【成分考察】ケシミンクリームf <クリーム>

この季節、日焼け止めとともに注目度が上がるのが美白化粧品です。そして、美白化粧品といえば、ケシミンシリーズ!そのネーミングからインパクト大、印象に残りやすいのか、毎年のようにお問合せいただく商品です。今時期はよくCMもよく流れているようですしね。見ていきたいと思います。

ケシミンクリームfの成分と価格

ケシミンクリームf シミ対策成分 浸透ビタミンC配合 30g×2個 【医薬部外品】
1個あたり1,250円
(2個販売 2,501円)
※2021年7月amazonでの価格

全成分

<有効成分>L-アスコルビン酸 2-グルコシド、グリチルレチン酸ステアリル、トコフェロール酢酸エステル<その他の成分>サラシミツロウ、ステアリン酸、流動パラフィン、硬化油、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、親油型モノステアリン酸グリセリル、べヘニルアルコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、吸着精製ラノリン、メチルポリシロキサン、パラオキシ安息香酸プロピル、濃グリセリン、1,3-ブチレングリコール、パラオキシ安息香酸メチル、N-ステアロイル-L-グルタミン酸ナトリウム、キサンタンガム、クエン酸、水酸化カリウム、油溶性甘草エキス(2)、ホオノキ抽出液、プルーン酵素分解物、フェノキシエタノール、グリセリンモノ2-エチルヘキシルエーテル、サクラ葉抽出液、精製水 (公式サイトより引用)

ケシミンクリームfの成分について

医薬部外品なので、有効成分とその他の成分で分かれています。有効成分とは、ある成分をある規定濃度含めると、ある特定の効果を表記できるものです。

参考:化粧品より医薬部外品の方が良いのか?

有効成分はL-アスコルビン酸 2-グルコシド、グリチルレチン酸ステアリル、トコフェロール酢酸エステル。

L-アスコルビン酸 2-グルコシドがビタミンC誘導体、美白成分です。水溶性のVC誘導体で表皮か真皮で酵素によってじょじょに分解されます。2021年現在では少し古いタイプのVC誘導体です。

グリチルレチン酸ステアリルは抗炎症作用、トコフェロール酢酸エステルは血行促進による新陳代謝の促進です。

その他の成分にはクリームの基材(もと、土台の意)である油性原料が目立ち、美容訴求成分はあまり入っていないのですが、それらしいのは濃グリセリンや1,3-ブチレングリコール。古典的かつ安価な保湿剤で、それこそ100均の化粧品なんかにも入っています。

後半の方に油溶性甘草エキス(2)、ホオノキ抽出液、プルーン酵素分解物など植物エキスが少し見られますが、防腐剤であるフェノキシエタノールの手前で、クエン酸や水酸化カリウム(いずれもph調節剤)などの添加物のあと、もしくは並列なので微量。美容効果で存在感を示すものではないと思います。


結局ケシミンはしみを消すのか?

消しません。

まず、これを声を大にしてお伝えしたいです。

美白成分であるVC誘導体は、美白作用の他、過酸化脂質抑制、コラーゲンの産生促進など大変すばらしい美容効果を持つ成分でエステサロンはおろか、美容皮膚科でも重用……というか、当たり前のように使われる成分です。ですが、あくまでも医薬部外品の効能表記として認められているのは、「しみ・そばかすを予防する」です。

パッケージやCMを見るに、メーカーさんもそのあたりとても気をつけて扱っていらっしゃるのがよく分かるのですが、だったら、ケシミン=消しみ なんて、紛らわしいネーミングつけるなよぉ~と純真なわたくしは思ってしまいます。まあ、そのネーミングだもんで、こんなに注目されているし、長いこと美白化粧品として君臨しつづけているのでしょうけれどね。

しみを消したいときはどうしたらいいの?

皮膚科や美容皮膚科でレーザー治療しましょう。

現状、消すのはそれしかないです。

もっとマイルドにケアしたいとか、消えるまでいかなくても、ちょっと薄くなれば……ぐらいに考えている方はハイドロキノン配合の美白化粧品を使うか、ビタミンCを週2,3回程度イオン導入するかポレーションしましょう。

しみがあるのは肌の基底層という部分で、化粧品をふつうに塗るだけでは成分が浸透しないエリアです。

VCはそれ自体はメラニンの除去作用を持っているので、電気(機械)の力を借りることで、表皮以下に成分が届きます。また、ハイドロキノンは大変強いメラニン還元作用を持っている美白成分で、塗るだけでも浅いところにあるしみは薄くなります。大事なことなので2度いいます。ハイドロキノンだけは、本当に化粧品を塗るだけでシミが薄くなることがあります。ただし、副作用として肌を炎症させるので扱いが難しく、そのせいか市販化粧品ではあまり採用されている製品を見ません。

結論

VC誘導体の1種であるL-アスコルビン酸 2-グルコシドを規定濃度(確か3%)含むケシミンクリームは、メーカーさんもおっしゃっているとおり、しみ・そばかすの予防のために使うクリームです。

保湿成分はちょっと働きがよわく、それでいて油性原料が多いので皮脂分泌が多い若い人は使いにくいかもしれません。中高年の方に向いたクリームだと思います。

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出来たしみ・そばかすを消すのは大変だけど、予防はできます。

日焼け止め選びに迷っている方はこちらをどうぞ。

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毎週金曜更新を目標に始動したのですが、早くも先週脱落しました。仕事が……仕事が、終わらない、、

でも、めげずに金曜更新目標でいきます。