なかには成分を見るかぎりではまったく低刺激と思えないようなもの、私なら子どもさんに使うのにはおすすめしないな、と思うような成分のものもあります。

こちらの日焼け止めも、低刺激設計であることは間違いないですが、私なら赤ちゃんや子どもさんには使わないし、おすすめもしないと思います。60ml 2,728円(メーカー価は3,300円)ですと、もっと肌へのリスクが低いノンケミカルタイプも使えるぐらいのコストですしね。

ついでに気になるのは『石けんでするりと落ちる』(公式サイトより)でしょうか。撥水剤が入っているようなんですけれどね。いや、撥水剤が入っていないと日焼け止めは日焼け止めの役割を果たせません。汗で落ちてしまうわけですから……。

こんな風に書いていると、紫外線吸収剤が入っている日焼け止めすべてが悪のようですが、そんなことはありません。肌へのリスク、負担、刺激という点ではやはり散乱剤に分があるんですけれど、質感、仕上がりという観点では吸収剤の方が優れています。

日焼け止めを塗って白くなるのが嫌だから、透明タイプがいい。そんな方はいらっしゃいませんか?

透明の日焼け止めはすべて紫外線吸収剤タイプです。散乱剤は酸化亜鉛や酸化チタンのような顔料……つまり、粉なので白色から肌色のクリームタイプにしかならず、必ず多少の色がつきます。吸収剤はローションやスプレーにもできますから塗ったときの感触を軽くできるのも特徴です。(ただし、散乱剤よりもしっかり量を肌のうえに乗せないと日焼け防止効果が得られないことはあります)

長くなっているのでそろそろまとめましょうか。

やっぱり、アネッサはアネッサというブランドらしく、がっつりの紫外線吸収剤が入ったレジャー向け日焼け止めでいて欲しいです。昨今人気のある低刺激タイプの日焼け止めは、他のレーベルかブランドにお任せして、中途半端に寄せない方がいいと思うの。

日常使いの日焼け止めはスキンケアの観点からはやはりノンケミカルタイプがおすすめですが、たまのレジャーなら紫外線吸収剤タイプの日焼け止めもいいと思います。その方が経済的には賢い選択ですし、たまに使うのならさほど肌への負担も気にしなくてよいと思いますのでね。


***

なんとなく★評価まとめをつけてみる
満点は5で

系統 古典的日焼け止め
成分 ★
性能 ★※
コストパフォーマンス ★※

※この製品は試用しておらず、性能とコストパパフォーマンスは成分を見た印象にすぎません

<ハンドクリーム>PAX NATURON(パックスナチュロン) パックスナチュロン ハンドクリーム 70g

日々、刻々と状況が変わりますね。

私の住まう北海道札幌市では、
・2月29日~3月19日まで道独自の緊急事態宣言
・10日強ほど小康状態がつづくが、4月初旬ほどから少しずつ再び感染者が増えはじめる
・4月13日 北海道・札幌市緊急共同宣言により、札幌市の小中高がふたたび休校
・4月16日 国による緊急事態宣言が全国に拡大
という変遷をたどっております。

二桁台の新たな患者さんが確認されていて、内感染経路が不明な方は半数ほどですが、次は休業要請がいつ出るかな……というかんじです。

店がありますので、さすがに対応に追われてドタバタしてしまって、なかなかこっちまでこられませんでした。

もはや、状況的にも心境的にも手荒れがどうとか言ってられない、という方も少なくないと思いますが──

私は日常の些末ごとを掘り下げるという豊かな社会でしかできないことをさせていただいており、結局それしかできないし、できることをやるしかないのでいつもどおり呑気にハンドクリームなんぞのことを真剣に考えたいと思います。

医療や食料品、交通など社会機能を支えてくださっている方々には、心からの敬意を感謝を表します!

製品の詳細を見ていく前に、こちら↓を読んでもらった方が、深まると思います。

前提が違ってしまうと、話が変わってきてしまいますものね。

【参考記事】

本気で手荒れを治す、防ぐにはどうしたらよいの?~皮膚科学の観点から~

肌荒れが起きる仕組みをわかりやすく

【PAX NATURON(パックスナチュロン) パックスナチュロン ハンドクリーム 単品 70g
880円(2020年4月amazonでの価格)

全成分:
水,グリセリン,カリ石ケン素地,ホホバ種子油,スクワラン,ハイブリットヒマワリ油,キダチアロエエキス-2,トコフェロール,ヒノキチオール,エタノール

ざっくり結論:
油脂類中心の古典的なハンドクリーム
このくらいで手荒れや乾燥が改善するならば、それは深刻な手荒れではない

こちらも 【指定医薬部外品】ユースキンA と同じでネットでは人気ありますよね。値段が手ごろだし、やさしそうなイメージがやはり好まれているのかもしれません。

成分見ていきましょう。

保水するような成分は、昔からあり、安価で働きの穏やかなグリセリンのみ。
恐らく安価なスキンケア化粧品で、入っていないケースはないのではないかと思うくらいの成分です。吸湿性によって保湿するため、他のアプローチの保湿成分に比べると働きが穏やかというか、悪く言えば弱いです。水でも流れやすいですね。

ホホバ種子油,スクワラン,ハイブリットヒマワリ油は表面をおおい、柔らかな感触を与えます。ホホバ油は植物油のなかでは酸化しにくいため、良質なオイルに分類されがちですが、保湿力が高いとかそういうことではありません。スクワランも酸化しにくく、皮脂となじみもよいため高級かつ良質なオイルのひとつですが、これも保湿にはあまり関係ないです。

肌のうるおいを守っているのは、大半が角質細胞間脂質と天然保湿因子で、皮脂(油)はわずか2,3パーセントでしかありませんのでね。

植物油でも、動物由来油でも、鉱物油でも種類によらずスキンケアの観点からは皮脂の代替……または補助成分です。アロエエキスは保湿成分ですが、植物エキスなのではたらきは穏やか、ヒノキチオールは養毛剤として使われることもありますが、表示順からいってこの場合は防腐目的だと思います。製品の酸化防止剤であるトコフェロール(ビタミンE)とエタノールに挟まれていますので。

歯に衣着せぬ言い方をすれば、科学的な観点では取り立てて優れている点はなく、このくらいの保湿力のハンドクリームを塗ることで改善、維持できる場合は、手荒れの程度としてはかなり軽いものだと思います。効果や効能で選ぶというよりは、自然派スキンケアの実践という点で、商品の思想を楽しむタイプの化粧品だと思います。

***

なんとなく★評価まとめをつけてみる
満点は5で
系統 商品やブランドの思想を楽しむ娯楽化粧品タイプ
成分 ★
性能 ★※
コストパフォーマンス ★※
※この製品は試用しておらず、性能とコストパパフォーマンスは成分を見た印象にすぎません

あくまでも個人の考え方、意見です。
なにを信じ、なにを選ぶかは自由です。
ご使用の際はご自身の美容観や健康観に沿った判断でどうぞ。

<保湿クリーム/ハンドクリーム> ユースキンA (医薬部外品)

新型コロナウイルスの影響拡大にともない、頻繁な手洗いとアルコール消毒によって手荒れがヤバイことになっている人が多いと思われるため、ここから数回に渡ってハンドクリーム(場合によって保湿クリーム)を取り上げていきます。


前提として、こちら↓を読んでもらった方が分かりやすいです。

【参考記事】

本気で手荒れを治す、防ぐにはどうしたらよいの?~皮膚科学の観点から~

肌荒れが起きる仕組みをわかりやすく


【指定医薬部外品】ユースキンA 70g
517円(2020年3月amazonでの価格)

有効成分:
ビタミンE酢酸エステル
グリチルレチン酸
dl-カンフル
グリセリン


添加物として(その他の成分):
ビタミンB2
ポリソルベート80
自己乳化型ステアリン酸グリセリン
ステアリン酸
ハードファット
トリエタノールアミン
エデト酸Na
ミリスチン酸イソプロピル
パラベン
ステアリルアルコール
ヒアルロン酸Na
ビタミンC


医薬部外品なので、成分表示が有効成分とその他の成分に分かれています。

【参考記事】

化粧品よりも医薬部外品の方が優れているのか?

有効成分:
ビタミンE酢酸エステル
グリチルレチン酸
dl-カンフル
グリセリン


ビタミンE酢酸エステル、グリチルレチン酸、dl-カンフルは血行改善、促進、消炎作用、抗アレルギー作用(グリチルリチン酸のみ)を持つ成分です。いずれも医薬品に使われることもあります。医薬部外品に使われている場合は濃度が落ちます。


珍しい成分ということは全くなく、医薬部外品にとっても化粧品にとっても非常にポピュラーでスタンダードな成分です。


炎症を抑えながら血行を促進することによって新陳代謝を促し、しもやけやあかぎれを改善しよう、という方向性かと思います。


手洗いやアルコールによってバリア機能が低下し、乾燥がすすんで炎症が起こしている肌への対策というよりは、しもやけ・あかぎれの方がしっくりくるイメージです。


その他の成分:
ビタミンB2
ポリソルベート80
自己乳化型ステアリン酸グリセリン
ステアリン酸
ハードファット
トリエタノールアミン
エデト酸Na
ミリスチン酸イソプロピル
パラベン
ステアリルアルコール
ヒアルロン酸Na
ビタミンC


ビタミンBは不足すると口角炎や口唇炎の一因になるといわれておりますが、これは経口摂取の話。


化粧品の成分としては、脂漏性皮膚炎……一般的には、皮脂や油脂過剰による皮膚の炎症へのケアとして使われます。ちょっとそぐわない感じしますが、なんで入っているんだろうか。


それ以外は界面活性剤と基材と、添加物です。


基材というのは美容訴求成分を混ぜるための土台になるもので、化粧水ならば水、クリームならばなんらかの油性原料、皮膚薬ならば白色ワセリンなどがそうです。


界面活性剤は水と油などさまざまな性質の成分を混ぜることができるので、乳化剤としても使われます。
添加物はph調節剤や、防腐剤などですね。


肌のうるおいを守る、与えるための成分はグリセリンとヒアルロン酸Naのみ。
どちらも古典的かつ特別な成分ではありません。


グリセリンは吸湿性によって水分を取り込む(蓄える)成分ですから、保湿剤のなかでははたらきが穏やかですし、ヒアルロン酸Naは防腐剤の後方表示のためほとんど入っていないと考えてよさそう。


手指や顔、からだの角質層の低下している水分量を復活させるはたらきはほとんどありません。


乾燥やしもやけ、あかぎれなどの炎症を、抗炎症によって水際で食い止め、自己の新陳代謝を活発にすることによってなんとかしのいでいこう、というタイプの考え方の製品です。


手洗い、アルコール消毒による手荒れという観点では、起きていく乾燥や炎症は決して軽いものではないのでギリギリのところで食い止められるかどうか、微妙なところ。20代はいけそうな気がしますが、以降は自身の肌の水分量がかなり落ちているのでけっこう難しいように思います。


このタイプの製品をうまく活用したいなら、とにかく使いつづけること、です。


肌の土台や素地を養っていくタイプの化粧品ではなく、ギリギリのところで異変を防いでいく水際作戦タイプの製品なので、使い続けなければその恩恵にあずかれません。使い続けていても炎症がひどくなるようなら、潔く医薬品にクラスアップした方がよいです。結局、医薬部外品が医薬品を勝ることはないのでね。


個人的には、肌そのものに水分の貯金を増やした方が余力が生まれ、少しくらいケアをサボっても肌荒れが起きなくなるし、きめが細かくなることによって見栄えもよくなるのでそちらのケアの方が合理的なように考えていますが、スキンケアの考え方は人それぞれです。


水際作戦を採用したい方は、このタイプの化粧品がよいでしょう。


もうひとつこのタイプのメリットをあげるとすれば、コストが安いこと!


肌そのものの水分量をUPし、バリア機能を回復させるような化粧品に含まれる成分はいずれもちょっと高価です。そのため、製品価格も割高になります。


現在、今後のために、あらためてかなりの数のハンドクリームの成分を見直していますが、今のところの感触だと、千円以下は「ない」と考えてもよさそうな感じです。


医薬部外品を含め、化粧品はさまざまな考え方によってつくられていますので、それぞれの特徴を押えたうえで上手に選び、活用するのが賢いと思います。


***


なんとなく★評価まとめをつけてみる
満点は5で
系統 抗炎症タイプ 保湿力はほとんどない
成分 ★★
性能 ★★※
コストパフォーマンス ★★※
※この製品は試用しておらず、性能とコストパパフォーマンスは成分を見た印象にすぎません

<化粧水> 全薬工業 アルージェ モイスチャーミストローションⅡ(しっとり)

全薬工業 アルージェ モイスチャー ミストローション II (しっとり) 220ミリ (医薬部外品)
全薬工業 アルージェ モイスチャーミストローションⅡ 220ml
2,698円(2019年10月amazonでの価格)


全成分:
水、濃グリセリン、ペンチレングリコール、PEG-20、カンゾウ葉エキス、コメヌカエキス、トリメチルグリシン、ヒアルロン酸Na-2、ビオセラミド、ジグリセリン、フェノキシエタノール、グリチルリチン酸2K、ε-アミノカプロン酸


ざっくり結論:
入っているものはいい!
もう少し全体的に美容訴求成分が濃ければ、保湿化粧水として理想的。


保湿・低刺激のイメージ、手に取りやすい価格、ドラッグストアやネットで手に入りやすい、と好条件が揃っている人気の高いアルージェシリーズの化粧水です。


乾燥の季節になってきて、保湿系化粧品のお問合せが増えていますが、この「アルージェ」と「キュレル」は特に多いですね。昔から。


成分見ていきます。


保湿成分は、表示順に


・濃グリセリン
・ペンチレングリコール
・PEG-20
・コメヌカエキス
・トリメチルグリシン
・ヒアルロン酸Na-2
・ビオセラミド
・ジグリセリン


そう、ほぼ全てといってもいいです。


カンゾウ葉エキスはコラーゲンの合成を促進作用を持つといわれている成分で、コメヌカエキスは保湿と肌の機能を活性化させる作用をもっているといわれています。いずれも植物エキスなので、働きは穏やかでしょうけれどね。


製品の方向性としては、まさに、


モイスチャー!!!
しっとり!!

で間違いないです。


ただ、実際にこの化粧水を使用することで「モイスチャー」「しっとり」を肌にもたらせるかというと別問題かなぁ……と。


大前提として、化粧水の85%から95%以上は基材(土台の意味)の「水」であり、含まれる美容訴求成分は非常に薄いです。


化粧水の場合たいていは1%未満で、何かの成分を単独で3%以上含む水基材の化粧品は、美容液というカテゴリーになっていることが多いです。


しかも、こちらの製品の場合、保湿成分の大半が吸湿性によって保湿するタイプの穏やかな保湿成分。


強力に水分を抱え込んだり、それを逃さないというような性質の成分ではないので、ちと弱い。


ヒアルロン酸Na-2は水分を貯めこめる成分ですし、ビオセラミドは細胞間の隙間をパテのように埋めて水分蒸発をさせない性質の、どちらも保湿に重要な成分なのですが、いかんせん表示が後方すぎる……! だって、防腐剤の手前ですからね。


しかも、繰り返しますが「化粧水」という性質上、もともとがほとんど水だという……


ほとんど水の物体の防腐剤手前表示の成分となると、推して知るべしってなっちゃいますな。


化粧水は洗顔後の肌を整えるために使用するもので、もともとスキンケアの要にはなりません。


保湿ケアをお考えの方が、こちらの化粧水でスキンケアをスタートし、もっと優れた美容液→クリーム と重ねていける場合には、使ってみても良いのではないかと思いますが、この化粧水を主役に据えてそれを期待するには酷というものだと思います。


保湿ケアの主役でなく、サブ的位置で採用するべき化粧水かと私は思います。


もっとも、このお値段だとかなり他の選択肢もありそうですけれどね。


***
なんとなく★評価まとめをつけてみる
満点は5で
系統 保湿化粧品
成分 ★★★★
性能 ★★※
コストパフォーマンス ★★※
※この製品は試用しておらず、性能とコストパパフォーマンスは成分を見た印象にすぎません

保湿寄りスキンケアを行う際、洗顔後に肌を整える目的がよろしいかと思います


***


いろんなとこで書いてますし、いろんなとこでお話ししていますが──


予算が限られている人や、アイテム数を抑えたい人がスキンケア化粧品を選ぶならまずはクリームを見るべきです。


クリームは水溶性と油溶性両方の美容訴求成分を含めることができますし、一般的には化粧水よりその濃度も高いです。


美容効果の観点からは、化粧水のみを塗るくらいなら、クリームだけを塗るほうがずっと良い。


ひと昔前に流行った「ニベア オンリー 美容法」は考え方としては間違いじゃないです。


***


冒頭でキュレル シリーズにもちらっと触れましたが、わりとこのアルージェのシリーズと印象が似ています。


入っているものはいいんだけれど、実用となると、ちょっと気になる点があるというか、なんというか。


広く流通する製品はどうしても割高になるので、仕方ないっちゃ仕方ないんですけれどね。


細々と良いものを作っている業務用メーカーさんを何社も知っているので、どうしても見劣りしてしまうんですよね。


比べること自体ナンセンスだとは分かっているんですけれど。


市販品はスキンケア効果で選ぶべきではなく、ブランドイメージやパッケージのかわいさ、テクスチャーや香りの好みなど感性で選ぶほうがしっくりくるし、それ以上はあんまり期待しない方が楽しいと思います。そもそも、ほんとうは化粧品ってそういうものですしね。



<フェースパウダー> 資生堂 ホワイトニング フェースパウダー 2019


資生堂 ホワイトニング フェースパウダー 2019
10,800円
※2019年9月公式サイトでの価格
※画像(リンク先)はamazon取り扱いの2018ver.並行輸入品
ざっくり結論:
美肌づくりのためのスキンケアアイテムとして使うには、必然性がない
毎日のスキンケアやメイクアップを楽しむための製品

お客様からご質問のあった製品です。
大変人気の製品らしく、お客様もお友達から勧められて購入してみた、とのことでした。
メイクアップだけでなく、スキンケアにも使用できる、という珍しいパウダーです。
全成分「公式サイトより引用」

トラネキサム酸*,ユキノシタエキス,アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム,ミリスチン酸マグネシウム,濃グリセリン,マカデミアナッツ油,タルク,セリサイト,ポリアクリル酸アルキル,メチルポリシロキサン,ガラス末,Nε-ラウロイル-L-リジン,ステアロキシメチルポリシロキサン,ジカプリン酸ネオペンチルグリコール,ステアリン酸カルシウム,ステアリン酸マグネシウム,ナイロン末,ビスブチルジメチコンポリグリセリル-3,無水ケイ酸,セスキイソステアリン酸ソルビタン,架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体,クロルフェネシン,窒化ホウ素,塩化ジステアリルジメチルアンモニウム,合成ケイ酸ナトリウム・マグネシウム,精製水,クエン酸,リン酸二水素ナトリウム,1,3-ブチレングリコール,d-δ-トコフェロール,流動パラフィン,メチルハイドロジェンポリシロキサン,酸化アルミニウム,香料,合成金雲母,硫酸バリウム,雲母チタン,ベンガラ被覆雲母チタン,黄酸化鉄,ベンガラ  *は「有効成分」無表示は「その他の成分」
※商品の改良や表示方法の変更などにより、実際の成分と一部異なる場合があります。実際の成分は商品の表示をご覧ください。

「商品の改良や表示方法の変更などにより、実際の成分と一部異なる場合があります」とのことなので、実際の製品の成分とは違う可能性がありますが、大幅に(まったく)違うということは考えにくいので、おおよそこんな感じだろうという前提のもとにすすみます。
「有効成分」と「その他の成分」で分かれているので、医薬部外品です。
有効成分はトラネキサム酸。
美白成分の一種です。
美白成分はしみを消したり薄くする成分ではなく、しみを予防する成分ですが、成分によってアプローチ方法が違います。
トラネキサム酸はしみがある部分が慢性的に微細な炎症を起こしていることに着目し、その炎症を抑えることでメラノサイトの活性化を抑えよう、という成分です。
すごく新しい成分というわけではなく、美白剤のなかではわりとスタンダードな部類の方に入ると思います。
スキンケアに関わる美容訴求成分としては、
ユキノシタエキス
抗菌、消炎作用。近年、紫外線によって傷ついたDNAを修復する際に細胞の突然変異を防ぐ作用がわかった。
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム
高い保水効果を持つヒアルロン酸をアセチル化したもの。ヒアルロン酸Naに比べ、皮膚へのなじみがよい。
濃グリセリン
吸湿性によって保湿するタイプの保湿剤
このあたり。
あとの成分は、パウダー状の製品にするための基材(色粉)だったり、それらを混ぜて定着させるためのものだったりです。
イメージとしては、
ベビーパウダーとおしろいの中間くらいの粉に、きらきらするラメを混ぜて、ちょっと美白成分と保湿成分を入れてこねて固めました!
てな感じです。
保湿成分は控えめですし、フェイスパウダーという性質上、タルクが主となっているので皮脂を吸着しますから、スキンケアアイテムとしては「美白化粧品」と考えてよいと思います。
美白成分と紫外線によるダメージを修復する際に関わる成分がありますが、一方で紫外線吸収剤は入っておらず、紫外線散乱剤は微量か含まれていないため、日中使用する場合は日焼け止めかUVカット効果を持つ下地を併用する必要があります。(公式サイトにもガッツリ書いてますね)
公式サイトによると下記7つの使い方が提案されています。
・朝、メイクの仕上げに
・夜のスキンケアの仕上げに
・美白ケア
・下地やBBに重ねて素肌感メイクに
・日中の化粧なおしに
・デコルテや首、手に
・香りでリラックス
このうち、スキンケアの観点からは、夜のスキンケアの仕上げに使うための購入はあまりお勧めしないです。
理由は、美白ケアをしたいのなら、美容液やクリームで複数の美白成分をなるべく高濃度で取り入れる方が効果的ですし、粉状でタルクが相当量入っていますから、皮脂はもちろん、夜のスキンケアに使った油分を吸着します。
皮脂量が落ちてきている人や、もともと少ない人、スキンケアアイテムで補充している油分が少ない人は、このパウダーを重ねることで肌の乾燥を助長する可能性があります。
特に、最近は油様感の強いアイテムは軒並み不人気で、化粧水とさらっとしたジェルのようなクリーム、または化粧水と美容液のみ、なんて方はすごく多いと思うのです。そうすると、恐らく、油分が取られすぎます。
皮脂でいつもギトギトになるという方は、夜寝る前につけると朝はわりとさらっとしていると思いますが、その目的に使うのならば別にこのパウダーでなくてよく、なんなら我らが大正義、ジョンソンのベビーパウダーでよいです。

そもそも、暑い季節、寝ているあいだに皮脂が出るのは当然のことです。
朝の洗顔はそれを落とすために行うわけですから、寝ているあいだにギトギトになっていても美容上は問題ありません。
快、不快の感覚的なものは別ですが……。
つまり、夜のスキンケアに使う必然性があるとは言い難いです。
ここまで書いていて、ものすごく的外れなナンセンスなことを言っているようで、自分でとても嫌になってきました。
この製品は、そういう無粋なことを言うために存在しているわけではないと思います。
キッラキラのケースに入っていて、
『フローラルアロマの香り』(公式サイトより)で、
なんかいろいろ使えるぞ!

楽しい、かわいい、わくわくする――
それで良いと思います。
そもそも化粧品は定義上は「効果をうたってはいけないもの」です。
医薬部外品はある成分が規定量入っていると、決められた効果を謳えるものです。

化粧品の方向性はものによって全然違います。
化粧品の枠組み内にありながら、皮膚科学に基づいたスキンケア効果を狙っているものもありますが、そうでない、娯楽品に近いものもたくさんあります。そして、それで良いのです。
消費者側がそれを理解して、自分がスキンケアに求めている目的に合った製品を的確に選ぶことの方がはるかに大事です。
***
ちょっといろいろありまして、ずいぶん間が空いちゃいました。
山場は越えた(現実的にではなく精神的に解脱した)のですが、まだ渦中ではあります。
珍しい……というか貴重な体験をして、それが女性の美容や健康管理にも関わることだったので、いつかもうちょっと落ち着いたら個人ブログ にまとめたいと思っています。
いろいろ、滞っているのですが、こっちも月2回くらいはせめて更新したいなぁ、と。
模索中です。

<化粧水>透明白肌 ホワイトローション

透明白肌 ホワイトローション 400ml
透明白肌 ホワイトローション 400ml
1,296円(2018年8月amazonでの価格)

全成分:
水、グリセリン、DPG、3-O-エチルアスコルビン酸、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン、豆乳発酵液、クズ根エキス、クロレラエキス、アロエベラ葉エキス、ボタンエキス、ダイズ種子エキス、アルニカ花エキス、アルテア根エキス、フユボダイジュ花エキス、スクワラン、グリチルリチン酸2K、BG、プロパンジオール、ジグリセリン、ペンチレングリコール、グリセリルグルコシド、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、キサンタンガム、水添レシチン、PCA、トコフェロール、フェノキシエタノール


先日思い立って、「皮膚科学を基に考える、amazonで買う10代から20代前半のスキンケア用品一式」をまとめましたが、その際に候補として成分を見て購入したもののボツった製品です。


10代から20代前半向けのスキンケア用品を選ぶときの考え方、必要なものは下記にまとめました。


参考記事:10代から20代前半の若い人におすすめするスキンケア

VC誘導体が含まれていて、なおかつバランス良く保湿剤も入っている、1,500円以下の化粧水ということでこちらを候補に考えました。


成分を見ていきます。


VC誘導体は、3-O-エチルアスコルビン酸、テトラヘキシルデカン酸アスコルビルと2種類入っています。


「3-O-エチルアスコルビン酸」は水溶性のVC誘導体で、即効性と安定性に優れます。紫外線A波によるサンタン(炎症を起こさずに黒くなる日焼け)に高い有効性を示すことが分かっています。


「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル」は本来水溶性のVCを油溶性にすることで、非常に高い安定性を持つ成分です。油溶性なので皮脂などにもよく溶け、浸透性が高いのが特徴。美白剤でもありますが、浸透しやすいので過酸化抑制やコラーゲンの産生促進など抗老化作用期待できる成分です。


保湿剤は定番のグリセリン、DPG、BG、プロパンジオール、ジグリセリン、ペンチレングリコールの他、高い保水力を持つヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲンなどが入り、他に植物エキス類も入っていてバランスが良い感じです。

こんな風に成分を見ていって、実際に試用するために購入し、手にとってみたのですが、手のひらに出して手の甲になじませてみた瞬間……


ん? んんん?


と思いました。


そこに、予期せぬ油様感があったのです。


すぐさま成分を見直してみると……


__ 人人人人__
>  スクワラン  <
 ̄  ̄Y^Y^Y ̄  ̄

スクワラン……


うん。


ふつうに、油、入っていたね…… スクワラン自体は良質の油分だけどさ……


単純に見落としただけでした。


化粧水に油や油様成分が入っている製品は、こちらに限らずけっこうあります。


それらが入っていると、ペタペタしたり、しっとりした質感になるので好き・嫌いはもちろんあると思いますが、スキンケアの有効性という観点からはどうでしょうか。


あまり詳しく書くと主旨がおかしくなるので別の機会にしたいと思いますが、今回に関していえば完全にアウトです。


それは、目的が「10代から20代前半の若い人向けのスキンケア用品」として適した化粧水を探すことだったからです。


詳しくは、「10代から20代前半の若い人におすすめするスキンケア」に書きましたが、この年代はにきびと過剰な皮脂に悩まされがちな年代です。


そして、なおかつ肌の水分量もまだまだ十分。


皮脂腺の少ない目元、口元を中心に季節や肌の状況に合わせて油分を補う必要はありますが、化粧水は洗顔後の肌を整えるために用い、基本的には顔全体に塗り広げるものです。


そこに油や油様成分が入っているとなると、使い分けや調整がしにくく、べたつきやテカリの原因になりかねません。


というわけで、見落としという初歩的なミスですが、ボツとなりました。


大人が使う場合も、そうですね…。


油分や油様成分が入った化粧水を採用するべき肌の状態や、状況(予算など)が思い当たらないのが正直なところです。


大人のスキンケアは基本的には「化粧水」「美容液」「クリーム」で考えますが、美容訴求成分の濃度が高くなりやすい美容液やクリームに比べると化粧水は安価なので、もしかすると予算の関係で化粧水しか使えないという場合もあるかもしれません。


たとえば、こちらの化粧水は1,296円です。


今回考えた、若い人向けのスキンケアプランに採用したクリームは、実は同じぐらいの価格です。保湿成分しか入っていないクリームなんですけれどね。


予算が限られている場合、大人が何よりも優先すべきなのは「保湿」です。


保湿ケアがいちばん質感も見た目にも影響があります。即効性もあります。


美白成分や抗老化成分は使い続けてはじめて、予防的な意味で効果※を得られますのでね。変化は感じにくいものが多いです。一部、最先端の化け物級の化粧品は事情が違いますけれど。


1,500円の予算で考えなければならないのなら、すっぱり美白と抗老化は諦めて、保湿に特化した方が結果的には満足度も高いし、ケア効果も得られやすいです。


という風に考えると、同じ予算で化粧水ではなく、クリームを購入した方が良いと思うのですよね。化粧水はほとんど水ですからね。


……ここまで書いていて、はたと気づいたのですが、


恐らく油分や油様成分を含む化粧水の存在意義は、消費者の「好き」に応えるということではないでしょうか。
スキンケア用品には化粧水、美容液、クリーム、乳液、ジェル、オールインワンなどさまざまな形状のものがありますが、化粧水は特別に人気の形状だと思うのですよね。さっぱりしていて質感が好まれるのでしょうし、「化粧水をたっぷりつける」美容法などが流行ったせいもあるのかもしれません。


いろいろなところで、たびたび書いていますが、皆がみんな、スキンケアに効果を求めているわけではないでしょうし、それでいいのです。


スキンケアという朝晩のわずかな時間が、楽しむためのものや、リラックスするためのひとときだっていい。
その場合、使って気持ちいい化粧水の形状で、ちょっぴり油分が入っていて、なんだかしっとりする感じがする……それもいいですよね。


油分や油様成分を含む化粧水は、効果うんぬんとかではなくて、スキンケアを楽しむために存在していそうな気がします。


スキンケアに効果や結果を求める人には、あまり活躍する場面が少ない性質のアイテムだと思います。


ちなみに、採用となった化粧水は油分は入っておらず、単体で見た場合は、大人の使用も十分有り得るというものでした。


クリームは本当に選択肢が少なくて苦心したのですが、化粧水は衝撃でしたね。この値段で、このクラスの化粧水が存在しているのかと。


10代から20代前半の若い人向けに成分を見て選び、その選んだものを実際に洗浄力や保湿力などをテストして、クレンジング、洗顔、化粧水、クリーム、日焼け止めの計5点のおすすめスキンケアセットを考えたのですが――
もしこれを大人が使った場合はどうなるのか、男性が使う場合がどうか、ということも合わせて書きました。


ボリューム出すぎちゃって、有料(100円)にしてしまったのですが、ご興味の向きはぜひに。


ここから飛べます↓


皮膚科学を基にして考える、amazonで買う10代から20代前半のスキンケア用品一式|せんたくびよりK|note(ノート)
https://note.mu/simple_skincare/n/n67b83fb8d415


飛んだらいきなり課金画面が出るとかいうことではなく、冒頭1700字くらい無料スペースがあります。


※化粧品は効果を謳ってはいけないので、ここでいう効果はあくまでも慣用句的表現の効果です


<本日の所要時間2時間>


時間を食った割にまとまりのないことを書いてしまってショボン。


ふだん店で大人(30代から50代)の肌の状況と予算に合わせて個人個人に合ったスキンケアプラン(化粧水、美容液、クリームなどの組み合わせ)を考えているのですが、大人は目的も肌の状態も予算も全く違うので、本当に難しいのです。


今回、ネットでamazonで買えるもので、10代から20代前半の若い人向けのスキンケアセットを作ってみようと思ったのは、この年齢だといろんな意味で幅が狭いのでやりやすかったからなんですよね。肌の状況も、予算も大人ほど個人差がないと思うのです。


これ、同じものの大人バージョンをやろうと思ったら、たぶん禿げると思います。いろんな意味で。


まず30代と40代と50代と60代以降で分けないといけないし、主目的「美白」「抗老化」「月予算5千円以内」「3千円以内」とか、かなり細分化しないと現実的じゃないですもんねぇ。


でもいつかやってみたい、なぁ……


あと今気づいたんですけれど、うっかりまた1日更新目標から遅れてました。