この度、ようやくボディウォッシュ難民から脱したので、今日は市販のボディウォッシュで「これは…!」と思った製品を三種類取り上げてみたいと思います。
1.ラメランス ボディウォッシュ
ラメランス ボディウォッシュ(ホワイト)
480ml 602円(2018年7月現在amazonでの価格)
全成分:
水、ラウリルグルコシド、ラウロイルアスパラギン酸Na、コカミドプロピルベタイン、ココイルメチルタウリンMg、グリセリン、ジステアリン酸グリコール、ラウロイルメチルアラニンNa、コカミドMEA、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、セラミド2、セラミド5、ミリスチン酸、クエン酸、PEG-4、エタノール、ポリクオタニウム-7、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ポリクオタニウム-67、PEG-7M、炭酸Na、ピロ亜硫酸Na、カラメル、BG、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、コレステロール、EDTA-2Na、安息香酸Na、香料
せっけん系ではありません。
洗浄剤(界面活性剤)は、ラウリルグルコシド、ラウロイルアスパラギン酸Na、コカミドプロピルベタイン、ココイルメチルタウリンMg、ウロイルメチルアラニンNa。アミノ酸系洗浄剤と、その他も低刺激性の界面活性剤、洗浄助剤でまとまっています。この価格でこの界面活性剤はスゴイ。
保湿剤も良いです。
ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、セラミド2、セラミド5と「ラメランス」の名前を表す成分です。これらは角質細胞間脂質やその類似成分と呼ばれるもので、水分をラメラ構造(サンドウィッチ状みたいな)に保持するため、非常にすぐれた保湿成分です。特にセラミド2がそのなかでも王様です。まあ、洗うものに含まれていると界面活性剤で流されてしまって、ほとんど肌には残らないとは言われていますし、このお値段なのでほんのちょっとしか入っていないとは思うんですけれど。マイルドな洗いあがりは間違いないでしょう。
この価格帯でこの内容は本当にすごい。ちょっと目を疑うレベル。
香り違いで、「ローズ」があるようですが、どちらも「スキンタイプ:ノーマル」という表示で成分表示に変わりがないので恐らく香料のみが違うのかと。
ラメランス ボディウォッシュ (ローズ) 480mL
皮膜形成剤みたいのも入っていないので、背中や胸元ににきびができやすい人も良いかと。成分を見るかぎりはすべての女性と、肌が荒れがちな男性、肌のバリア機能が未熟なお子さんにもおすすめです。
2.メルサボン アニュ ボディウォッシュ
メルサボン アニュ ボディウォッシュ スムースモイスチャー ディスペンサーセット (340mL)
メルサボン アニュ ボディウォッシュ スムースモイスチャー ディスペンサーセット
340mL 935円(2018年7月現在amazonでの価格)
全成分:
水、ラウリン酸、ミリスチン酸、水酸化K、グリセリン、コメヌカ油、テトラオレイン酸ソルベス-40、オレイン酸、(カプリリル/カプリル)グルコシド、パルミチン酸、ジステアリン酸グリコール、香料、ジグリセリン、アルガニアスピノサ核油、オリーブ果実油、ニオイテンジクアオイ油、リンゴタンニン、チャカテキン、サボンソウ葉エキス、シロキクラゲ多糖体、クインスシードエキス、アルゲエキス、アスコルビルリン酸Na、トコフェロール、水添レチノール、PG、EDTA-2Na、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラウリルベタイン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、クエン酸、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ポリクオタニウム-39、ポリクオタニウム-7、ラウロイルアルギニン、セバコイルビスラウラミドリシン2Na、アラントイン、エタノール、BG、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール
ラウリン酸、ミリスチン酸、水酸化Kでカリ石ケン素地なので、こちらは石けん系です。
良い、というか発想が大変面白く、興味深いです。
グリセリンも入っているし、シロキクラゲ多糖体やアルゲエキスなんかも入っていますが、保湿剤の主は恐らく「油分」なんですよね。
香料の後方表示のものもあるので、含有量は微妙ですけれど、コメヌカ油、アルガニアスピノサ核油、オリーブ果実油、ニオイテンジクアオイ油あたり。
保湿剤の主役に油分を据えたと思えるのは、その形状。抗酸化成分であるトコフェロールも入っていますが、空気が入りにくく、酸化しにくいパッケージを用いています。
製品に大きな文字で「抗酸化革命」、それより少し小さな文字で「鮮度で”からだを洗う”が進化する」とあります。
「抗酸化」というと、最近「酸化」が美容や健康に良くないというイメージが浸透しつつあるかと思いますが、この場合の抗酸化はからだや肌の酸化を防ぐ、という意味合いではなく、製品の酸化を防ぐ、という意味です。油分はミネラルオイルでないかぎり、基本的に酸化しますのでね。酸化したものは肌に非常に刺激となります。
他の美容訴求成分同様、コメヌカ油、アルガニアスピノサ核油などの油分は洗顔やクレンジング、シャンプーなど「洗う」性質のアイテムに含まれていると、当然多くは洗い流されます。顔や頭皮に関しては皮脂腺が多いため事情が異なりますが、皮脂腺の少ないからだの保湿に油分は優先順位の高い成分です。こういう構成のものがどういう洗いあがりになるのか、大変興味深いです。(でも買わなかったんだな! これが)
3.ミュオ ボディソープ ポンプ
ミュオ ボディソープ ポンプ
480ml 580円(2018年7月現在amazonでの価格)
全成分:
水、グリセリン、ラウロイルサルコシンTEA、DPG、プロパンジオール、ラウラミドプロピルベタイン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酒粕エキス、コメヌカエキス、ラベンダー油、オレンジ油、ベルガモット果実油、コカミドメチルMEA、ラウリン酸、クエン酸、クエン酸Na、ポリクオタニウム-10、BG
石けん系ではありません。
主の界面活性剤はラウロイルサルコシンTEA、洗浄助剤(恐らく)でラウラミドプロピルベタイン。ラウロイルサルコシンTEAは皮膚刺激と脱脂力が温和なアミノ酸系界面活性剤です。
保湿剤はグリセリン、DPG、プロパンジオール、酒粕エキス、コメヌカエキス……と、ちょっと控えめ。グリセリンとプロパンジオールは相互作用があるそうですけれどね。防腐剤が見当たらないのは、このプロパンジオールによる抗菌性のためかと。非常にシンプルで、潔いかんじを受けます。
結論から言うと、今回わたしはこちらを購入しました。
皮脂が非常に少ない、アラフォー女なので成分的には1.のラメランスの方が合いそうだったのですが、ボディウォッシュは夫と一緒に使うので彼のことを考えるとこちらの方が良さそうだったのです。
実際に使ってみると、成分を見た印象よりもしっかり落とすものは落とすという洗浄力を感じました。大変良いです。万人に向いている基本的なボディウォッシュだと思います。
4.ボディウォッシュだけでからだのケアは難しい
再三書いていますが、クレンジング、洗顔、シャンプー、ボディウォッシュなどの水で洗い流す性質に含まれる美容訴求成分(保湿剤や美白剤、抗老化剤など)は一部の成分を除き、ほとんど肌に残らないと考えられています。それらは相対的に洗浄力をマイルドにするには役立ちますが、肌の保湿はそのあとにつける化粧品で行った方が確かです。
特に、からだは顔や頭皮とは違い、皮脂腺が少ないため油分すらも不足しがちです。顔はしわ、たるみ、しみを防ぐ、などの美容的目的で化粧品をつけることも多いと思いますが、からだは保湿のために年齢を問わず化粧品、特にクリームをつけることをおすすめします。ローションは化粧水と同様でほとんど水ですし、油分が含まれていなければからだのケアには適切ではありません。
シャワーの回数も増えるこの季節、適切な洗浄力のボディウォッシュと仕上げのクリームで楽しいバスタイムをどうぞ。
<本日の所要時間1時間>
外出嫌いなくせに今回は珍しくドラッグストアで品定めしました。シャンプーやボディウォッシュの棚を真剣に御覧になっている婦人を見かけると、ついぴったりの製品を探して差し上げたくなりますが、そんなことをするとただの不審者なのでぐっと自制します。
今回取り上げた「ラメランス」と「ミュオ」はどちらもあのクラシエさんの製品でした。
HIMAWARIといい、ココンシュペール(いずれもシャンプー)といい、クラシエさんの製品は科学的で誠意があるように見えて、素敵です。宣伝が大げさでなく、消費者に誤解させるような文言を使わないのも良いです。メーカーさんにはそれぞれ共通した傾向みたいのがあるので、もしお気に入りのシャンプーや化粧品があるのなら、別の何かを探そうと思ったときはそこのメーカーさんをまず見てみるのも良いかもしれません。
……どうでもいいんですけれど「ボディウォッシュ」と打って変換しようとすると、必ずといってよいほど「ボディウィッシュ」になります。
なんなの。無意識でDAIGOさんリスペクトなの?