美しい肌を守る日焼け止めの選び方③~SPF値とPA値の意味を知る~

SPF値とPA値から選び、シーンによって使い分ける

まずはSPF値とPA値について整理しましょう。

SPF値
紫外線B波によって、肌がサンバーン(赤みを持ってヒリヒリするやけどのような状態)を起こすまでの時間をどれだけ延長できるか示す数値。何も紫外線対策をしない状態だと、平均20分程でサンバーンを起こすと考えられているので、SPF1=約20分間サンバーンを起こす時間を伸ばせると考えられる。国際規格のため、輸入化粧品にも表記が見られる

PA値
紫外線A波によって、肌がサンタン(黒くなる)を起こすのをどれだけ伸ばせるかを示す、ざっくりした指標。サンタンの判定が難しいため、+、++、+++、++++の4段階で表示。伸びる目安は+で2~4倍、++で4~8倍、+++で8~16倍、++++で16倍以上。日本独自の指標のため国産化粧品か、海外メーカーの日本版でないと表記がない

注)++++表示は2013年から可能になりました

つまり、SPF20 PA++ならば、6.66時間紫外線B波によるサンバーンを起こすまで猶予をつくり、紫外線A波によるサンタンが起きるまで4~8倍延長するよ。


SPF40 PA+++ ならば、13.33時間紫外線B波によるサンバーンを起こすまで猶予をつくり、外線A波によるサンタンが起きるまで8~16倍延長するよ。


理論的には、こんな意味ということになります。
※厳密に言うと少し違うのですが、分かりやすくするとこんな感じ

日常使いならSPF20~40 PA++
屋外活動や海、山などでのレジャーならSPF40~50 PA+++

SPF値とPA値が高いものは紫外線吸収剤が採用されているケースが多いため、大は小を兼ねるとばかりに数値の高いものをつかっていると肌へ不要な負担をかけることになることがあります。


最近では紫外線吸収剤不使用のものでもSPF40-50,PA+++のものも出てきていますが、まだまだ稀です。

2021年6月追記:
この記事を書いた2015年当時はそうだったのですが、あれから6年の時を経て事情が変わってきました。2021年現在ではノンケミカルタイプ(紫外線吸収剤不使用)でもSPF50+,PA++++(フォープラスと読みます)のものがバンバン出ています。しかも、2017年頃までは、ごく一部のお高い日焼け止めしかできていなかったのに、今やお手頃価格のノンケミカルでもそれが出ています。化粧品の世界は日進月歩……まさにそれを目の当たりにしました。


たまのレジャーや旅行の際に使う分には、紫外線吸収剤を含む日焼け止めでも良いと思いますが、ケミカルタイプは肌のうえで化学変化を起こし、紫外線を発散させる形で日焼けを防止するため、思っている以上に厚く塗らなければ表記のSPF値が発揮されません。

また、ノンケミカルタイプは酸化鉄や亜鉛などの色粉で鏡のようにして紫外線を反射させるため、高SPF値であっても必ず十分な量と種類の撥水剤が入っていなければいけません。

使い分けが大事です。





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