世界のスキンケアを二分する潮流:成分の民主化(米) vs. 技術の極限追求(日)

今日は少々毛色の違う記事をお届け。
Amazonアメリカ版の「Skin Care」カテゴリのベストセラーからアメリカのスキンケアの流行と日本メーカーの違いについてGeminiと考えてみました。


1. 世界市場の「成分ファースト」時代

近年のスキンケア市場は、成分への関心が高まり、消費者が「成分名」で製品を選ぶ「成分ファースト」時代へと突入しました。この潮流は世界共通ですが、市場をリードする米国の「新しい勢力」と日本の「伝統的な盟主」とでは、アプローチが大きく異なります。


2. 米国発・革新的な「成分の民主化」戦略

米国市場で爆発的な人気を博す「The Ordinary」や「CeraVe」に代表されるトレンドは、「成分の民主化」と表現できます。

このアプローチの核は、価格と透明性にあります。

  • 透明性(成分の単一化): 「ナイアシンアミド 10% + 亜鉛 1%」のように、有効成分をシンプルに高濃度で配合し、製品名も成分名と濃度をそのまま示すことで、何を肌に与えているのかを明確にします。
  • 低価格戦略(コストカット): 従来の化粧品に投じられていた豪華なパッケージや過剰な広告宣伝費を徹底的に削減。これにより、高品質な有効成分を、日本のドラッグストアコスメよりもさらに手頃な価格帯で提供することを可能にしました。
  • 科学的な信頼: 「CeraVe」のように、皮膚科医の推奨と、「セラミド」「ヒアルロン酸」といった科学的なエビデンスに基づくバリア機能の修復に焦点を当てることで、価格が安くても信頼できるという価値を提供しています。

これらの戦略は、高機能なスキンケアを一部の富裕層から全ての消費者へと解放した点で、まさに革命的と言えます。


3. 日本が誇る「技術の極限追求」戦略

一方、日本の主要な化粧品メーカー(資生堂、花王、コーセー、ロート製薬など)が世界で戦う強みは、「技術の極限追求」にあります。これは、シンプルさよりも「高度な処方技術」と「独自の価値」に重きを置いた戦略です。

  • 基礎研究への投資: 日本メーカーは、肌の奥深くのメカニズム解明や、シミ・シワの発生源に関する基礎研究に莫大なリソースを投じます。その結果、レチノールやビタミンC誘導体といった成分を、刺激なく効果を最大限に発揮できるよう安定化させる独自の技術(例えば、特定の成分を肌の必要な箇所へ送り届けるための高度なドラッグデリバリー技術)を生み出しています。
  • 多角的な複合処方: 成分を単体で使うのではなく、複数の有効成分を緻密に組み合わせ、相乗効果を引き出す処方技術に優れています。保湿、美白、アンチエイジングなど、多角的な悩みに一度にアプローチすることを可能にします。
  • 「J-Beauty」の信頼性: 長年にわたる厳格な品質管理と、和漢植物や発酵技術などの日本独自の要素を取り入れることで、「高品質で肌に優しい」という信頼性の高いブランドイメージ「J-Beauty」を確立し、欧米やアジア圏の富裕層からの支持を得ています。

日本の強みは、表面的な成分濃度ではなく、「その成分を肌でどう作用させるか」という見えない技術力にあると言えます。


4. まとめ:賢い消費者が選ぶ、今後のスキンケア

「成分の民主化」は、スキンケアの入り口を広げ、賢い選択肢を与えてくれました。「技術の極限追求」は、誰も真似できない独自の進化と深い効果を提供します。

スキンケア感度の高い消費者にとって、今後は「手軽に基礎を整える米国式」と「深い悩みに応える日本式」を使い分けるハイブリッドなアプローチが主流となるでしょう。

科学発想でありながら価格を抑えたスキンケア化粧品はこの2,3年日本でもトレンドになっていると思います。とはいえ、そういった処方を行っているメーカーは日本ではまだまだ少なく、韓国メーカーや米国メーカーが中心かもしれません。

20年近くスキンケア化粧品を実際に扱っている私の体感としては──実際のスキンケア効果は成分表示や配合濃度だけでは測れない部分が多く、現実には濃度非公表であっても、日本メーカーが行っているようなより繊細な処方が有効なケースも少なくありません。

ますますスキンケアアイテムの選び方が面白く、難しくなりそうですね。

2025年4月 日本におけるスキンケア化粧品の傾向とトレンド

前書き

以下より続く表題のレポートはGemini(2.0Flash)のDeep researchにより作成したものです。この記事の主旨はレポートそのものよりもその内容をフリーのエステティシャンとして約20年の経験があり、パーソナライズしたスキンケアの提案と化粧品を販売を行ってきた私の目線で感想をしたためるものです

ひとつの記事にまとめようと思ったのですが、Geminiくんの出力してくれたレポートがけっこう長いので、感想は別記事でまとめようと思います。

何か気になる点や成分、アプローチなどあればコメントくださいね。次回の記事で積極的に取り上げてみたいと思います。

はじめに

日本のスキンケア化粧品市場は、消費者の美容意識の高さと技術革新の速さから、常に変化し続けています。本レポートでは、2025年4月現在の日本国内におけるスキンケア化粧品の最新の傾向とトレンドについて、様々な情報源に基づき分析します。消費者のニーズやライフスタイルの変化、新たな成分や技術の登場、そしてグローバルな美容トレンドの影響など、多角的な視点から市場の動向を明らかにしていきます。

成分主導のイノベーション

スキンケア化粧品のトレンドを牽引する重要な要素の一つが、注目を集める成分の存在です。2025年4月現在、特定の成分が消費者の間で高い関心を集め、関連製品の開発や需要を促進しています。

赤み改善への関心の高まりから、トラネキサム酸グルコノラクトンが注目されています1。トラネキサム酸は抗プラスミン作用により赤みへの効果が期待されており、皮膚科医もスキンケアに取り入れている成分です1。一方、グルコノラクトンは、ピーリング成分の一種でありながら、肌の水分量を増やしバリア機能を改善する効果や、抗炎症・抗酸化作用も報告されており、赤み軽減に寄与すると考えられています1。韓国コスメでは既にグルコノラクトン配合製品が増加しており、今後日本でも同様の傾向が見られる可能性があります1

美白成分としては、ハイドロキノンフリーの製品への関心が高まっています1。海外ではハイドロキノンの細胞毒性が懸念され使用が禁止される動きもありますが、日本ではそのような規制はないものの、より安全性の高い美白成分を求める消費者が増えています1。ハイドロキノンフリーの美白成分としては、メラニン生成を抑制するコウジ酸や、抗酸化・抗糖化作用も持つコウジ酸、そしてシステアミンなどが注目されています1

エイジングケアにおいては、コラーゲンバンクという概念が提唱され、早期からの対策としてコラーゲン産生を促す成分が重要視されています1。具体的には、レチノールペプチドナイアシンアミドなどが挙げられ、特にペプチドはレチノールのような赤みや皮むけといった副作用が少ないため、敏感肌の方でも比較的取り入れやすい成分として注目されています1

韓国発の成分として、**PDRN(ポリデオキシリボヌクレオチド)**も注目を集めています3。サーモン由来の成分であり、肌のシミやくすみへの効果や、肌のハリ・弾力アップ、再生力向上、創傷治癒効果などが期待されています3。PDRN配合の美容液やマスクなど、様々な製品が登場しており、日本でも関心が高まっています3

肌の常在環境に着目したスキンケアもトレンドの一つです1。腸内環境と同様に、肌にも善玉菌と悪玉菌が存在し、そのバランスが肌の健康に重要であるという考え方が広まっています1。プレバイオティクスやプロバイオティクスといった成分を配合し、肌の菌バランスを整える製品が登場しています1

表1:日本における注目のスキンケア成分(2025年4月現在)

成分名主な効果スニペットID
トラネキサム酸赤み改善1
グルコノラクトン赤み改善、バリア機能強化、保湿1
コウジ酸美白、抗酸化、抗糖化1
システアミン美白1
レチノールコラーゲン産生促進、エイジングケア1
ペプチドコラーゲン産生促進、エイジングケア1
ナイアシンアミドコラーゲン産生促進、美白、バリア機能改善1
PDRNシミ・くすみ改善、ハリ・弾力アップ、再生促進3
プレバイオティクス肌の常在菌バランスを整える1
プロバイオティクス肌の常在菌バランスを整える1

進化する製品フォーマットとコンセプト

スキンケア製品は、その成分だけでなく、フォーマットやコンセプトにおいても多様化が進んでいます。消費者のライフスタイルや価値観の変化に対応した、新しいタイプの製品が登場しています。

ダーマコスメは、皮膚科学の知見に基づいて開発された、肌トラブルや悩みに寄り添うことを目的とした化粧品として、2025年も注目されています4。厳選された成分と高い研究開発力によって、肌の自然治癒力を最大限に引き出すことを目指した製品作りが特徴です13

忙しい現代人のニーズに応えるため、メイクアップとスキンケアの融合が進んでいます15。保湿効果やUVカット効果を持つメイクアップアイテムが増加しており、メイクをしながらスキンケアができる製品が求められています15。特に日本では、美白効果やアンチエイジング効果を期待できる製品が支持を集めると予測されています15

環境意識の高まりから、ウォーターレス美容製品も注目されています15。水を使用しない固形タイプの洗顔料やシャンプーなどが登場しており、水の節約だけでなく、成分が濃縮されているため少量で効果が出やすいというメリットもあります15。旅行やアウトドアシーンでの使いやすさも、忙しい現代女性のライフスタイルに合致しています15

貼るコスメも新たなトレンドとして浮上しています4。可愛らしいデザインのニキビパッチや、貼るつけまつげ、美容成分を浸透させるマスクなど、手軽に使用できる製品が人気を集めています4。特に韓国では、顔にシールを貼ってデコレーションするトレンドがあり、その影響が日本にも見られます4

表2:日本における注目の製品カテゴリートレンド(2025年4月現在)

製品カテゴリー主な特徴・メリットスニペットID
ダーマコスメ皮膚科学に基づいた開発、肌トラブル・悩みに対応4
メイクアップとスキンケアの融合保湿・UVカット効果を持つメイクアップアイテム、時短15
ウォーターレス美容製品水不使用、環境に優しい、成分濃縮、携帯に便利15
貼るコスメ手軽に使用可能、SNS映えするデザイン4

消費者の嗜好とライフスタイルのトレンド

消費者の嗜好やライフスタイルの変化も、スキンケア化粧品のトレンドに大きな影響を与えています。

近年、ミニマルスキンケアの考え方が広まっています1。多くのアイテムを使用するよりも、自分の肌悩みや肌質に合ったものを厳選し、シンプルなステップでケアすることを重視する傾向があります1

サステナブルビューティへの関心も高まっており、環境に優しい製品を選ぶ消費者が増えています15。ゼロウェイストやリサイクル可能なパッケージを採用するブランドや、オーガニックやフェアトレードの成分を使用した製品が支持されています15

テクノロジーの進化に伴い、AIを活用したパーソナライズドスキンケアへの注目も高まっています15。AIが肌の状態を詳細に分析し、個々のニーズに応じた製品やスキンケア方法を提供するサービスが登場しており、特にテクノロジーに敏感な日本の消費者層に支持されています15

美容と健康を包括的に捉えるビューティとウェルネスの融合も進んでいます15。心身の健康と美容を同時にケアする製品やサービスが人気を集めており、リラックス効果を重視した美容法や、ヨガや瞑想と組み合わせたスキンケアなどが普及しています15

不安定な社会情勢を反映してか、森林系の香りへの関心も高まっています14。樹木や土、苔など、大自然を感じさせる香りが、安心感や安らぎを求める消費者に支持される傾向にあります14

表3:日本におけるスキンケアに影響を与える主な消費者の嗜好とライフスタイルのトレンド(2025年4月現在)

消費者の嗜好・トレンド説明スニペットID
ミニマルスキンケア厳選されたアイテムでシンプルなケアを重視1
サステナブルビューティ環境に優しい製品への関心、エコフレンドリーなパッケージ、オーガニック成分15
AIパーソナライズAIによる肌分析に基づいた個別最適化されたスキンケア15
ビューティ&ウェルネス心身の健康と美容を同時にケアする製品・サービス15
森林系の香り安心感や安らぎをもたらす自然な香り14

韓国美容トレンドの根強い人気

日本のスキンケア市場において、韓国の美容トレンドは依然として大きな影響力を持っています3。自宅で手軽に本格的なスキンケアを行う「肌管理(Hada Kanri)」という考え方が浸透しており、韓国の美容クリニックで行われるようなケアを自宅で実現できる化粧品への関心が高まっています3。特に20代の若年層を中心に、韓国への美容施術を目的とした渡航も増加しており、そのニーズに応える形で、PDRNやグルタチオンといった成分や、韓国発のダーマコスメへの注目が集まっています4

メイクアップトレンドが示唆するスキンケア

メイクアップのトレンドも、消費者が求める理想の肌質やスキンケアの方向性を示唆しています。

唇のボリューム感を強調する「ぷるんリップ」は引き続きトレンドであり、リッププランパーなどの製品だけでなく、唇そのものをふっくらと見せるためのリップケア製品への関心も高まっています4。大手化粧品メーカーからも高機能なリップ美容液が発売されており、単なるメイクアップ効果だけでなく、唇の健康を重視する傾向が見られます4

血色感リンクメイク」は、唇と頬の色味を合わせることで、自然で調和のとれた印象を与えるメイクアップトレンドです4。このようなメイクアップを引き立てるためには、肌本来の透明感や血色が重要となり、スキンケアにおいてもこれらの要素を高める製品が求められると考えられます。

ツヤ肌とマット肌の良いところを両立したような、ふんわりとした質感の「クラウドスキン」も注目されています3。このメイクアップを実現するためには、カバー力のあるトーンアップ下地やベルベット系のクッションファンデーション、そして仕上げのパウダーが重要となり、これらの製品に適した滑らかで均一な肌状態を保つためのスキンケアが不可欠となります3

ホリスティックな視点:「肌管理」の重要性

単に化粧品を使用するだけでなく、肌の健康を総合的に考え、内外からケアする「肌管理(Hada Kanri)」または「スキンマネジメント」という考え方が、2025年のスキンケアの重要なキーワードとなっています2。肌のバリア機能強化、ターンオーバーの最適化、個々の肌質に合わせたパーソナライズドスキンケア、そしてインナーケアまで、多岐にわたるアプローチが重視されています31。消費者は、より知識を持ち、積極的に自分の肌の状態を理解し、長期的な視点で肌の健康を維持・向上させるための努力を惜しまない傾向が強まっています2

結論

2025年4月現在の日本のスキンケア化粧品市場は、多様なトレンドが複雑に絡み合いながら進化を続けています。成分主導のイノベーションでは、赤み改善、ハイドロキノンフリー美白、早期からのエイジングケア、そして韓国発の注目成分PDRNなどが市場を賑わせています。製品フォーマットとコンセプトにおいては、科学的根拠に基づいたダーマコスメ、利便性の高いメイクアップとスキンケアの融合製品、環境に配慮したウォーターレス製品、そして手軽な貼るコスメなどが消費者の支持を集めています。

消費者の嗜好とライフスタイルに目を向けると、ミニマル志向、サステナビリティへの意識、AIによるパーソナライズへの期待、ウェルネスとの融合、そして自然な香りのニーズなどが顕著です。また、韓国美容トレンドの影響力は依然として強く、日本の消費者の美容意識に深く根付いています。メイクアップのトレンドも、理想の肌質を示唆し、スキンケア製品の選択に影響を与えています。そして、これらのトレンドを包括する概念として、「肌管理」というホリスティックなアプローチが重要性を増しており、消費者は自身の肌の健康を長期的な視点で捉え、積極的にケアに取り組むようになっています。

これらの動向を踏まえ、今後日本のスキンケア化粧品市場で成功するためには、成分の効果や安全性への信頼性、環境への配慮、個々のニーズに合わせたパーソナライズされたソリューションの提供、そして最新の美容トレンドへの迅速な対応が不可欠と言えるでしょう。

引用文献

  1. 【今年は何が流行る?】2025年美容トレンド5つ|こばとも皮膚科 …, 4月 24, 2025にアクセス、 https://oogaki.or.jp/hifuka/skin-care/beauty-trends-2025/
  2. 【今年は何が流行る?】2025年美容トレンド5つ – YouTube, 4月 24, 2025にアクセス、 https://m.youtube.com/watch?v=KhKEJVzhyo8
  3. 【2025年美容トレンド】今年顔になれる8つのビューティキーワード …, 4月 24, 2025にアクセス、 https://nonno.hpplus.jp/fashion/f-news/213383/
  4. 【詳報版】「@cosmeベストコスメアワード2025上半期トレンド …, 4月 24, 2025にアクセス、 https://www.istyle.co.jp/news/press/2024/12/1213.html
  5. スキンケア・基礎化粧品売れ筋人気ランキング – アットコスメショッピング, 4月 24, 2025にアクセス、 https://www.cosme.com/products/ranking.php?category_id=1
  6. 2025年バズるのはこれ!コスメ・コスメツールのトレンドを先取り – コスメルポまとめ, 4月 24, 2025にアクセス、 https://cosmerepo.jp/matome/post-31989/
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  8. <大好評>美容医療で話題の成分サーモンPDRN*1美容液がパワーアップして誕生! | ISKマテリアル株式会社のプレスリリース – PR TIMES, 4月 24, 2025にアクセス、 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000116760.html
  9. VT cosmetics 公式オンラインショップ PDRN, 4月 24, 2025にアクセス、 https://m.vtcosmetics.jp/category/pdrn/254/
  10. 2025年大注目の美容成分「PDRN」について 効果や人気理由・自分に合うか?を試す方法と注意点について完全解説! | 小顔&骨盤矯正サロンkinoe, 4月 24, 2025にアクセス、 https://salonkinoe.com/beauty-pdrn/
  11. 2025年に流行る韓国スキンケアは? PDRN、長時間マスクほか注目アイテムをチェック!, 4月 24, 2025にアクセス、 https://maquia.hpplus.jp/skincare/news/103371/
  12. 韓国で大人気の“PDRN”って何?2025年最新韓国スキンケアNEWS – CanCam.jp(キャンキャン), 4月 24, 2025にアクセス、 https://cancam.jp/archives/1571819
  13. 【2025年トレンド:ダーマコスメ】シャレコが提案する「マイナスを …, 4月 24, 2025にアクセス、 https://www.shareco.co.jp/2025/01/2025trend_dama/
  14. 2025年ビューティ業界トレンド予測 – ホシケミカルズ株式会社, 4月 24, 2025にアクセス、 https://www.starlab.co.jp/wordpress/?p=2684
  15. 2025年に注目される日本の美容トレンドについて – 楽天ブログ, 4月 24, 2025にアクセス、 https://plaza.rakuten.co.jp/affiliraku/diary/202410220000/
  16. 【ベスコス2024】これから何が注目される? @cosmeが予測する2025上半期トレンド – アットコスメ, 4月 24, 2025にアクセス、 https://www.cosme.net/bestcosme/articles/2024-next-trend/
  17. 35歳から見直す美容と健康!2025年の「私らしさ」を叶えるトレンド – BAILA – HAPPY PLUS, 4月 24, 2025にアクセス、 https://baila.hpplus.jp/blogs/oowada_yukie/67388
  18. 特集【化粧品開発最前線】 「耐水性表示」「ジェンダーレス」など新たなトレンド | Healthcare News, 4月 24, 2025にアクセス、 https://www.this.ne.jp/news/16660/
  19. パーフェクト社「ビューティーワールドジャパン東京」に出展 ‐ AI肌解析のクロスセル活用をテーマに、東京イセアクリニックとプレゼンテーション開催 – PR TIMES, 4月 24, 2025にアクセス、 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000192.000066482.html
  20. ミンテルが2025年の世界の美容・化粧品トレンドを予測-各企業が抑えておくべき消費者がこれから美容・化粧品に求めるものとは? | ミンテルジャパン – Mintel, 4月 24, 2025にアクセス、 https://www.mintel.com/jp/press-centre/2025-global-bpc-trends-press-release/

未来の美容業界、AIとビッグデータが導くパーソナライズ化の可能性 – WELLNESS LIFE, 4月 24, 2025にアクセス、 https://wellnesslife.co.jp/column/%E6%9C%AA%E6%9D%A5%E3%81%AE%E7%BE%8E%E5%AE%B9%E6%A5%AD%E7%95%8C%E3%80%81ai%E3%81%A8%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%81%8

コロナ禍を経た昨今のスキンケア事情

ずいぶんおカタイ表題になってしまったのですが、久々の更新1発目はこれから行きたいと思います。

何を考えるにせよ、何の話をするにせよ、やはりまずは大きな枠を捉えておくことが重要だと思いますので。

2023年現在のスキンケア事情 ざっくり結論

時間がない人、文章読むのが苦手な人向けに結論を簡単に。

効果を重視したスキンケアの考え方と製品は第三世代へと移行中
油分でフタ(第一世代)
足りないものを補う(第ニ世代)
自分の細胞を賦活する(第三世代)→今ココ

娯楽性の高いスキンケアは下火
香りや感触を楽しむタイプのスキンケアアイテムは減り、実用性に重点を置いた製品が増えている。

価格と性能が比例しないのは変わらず。しかし、安くて効果の高い化粧品は存在しない
高い化粧品が必ずしもパフォーマンス(性能)に優れているわけではないが、安くてスキンケア効果の高い化粧品が存在しないのも変わらない事実。それは、美容成分には「原価」があるため。ここで言う、値段が安いの定義はおおむね千円台。

順に少し詳しく書いていきます。

最新スキンケアの考え方は「自分の細胞を活性化する」

かつて社会的地位が高い人や経済的に裕福だった人たちだけのものだった「スキンケア」が、庶民にまで広がったのは江戸時代だと考えられています。それから数百年を経て、近代スキンケアが広まったのは今から4,50年前。

肌に良い作用をもたらすことを目的に作られたスキンケア化粧品の考え方は、いったいどのように変わってきているのでしょうか。

第一世代 油分でフタをして水分を逃さない

肌の水分を油分でフタをすることによって守る、逃さないという考え方でつくられた化粧品が最初です。油分はオリーブ油やホホバ油などの植物性の他、動物性由来のスクワラン、酸化に強い鉱物油など様々なものが使われてきました。

ところが皮膚科学が発展するにつれて、油分は肌の保湿にあまり重要でないことが分かってきました。油分が肌の水分を守るために担っている役割は全体の2,3%ほど。多くは、自前の皮脂で十分であることが分かりました。

こうして、肌を健やかに美しく守るためのスキンケアは次の時代に突入します。

第二世代 足りないものを補う、有用なものを足す

肌の水分を守っているのは主に角質細胞間脂質。今やすっかり名前も機能もその重要性も定着した「セラミド」がスターです。角質細胞間脂質の他には天然保湿因子であるアミノ酸、尿素など。そして主に真皮で重要な役割を果たしているコラーゲン。このあたりはすべて保湿剤です。

そして、コロナ禍以前──2020年頃まではこのあたりが機能性の高い化粧品の主要成分でした。

足りないものや、肌にとって有用な成分を補う、足すという考え方が主流でした。この流れに重なるようにして次の流れが起こってきていました。

第三世代 自分の細胞を活性化する

足りないものや有効な成分を補うという考え方には、限界がありました。

例えば、コラーゲンは真皮で肌の土台を担っている大事な成分ですが、化粧品成分のコラーゲンは分子が大きく、真皮まで到達することはできません。また、人のコラーゲンと化粧品成分のコラーゲンはつくりが異なるため、同化することはありません。

そこで登場したのが、自分の細胞を活性化する「細胞賦活」という考え方です。

十年ほど前から美容商材の展示会や、一部の先鋭的な科学的化粧品を作っているメーカーではその種の製品が見られましたが、コロナ禍以前までは大変に高価な製品が多数でした。

美容成分の濃度が高くなるクリーム、美容液でだいたい1万円台後半から3万円台。なかには30gと標準的な容量のクリームで6万円、8万円というものもありました。

それがコロナを経た現在は、1万円未満……中には5千円台で濃度は高くないもののそういった成分を含み、なおかつパフォーマンス的にもある程度の満足を得られる製品が出てきています。

娯楽性の高い化粧品の流行は下火

コロナ禍以前……私の感覚的にはだいたい2018年頃から、スキンケア化粧品の動向は二極化の様相をていしていました。

実用性VS.娯楽性です。

突然ですが、この記事をお読みの皆さまは何を基準に化粧水や美容液を選んでいますか?

お値段? それとも、化粧品そのものの感触? 塗ったあとの肌の感触?

ベタツキがないかどうか? 匂いが好みかどうか?

多くの方が、今あげた要素を総合的に判断して結論を出しているのではないでしょうか。

女性の場合は物事の判断基準が「感情」の人が多いので、その過程や要素はうまく言語化はできないけれど「好き」か「嫌い」──それを、「合う」「合わない」と表現されるのかもしれません。

肌の傾向はそれぞれ異なりますが、肌のつくりや仕組みは皆一緒です。それを明らかにし、それを踏まえたアプローチを行うのが皮膚科学だと思います。科学に基づいたアプローチは当然成果をあげます。その考え方にない化粧品が「娯楽性の高い化粧品」です。

香りやテクスチャーの心地よさや品の良さなどに重きを置いているものがあれば、自然派、地域密着など独自の思想に基づいて作られた化粧品があります。

この辺りの化粧品は、コロナを経て一気に勢いがなくなったようです。

社会全体で経済状況が悪化したので消費者のニーズもより実用的に、実務的なものに変化した結果かもしれません。

高い化粧品が必ずしも良い訳ではない。ただし、安くていい化粧品も存在しない

スキンケア化粧品の値段とスキンケア効果は比例しません。お値段が高いからといって、必ずしもスキンケア効果が高いとは言えないのです。

ただし、値段が高い化粧品の中には実際にとんでもないスキンケア効果を発揮する製品もあります。

しかし、逆にお値段が安くていい化粧品も決して存在しません。

これも悲しいことに事実で昔から変わりません。

ここでいう「お値段が安い化粧品」の定義とは、千五百円以下の製品のことです。

フリーのエステティシャンとして、科学的視点で15年以上に渡って数千点の化粧品を見て、手にとってきましたが、少し前ならば千円以下、今のように物価高の状況では千五百円以下の化粧品は、化粧水であってもスキンケア効果を期待するのは厳しい、というのが私の結論です。

化粧品の美容成分には原価というものがあります。たとえば、セラミドの中でも主に保湿に関わっていると考えられているセラミドⅡは非常に高価な成分です。千円台の化粧品にも表示上は入っていることがありますが、実際に使ってみるとその存在を全く感じません。

濃度が薄すぎるのです。美容成分はそれなりの濃度がないと体感できるくらいの効果を発揮しません。

それなりの濃度とは、目的とする効果によって異なりますが、最低1%以上です。3%ほどだと大抵しっかり存在を感じますし、5%以上は逆にリスクの心配をする必要が増えてくるかと思います。

そのため、保湿を目的としてセラミドⅡを含む製品を探し、予算を加味して千五百円の美容液を購入するよりは、合成できるようになって安価になったヒアルロン酸を高濃度に含む同じ価格の美容液を使った方が総合的なスキンケア効果は高くなる……といったようなことが、現実ではよく起こります。

ここが化粧品選びを難しくするひとつの理由かと思います。

長年、たくさんの方のスキンケア化粧品選びのご相談にのってきましたが、誰もが皆さんおっしゃいます。

安くていいのを教えて欲しい、と。

私もできるのならそうして差し上げたいと思います。ただでさえ、先の見えない世の中です。

ただ、なかなかそうはいかない事情があるというのは事実です。

2023年現在のスキンケア事情まとめ

コロナ禍を経て、スキンケア化粧品の傾向は大きく変わっていこうとしています。

これからは、自分の細胞を賦活する「第三世代」のスキンケアアイテムに注目したいところです。

とはいえ、スキンケアは必ずしも美肌づくりのために行わなければならないものではありません。

朝、自分にスイッチを入れるために。

夜はリラックスのために。

忙しい現代人が気持ちの切り替えをする時間のおトモでもあります。

ご自身の美容観をもって、適切なアイテムを選んでくださいね。

皮膚科学発想の保湿スキンケア~理論編~

ついに暖房のお世話になる季節になりました。

そうなると、湿度計が50を切っているのをしばしば見かけますし、ひどいときは30%台なんてことも……加湿器がついているっていうのにね。

だいたい11月から2月くらいまでの、お肌に過酷な乾燥シーズン。

今日はスキンケアの基本である乾燥ケア、保湿ケアについてまとめたいと思います。

お肌のうるおいってそもそも何のことだろう

そもそも、「お肌のうるおい」とはいったい何のことでしょうか。ほっぺたをさわったときに、ぽちゃぽちゃする感じのことでしょうか。それとも表面が滑らかでかさかさしていないことでしょうか?

皮膚の構造上お肌のうるおいとは、”角質層の水分量”のことです。

角質層はお肌のいちばんうえの部分で、平均的な厚さは0.03ミリ。そして約30%水分が含まれています。

この約30%のうるおいを守り続けられるかどうかが、肌が乾燥するかどうかのポイントです。

角質層の水分は約80%が細胞間脂質によって守られており、17~18%ほどが天然保湿因子によって、そして残り2~3%ほどが皮脂を中心に形成される皮脂膜によって守られています。

乾燥肌は敏感肌へのステップ

このようにお肌には本来うるおいを守るしくみ、物質(成分)がありますが、これが加齢や環境、体調などさまざまな理由で衰えたり、バランスを崩したりしてしまいます。そうして水分が30%から低下した状態が乾燥肌です。

表皮は肌への異物侵入や外的刺激から守るためにうるおいを保っているため、肌が乾燥すると必然的に敏感な状態になります。こすれなどの物理的な刺激や、化粧品に含まれる美容成分や添加剤、ときには水にふれるだけでもその刺激に耐えられなくなり、炎症を起こしてかゆくなったり赤くなったりします。この状態が敏感肌です。

よって、敏感肌とはもともとの性質によるものではなく、大半は乾燥肌によって引き起こされる2次的な状態です。アレルギーが原因でない敏感肌は、表皮の水分量を十分にすることによって改善します。

※化粧品を塗って少し経ってから起こる(多いのは12時間後から48時間後くらいだそうです。早めだと5,6時間後という場合も)、腫れや湿疹などの症状はアレルギー反応の可能性があります。また、特定の成分を使うといつも同じ不快な症状が出るときも、同じくアレルギーが心配されます。そのような症状が見られるときは乾燥肌による敏感肌とは違うので、すみやかに皮膚科医に相談しましょう!

乾燥肌に有効なのは 元もと肌にあるうるおい成分を補給すること

角質層の水分は細胞間脂質(80%)、天然保湿因子(20%弱)、皮脂や汗などによって形成される皮脂膜(2-3%)によって守られていると書きました。

肌が乾燥しているということは、それらがうまく働いていないか損なわれているために起きているので、それらを補ってあげれば良い――理論的にはそういうことになります。

細胞間脂質で特に水分保持とかかわりの強いのはセラミドⅡ。

天然保湿因子の主成分はアミノ酸、その他にPCA、乳酸ナトリウム、尿素などが含まれています。

皮脂膜は皮表脂質と汗によって形成されていますが、皮表脂質の主はトリグリセリド、それにワックスエステル、脂肪酸、スクワレン、ジグリセリド、コレステロールなどがつづきます。

ただ、皮脂腺から分泌される皮脂については角質層水分量に比べて低下する年齢が遅く、女性の場合40代くらいから、男性の場合50代くらいからというデータもあり、もともと水分量を守るためにたった数パーセントしか寄与していないことが分かっているため、積極的に取り入れるべき成分ではないかもしれません。

かつて、化粧品の保湿成分の主役は油分でした。今も安価な化粧品や、効果を重視していない製品ではそのような傾向が強く残っています。

それは、このような肌のしくみが解明されていないためだったようです。

まとめ

肌のうるおいとは、角質層に含まれる約30%の水分量のこと。

乾燥肌にならないためには、この水分を死守することです。

角質層の水分は約8割が細胞間脂質によって、2割弱が天然保湿因子によって、そして残り2-3%程度が皮脂を中心とする皮脂膜によって守られています。

乾燥肌のケアには第一に角質細胞間脂質を補給すること。そして、補佐的に天然保湿因子を取り入れるとOK!

理論的にはそういうことになりますが、現実には大きな問題が……。

次回、実践的な科学的保湿ケアを書きたいと思います。

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皮膚科学発想の保湿スキンケア~実践編~

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