時世柄、時節柄、手と顔の乾燥がヤバイことになっている方が多いのではないかと思います。
ほんとうに効果のある対策や使うべき化粧品、ハンドクリームについてまとめていきます。
手指の乾燥、荒れ対策まとめ
本気で手荒れを治す、防ぐにはどうしたらよいの?~皮膚科学の観点から~
肌荒れが起きる仕組みを分かりやすく
市販のハンドクリームの成分・実際の効果について
ユースキンA
パックスナチュロンハンドクリーム
手指の荒れと乾燥対策 3行まとめ
有効な対策は 物理的に守る・化粧品成分で守る・うるおい成分を与える
物理的に守るのは手袋、成分的に守るのはシリコーンオイルなどの撥水剤、与えるべきうるおい成分は1にセラミドやその類似成分、2に油分
残念ながら、流通しているハンドクリームに撥水剤とセラミド(類似成分)が両方含まれる、科学的な製品はほとんどない
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ほんとうに”効く”ハンドクリームは、残念ながらほとんど存在しません。
10年以上前から、たぶん累計で3百点以上のハンドクリームの成分を見ていますが、シリコーン油が十分に含まれており、セラミド(類似成分)も同時に含むという要素を満たし、なおかつ、その他の細かい条件(ややこしくなるので割愛します)も満たしており、わたしが皆さまに自信をもっておすすめしたいという製品は、たった2商品です。
化粧品はもともと、娯楽物としての側面も強いのですが、ハンドクリームが属するボディケア化粧品では特にその傾向が強いです。
顔はしみやしわ、乾燥、にきびなどがあるとけっこうストレスになるので、積極的にそこを何とかケアしようという発想の化粧品が存在するのでしょうが、ハンドケアは今まで化粧品業界も眼中外だったのかもしれません。
顔用の基礎化粧品を作っている会社が、ついでにボディケア用の商品も作っているというケースはありますが、逆はあまりないのもそれを暗に示しているように感じます。顔用化粧品とからだ用化粧品は同じ化粧品でもそれぞれテリトリーが違うのですよね。
コロナ禍によって、間接的にハンドケアのニーズが高まっているので、今後は少し情勢が変わっていくのかもしれません。
んじゃあ、今、実際に手荒れや乾燥に切実に困っている場合はどうしたらいいのかというと。
ひび割れや手荒れが発端となった湿疹などがある場合は、医薬品で治します。
そのうえで、水仕事のときはゴムやビニル製の手袋を着用、それ以外は現実的に可能な範囲で綿手袋をしたまま生活します。ポイントは、”現実的に可能な範囲”です。2歳の子どもにマスク着用させるか、などという想像力の欠如した話ではありません
ライフスタイル……具体的には、小さな子どもや介護の必要な方のお世話をしている方、手のかかるペットのお世話などをしている方は日中手袋をするのはほとんど無理だと思います。なので、そういう方は夜寝るときだけでも手袋をしておくと、それだけでも効果あります。寝ている最中に外れてしまうのはご愛嬌。
性能的にすぐれたハンドクリームはほとんど存在しないので、化粧品についてはフェイスケアの応用で対処します。
具体的にはハンドクリームは最低限しっかり撥水剤(シリコーン油)の含むものをチョイスし、ハンドクリームを塗る前に、セラミドやその類似成分をなるべく濃度高く含む美容液を塗ります。
そのうえからハンドクリームをぬればOKです。
美容液がなじみきる前に、ハンドクリームを塗ってしまってかまいません。セラミド系の成分は水溶性の成分ではないので…。
長いこと先が見えず、まったく、心もからだも懐もパッサパサに乾いてしまいそうですね。
せめて、懐や時間が許すかぎり、ご自身でご自分を十分に労わり、慈しんであげてほしいものです。
同居の方がいらっしゃる人は、感染リスクという点では一蓮托生のことが多いかと思いますので、親子やご夫婦、パートナー(性別によらず)、ご友人同士で塗りっこしてあげてもよいのではないでしょうか。
タッチセラピーというものが存在するように、人は他者のぬくもりを感じるだけでリラックスするものですから……