<日中用乳液> ソフィーナボーテ UV乳液しっとり

花王ソフィーナ ボーテ(SOFINA beaute)UV乳液32g しっとり SPF30 PA++++ [ヘルスケア&ケア用品] [ヘルスケア&ケア用品] -
花王ソフィーナ ボーテ(SOFINA beaute)UV乳液32g しっとり SPF30 PA++++ [ヘルスケア&ケア用品] [ヘルスケア&ケア用品] –
ソフィーナボーテ UV乳液しっとり SPF30 PA++++
32g 希望小売価格 不明
流通価格 2,322円~3,024円程度

全成分
水・ジメチコン・シクロペンタシロキサン・酸化亜鉛・グリセリン・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル・エタノール・水添ポリイソブテン・タルク・PEG-12ジメチコン・BG・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル・セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド・ショウガ根エキス・ユズ果皮エキス・ユーカリエキス・ローズマリー葉エキス・アスナロ根エキス・トリエトキシカブリリルシラン・(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー・メチコン・ポリシリコーン-9・香料
 乳液は過去の化粧品となりつつあり、美容液やクリームに比べるとコストに見合った美容効果が期待できない(水+油性原料+大量の乳化剤という組成で、表面のしっとり感しか生まないため)ので、乳液を考察することはあまりないのですが、サンケア製品のニーズが高まる季節ということで、UV乳液というものを取り上げてみます。
 そもそも、UV乳液や日中用乳液というものは何でしょうか。
 「UV」や「日中」という言葉が示すとおり、昼間に使用するための何らかの紫外線防止剤が含まれるタイプの乳液のことです。
 紫外線防止剤が含まれる化粧品では他に、「日焼け止め」「化粧下地」などがあります。
 「乳液」という名称が、日焼け止めや化粧下地に比べると何らかの美容効果が付与されているようなイメージを与えるかもしれませんが……
 実際のところ、そうでもありません。
 
 最近は日焼け止めにも保湿(ヒアルロン酸、BGなど)や美白(VC誘導体、アルブチンなど)等の美容成分が含まれていることが多いです。
 成分の違いというよりは、日中乳液は日焼け止めよりも質感が軽めに出来ている傾向があるように思います。
 一昔前の基礎化粧品は化粧水と乳液がツートップだったので、乳液のクリームよりも軽く、化粧水よりもこってりとした独特なテクスチャーのファンは根強いようです。
前置きが長くなりましたが、「ソフィーナボーテ UV乳液しっとり」の成分を見て行きます。
紫外線防止剤は、
・酸化亜鉛…紫外線散乱剤(紫外線を反射して防止する)
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル…1960年代開発のUV-B対応の紫外線吸収剤。配合上限20%
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル…UV-A対応の比較的新しい紫外線吸収剤。配合上限10%
保湿成分は、
・グリセリン
・BG
・セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド
 グリセリン、BGは代表的な保湿剤ですが吸湿性によって保湿する作用を持つ、穏やかな保湿剤です。
 セチルPGヒドロキシエチルパルミタミドはこの製品の一番のウリとなっている成分かもしれません。
 

セラミドケア成分配合※2
たっぷりのうるおいで満たし、夕方までうるおい続けます。
※2 保湿:セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド

ソフィーナボーテプロダクトページ(http://www.sofina.co.jp/beaute/products/uvcut_emulsion30.html)より引用
 セチルPGヒドロキシエチルパルミタミドはセラミド1をモデルにした合成セラミドと言われています。
 セラミド様成分の働きの強さは以前どこかでもご紹介しましたが、同濃度と仮定した場合
 ヒト型セラミド>動物型セラミド>合成セラミド・植物型セラミド
 と、考えられますので、成分自体の働きはさほど強くありません。
 また、そもそもセラミド1は細胞間脂質の結合を強化してバリア機能の維持、向上を得意とする成分で、保水の役割を担っているのはセラミド2と言われています。
 さらに濃度について着目するとセチルPGヒドロキシエチルパルミタミドはショウガ根エキスの前の表示。
 ショウガ根エキスとは血流促進効果が期待される植物エキスですが、配合上限1パーセント以下の成分です。これから考えると、含有量はほんのわずかかな、と思います。
 バリア機能の維持・向上を主とするセラミド1の合成型であること、含有量が高いとは思えないことを踏まえると、「たっぷりのうるおいで満たし、夕方までうるおい続けます」は(理想)がついても良いくらいのニュアンスかな、と思います。
 

美容液成分※3をたっぷり配合
乾燥による小じわを目立たなくし※4、ハリを与えます。

※3 保湿:ショウキョウエキス、ユズエキス、ローズマリーエキス、ユーカリエキス、グリセリン
※4 効能評価試験済み

ソフィーナボーテプロダクトページ(http://www.sofina.co.jp/beaute/products/uvcut_emulsion30.html)より引用
 と、ありますが、※3の成分はすべて配合上限1%以下のショウガ根エキスより後方表示。しかも、薬剤に比べると働きが穏やか(弱いとも言う)な植物エキス群です。こちらも美容成分をたっぷり配合(当社比)または(日中乳液カテゴリー対比)くらいのニュアンスでは、と思います。
 ただ、ジメチコンの含有量が高いので油分不足が主な原因となる目元の小じわについては、何も塗らないに比べると大きな効果があると思います。植物エキスによる効果ではなく、この製品独自の効果でもないとは思いますけれど。
 結論。
 セチルPGヒドロキシエチルパルミタミドという若干新しい概念の成分が微量含まれていますが、全体的には懐かしい組成の、ごく一般的な日中用乳液だと思います。
 他の製品に比べて高い保湿効果を得られるということは、成分を見る限りはないかなと思います。
 製品名の「しっとり」は肌をしっとりさせるという意味よりは、しっとりしたテクスチャーという意味かなぁ…などと考えてしまいます。
「乳液」という存在が好きだ。愛してる!!
という方以外は、とりたてて使用する理由がないかもしれません。
 サンケア製品としては、紫外線吸収剤を含むためお肌がデリケートな人が日常的に使用するには注意が必要かと思います。
ソフィーナボーテ UV乳液しっとり SPF30 PA++++
32g 希望小売価格 不明
流通価格 2,322円~3,024円程度

主観的な評価
満点は★5つ
機能 ★★
使用感の予想 ★★★
コストパフォーマンス ★★
———————————-
総合 ★★
 本文中にちらっと書きましたが、「乳液」という化粧品は過去の産物になりつつあります。
 乳液が得意とする油分などで膜を張って水分蒸発を防ぐという保湿アプローチは、古典的なものになってしまったからです。
 新しい皮膚科学に基づいた保湿アプローチは、水分を蓄える・水分を逃さない・水分の通り道を整備するなどなど、複雑になってきています。
 何を使っても乾燥する、とおっしゃる方がいらっしゃいますが、そんなことはありません。
 年齢とともに水分量は右肩下がり、皮脂量も40代以降急激に減少しますが、保湿アプローチを多角的に行えばそれでもある程度まで肌のうるおいはうまくコントロールすることができます。
 市販の化粧品はまだまだ複雑な保水アプローチを行うタイプの製品が少ないのですが、エステサロン向けの化粧品を作る業務用メーカーは結果を出さなければサロンで使ってもらえないので、良い製品を作っているところが多いです。

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