<ハンドクリーム>PAX NATURON(パックスナチュロン) パックスナチュロン ハンドクリーム 70g

日々、刻々と状況が変わりますね。

私の住まう北海道札幌市では、
・2月29日~3月19日まで道独自の緊急事態宣言
・10日強ほど小康状態がつづくが、4月初旬ほどから少しずつ再び感染者が増えはじめる
・4月13日 北海道・札幌市緊急共同宣言により、札幌市の小中高がふたたび休校
・4月16日 国による緊急事態宣言が全国に拡大
という変遷をたどっております。

二桁台の新たな患者さんが確認されていて、内感染経路が不明な方は半数ほどですが、次は休業要請がいつ出るかな……というかんじです。

店がありますので、さすがに対応に追われてドタバタしてしまって、なかなかこっちまでこられませんでした。

もはや、状況的にも心境的にも手荒れがどうとか言ってられない、という方も少なくないと思いますが──

私は日常の些末ごとを掘り下げるという豊かな社会でしかできないことをさせていただいており、結局それしかできないし、できることをやるしかないのでいつもどおり呑気にハンドクリームなんぞのことを真剣に考えたいと思います。

医療や食料品、交通など社会機能を支えてくださっている方々には、心からの敬意を感謝を表します!

製品の詳細を見ていく前に、こちら↓を読んでもらった方が、深まると思います。

前提が違ってしまうと、話が変わってきてしまいますものね。

【参考記事】

本気で手荒れを治す、防ぐにはどうしたらよいの?~皮膚科学の観点から~

肌荒れが起きる仕組みをわかりやすく

【PAX NATURON(パックスナチュロン) パックスナチュロン ハンドクリーム 単品 70g
880円(2020年4月amazonでの価格)

全成分:
水,グリセリン,カリ石ケン素地,ホホバ種子油,スクワラン,ハイブリットヒマワリ油,キダチアロエエキス-2,トコフェロール,ヒノキチオール,エタノール

ざっくり結論:
油脂類中心の古典的なハンドクリーム
このくらいで手荒れや乾燥が改善するならば、それは深刻な手荒れではない

こちらも 【指定医薬部外品】ユースキンA と同じでネットでは人気ありますよね。値段が手ごろだし、やさしそうなイメージがやはり好まれているのかもしれません。

成分見ていきましょう。

保水するような成分は、昔からあり、安価で働きの穏やかなグリセリンのみ。
恐らく安価なスキンケア化粧品で、入っていないケースはないのではないかと思うくらいの成分です。吸湿性によって保湿するため、他のアプローチの保湿成分に比べると働きが穏やかというか、悪く言えば弱いです。水でも流れやすいですね。

ホホバ種子油,スクワラン,ハイブリットヒマワリ油は表面をおおい、柔らかな感触を与えます。ホホバ油は植物油のなかでは酸化しにくいため、良質なオイルに分類されがちですが、保湿力が高いとかそういうことではありません。スクワランも酸化しにくく、皮脂となじみもよいため高級かつ良質なオイルのひとつですが、これも保湿にはあまり関係ないです。

肌のうるおいを守っているのは、大半が角質細胞間脂質と天然保湿因子で、皮脂(油)はわずか2,3パーセントでしかありませんのでね。

植物油でも、動物由来油でも、鉱物油でも種類によらずスキンケアの観点からは皮脂の代替……または補助成分です。アロエエキスは保湿成分ですが、植物エキスなのではたらきは穏やか、ヒノキチオールは養毛剤として使われることもありますが、表示順からいってこの場合は防腐目的だと思います。製品の酸化防止剤であるトコフェロール(ビタミンE)とエタノールに挟まれていますので。

歯に衣着せぬ言い方をすれば、科学的な観点では取り立てて優れている点はなく、このくらいの保湿力のハンドクリームを塗ることで改善、維持できる場合は、手荒れの程度としてはかなり軽いものだと思います。効果や効能で選ぶというよりは、自然派スキンケアの実践という点で、商品の思想を楽しむタイプの化粧品だと思います。

***

なんとなく★評価まとめをつけてみる
満点は5で
系統 商品やブランドの思想を楽しむ娯楽化粧品タイプ
成分 ★
性能 ★※
コストパフォーマンス ★※
※この製品は試用しておらず、性能とコストパパフォーマンスは成分を見た印象にすぎません

あくまでも個人の考え方、意見です。
なにを信じ、なにを選ぶかは自由です。
ご使用の際はご自身の美容観や健康観に沿った判断でどうぞ。

<保湿クリーム/ハンドクリーム> ユースキンA (医薬部外品)

新型コロナウイルスの影響拡大にともない、頻繁な手洗いとアルコール消毒によって手荒れがヤバイことになっている人が多いと思われるため、ここから数回に渡ってハンドクリーム(場合によって保湿クリーム)を取り上げていきます。


前提として、こちら↓を読んでもらった方が分かりやすいです。

【参考記事】

本気で手荒れを治す、防ぐにはどうしたらよいの?~皮膚科学の観点から~

肌荒れが起きる仕組みをわかりやすく


【指定医薬部外品】ユースキンA 70g
517円(2020年3月amazonでの価格)

有効成分:
ビタミンE酢酸エステル
グリチルレチン酸
dl-カンフル
グリセリン


添加物として(その他の成分):
ビタミンB2
ポリソルベート80
自己乳化型ステアリン酸グリセリン
ステアリン酸
ハードファット
トリエタノールアミン
エデト酸Na
ミリスチン酸イソプロピル
パラベン
ステアリルアルコール
ヒアルロン酸Na
ビタミンC


医薬部外品なので、成分表示が有効成分とその他の成分に分かれています。

【参考記事】

化粧品よりも医薬部外品の方が優れているのか?

有効成分:
ビタミンE酢酸エステル
グリチルレチン酸
dl-カンフル
グリセリン


ビタミンE酢酸エステル、グリチルレチン酸、dl-カンフルは血行改善、促進、消炎作用、抗アレルギー作用(グリチルリチン酸のみ)を持つ成分です。いずれも医薬品に使われることもあります。医薬部外品に使われている場合は濃度が落ちます。


珍しい成分ということは全くなく、医薬部外品にとっても化粧品にとっても非常にポピュラーでスタンダードな成分です。


炎症を抑えながら血行を促進することによって新陳代謝を促し、しもやけやあかぎれを改善しよう、という方向性かと思います。


手洗いやアルコールによってバリア機能が低下し、乾燥がすすんで炎症が起こしている肌への対策というよりは、しもやけ・あかぎれの方がしっくりくるイメージです。


その他の成分:
ビタミンB2
ポリソルベート80
自己乳化型ステアリン酸グリセリン
ステアリン酸
ハードファット
トリエタノールアミン
エデト酸Na
ミリスチン酸イソプロピル
パラベン
ステアリルアルコール
ヒアルロン酸Na
ビタミンC


ビタミンBは不足すると口角炎や口唇炎の一因になるといわれておりますが、これは経口摂取の話。


化粧品の成分としては、脂漏性皮膚炎……一般的には、皮脂や油脂過剰による皮膚の炎症へのケアとして使われます。ちょっとそぐわない感じしますが、なんで入っているんだろうか。


それ以外は界面活性剤と基材と、添加物です。


基材というのは美容訴求成分を混ぜるための土台になるもので、化粧水ならば水、クリームならばなんらかの油性原料、皮膚薬ならば白色ワセリンなどがそうです。


界面活性剤は水と油などさまざまな性質の成分を混ぜることができるので、乳化剤としても使われます。
添加物はph調節剤や、防腐剤などですね。


肌のうるおいを守る、与えるための成分はグリセリンとヒアルロン酸Naのみ。
どちらも古典的かつ特別な成分ではありません。


グリセリンは吸湿性によって水分を取り込む(蓄える)成分ですから、保湿剤のなかでははたらきが穏やかですし、ヒアルロン酸Naは防腐剤の後方表示のためほとんど入っていないと考えてよさそう。


手指や顔、からだの角質層の低下している水分量を復活させるはたらきはほとんどありません。


乾燥やしもやけ、あかぎれなどの炎症を、抗炎症によって水際で食い止め、自己の新陳代謝を活発にすることによってなんとかしのいでいこう、というタイプの考え方の製品です。


手洗い、アルコール消毒による手荒れという観点では、起きていく乾燥や炎症は決して軽いものではないのでギリギリのところで食い止められるかどうか、微妙なところ。20代はいけそうな気がしますが、以降は自身の肌の水分量がかなり落ちているのでけっこう難しいように思います。


このタイプの製品をうまく活用したいなら、とにかく使いつづけること、です。


肌の土台や素地を養っていくタイプの化粧品ではなく、ギリギリのところで異変を防いでいく水際作戦タイプの製品なので、使い続けなければその恩恵にあずかれません。使い続けていても炎症がひどくなるようなら、潔く医薬品にクラスアップした方がよいです。結局、医薬部外品が医薬品を勝ることはないのでね。


個人的には、肌そのものに水分の貯金を増やした方が余力が生まれ、少しくらいケアをサボっても肌荒れが起きなくなるし、きめが細かくなることによって見栄えもよくなるのでそちらのケアの方が合理的なように考えていますが、スキンケアの考え方は人それぞれです。


水際作戦を採用したい方は、このタイプの化粧品がよいでしょう。


もうひとつこのタイプのメリットをあげるとすれば、コストが安いこと!


肌そのものの水分量をUPし、バリア機能を回復させるような化粧品に含まれる成分はいずれもちょっと高価です。そのため、製品価格も割高になります。


現在、今後のために、あらためてかなりの数のハンドクリームの成分を見直していますが、今のところの感触だと、千円以下は「ない」と考えてもよさそうな感じです。


医薬部外品を含め、化粧品はさまざまな考え方によってつくられていますので、それぞれの特徴を押えたうえで上手に選び、活用するのが賢いと思います。


***


なんとなく★評価まとめをつけてみる
満点は5で
系統 抗炎症タイプ 保湿力はほとんどない
成分 ★★
性能 ★★※
コストパフォーマンス ★★※
※この製品は試用しておらず、性能とコストパパフォーマンスは成分を見た印象にすぎません

<化粧水> 全薬工業 アルージェ モイスチャーミストローションⅡ(しっとり)

全薬工業 アルージェ モイスチャー ミストローション II (しっとり) 220ミリ (医薬部外品)
全薬工業 アルージェ モイスチャーミストローションⅡ 220ml
2,698円(2019年10月amazonでの価格)


全成分:
水、濃グリセリン、ペンチレングリコール、PEG-20、カンゾウ葉エキス、コメヌカエキス、トリメチルグリシン、ヒアルロン酸Na-2、ビオセラミド、ジグリセリン、フェノキシエタノール、グリチルリチン酸2K、ε-アミノカプロン酸


ざっくり結論:
入っているものはいい!
もう少し全体的に美容訴求成分が濃ければ、保湿化粧水として理想的。


保湿・低刺激のイメージ、手に取りやすい価格、ドラッグストアやネットで手に入りやすい、と好条件が揃っている人気の高いアルージェシリーズの化粧水です。


乾燥の季節になってきて、保湿系化粧品のお問合せが増えていますが、この「アルージェ」と「キュレル」は特に多いですね。昔から。


成分見ていきます。


保湿成分は、表示順に


・濃グリセリン
・ペンチレングリコール
・PEG-20
・コメヌカエキス
・トリメチルグリシン
・ヒアルロン酸Na-2
・ビオセラミド
・ジグリセリン


そう、ほぼ全てといってもいいです。


カンゾウ葉エキスはコラーゲンの合成を促進作用を持つといわれている成分で、コメヌカエキスは保湿と肌の機能を活性化させる作用をもっているといわれています。いずれも植物エキスなので、働きは穏やかでしょうけれどね。


製品の方向性としては、まさに、


モイスチャー!!!
しっとり!!

で間違いないです。


ただ、実際にこの化粧水を使用することで「モイスチャー」「しっとり」を肌にもたらせるかというと別問題かなぁ……と。


大前提として、化粧水の85%から95%以上は基材(土台の意味)の「水」であり、含まれる美容訴求成分は非常に薄いです。


化粧水の場合たいていは1%未満で、何かの成分を単独で3%以上含む水基材の化粧品は、美容液というカテゴリーになっていることが多いです。


しかも、こちらの製品の場合、保湿成分の大半が吸湿性によって保湿するタイプの穏やかな保湿成分。


強力に水分を抱え込んだり、それを逃さないというような性質の成分ではないので、ちと弱い。


ヒアルロン酸Na-2は水分を貯めこめる成分ですし、ビオセラミドは細胞間の隙間をパテのように埋めて水分蒸発をさせない性質の、どちらも保湿に重要な成分なのですが、いかんせん表示が後方すぎる……! だって、防腐剤の手前ですからね。


しかも、繰り返しますが「化粧水」という性質上、もともとがほとんど水だという……


ほとんど水の物体の防腐剤手前表示の成分となると、推して知るべしってなっちゃいますな。


化粧水は洗顔後の肌を整えるために使用するもので、もともとスキンケアの要にはなりません。


保湿ケアをお考えの方が、こちらの化粧水でスキンケアをスタートし、もっと優れた美容液→クリーム と重ねていける場合には、使ってみても良いのではないかと思いますが、この化粧水を主役に据えてそれを期待するには酷というものだと思います。


保湿ケアの主役でなく、サブ的位置で採用するべき化粧水かと私は思います。


もっとも、このお値段だとかなり他の選択肢もありそうですけれどね。


***
なんとなく★評価まとめをつけてみる
満点は5で
系統 保湿化粧品
成分 ★★★★
性能 ★★※
コストパフォーマンス ★★※
※この製品は試用しておらず、性能とコストパパフォーマンスは成分を見た印象にすぎません

保湿寄りスキンケアを行う際、洗顔後に肌を整える目的がよろしいかと思います


***


いろんなとこで書いてますし、いろんなとこでお話ししていますが──


予算が限られている人や、アイテム数を抑えたい人がスキンケア化粧品を選ぶならまずはクリームを見るべきです。


クリームは水溶性と油溶性両方の美容訴求成分を含めることができますし、一般的には化粧水よりその濃度も高いです。


美容効果の観点からは、化粧水のみを塗るくらいなら、クリームだけを塗るほうがずっと良い。


ひと昔前に流行った「ニベア オンリー 美容法」は考え方としては間違いじゃないです。


***


冒頭でキュレル シリーズにもちらっと触れましたが、わりとこのアルージェのシリーズと印象が似ています。


入っているものはいいんだけれど、実用となると、ちょっと気になる点があるというか、なんというか。


広く流通する製品はどうしても割高になるので、仕方ないっちゃ仕方ないんですけれどね。


細々と良いものを作っている業務用メーカーさんを何社も知っているので、どうしても見劣りしてしまうんですよね。


比べること自体ナンセンスだとは分かっているんですけれど。


市販品はスキンケア効果で選ぶべきではなく、ブランドイメージやパッケージのかわいさ、テクスチャーや香りの好みなど感性で選ぶほうがしっくりくるし、それ以上はあんまり期待しない方が楽しいと思います。そもそも、ほんとうは化粧品ってそういうものですしね。



<フェースパウダー> 資生堂 ホワイトニング フェースパウダー 2019


資生堂 ホワイトニング フェースパウダー 2019
10,800円
※2019年9月公式サイトでの価格
※画像(リンク先)はamazon取り扱いの2018ver.並行輸入品
ざっくり結論:
美肌づくりのためのスキンケアアイテムとして使うには、必然性がない
毎日のスキンケアやメイクアップを楽しむための製品

お客様からご質問のあった製品です。
大変人気の製品らしく、お客様もお友達から勧められて購入してみた、とのことでした。
メイクアップだけでなく、スキンケアにも使用できる、という珍しいパウダーです。
全成分「公式サイトより引用」

トラネキサム酸*,ユキノシタエキス,アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム,ミリスチン酸マグネシウム,濃グリセリン,マカデミアナッツ油,タルク,セリサイト,ポリアクリル酸アルキル,メチルポリシロキサン,ガラス末,Nε-ラウロイル-L-リジン,ステアロキシメチルポリシロキサン,ジカプリン酸ネオペンチルグリコール,ステアリン酸カルシウム,ステアリン酸マグネシウム,ナイロン末,ビスブチルジメチコンポリグリセリル-3,無水ケイ酸,セスキイソステアリン酸ソルビタン,架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体,クロルフェネシン,窒化ホウ素,塩化ジステアリルジメチルアンモニウム,合成ケイ酸ナトリウム・マグネシウム,精製水,クエン酸,リン酸二水素ナトリウム,1,3-ブチレングリコール,d-δ-トコフェロール,流動パラフィン,メチルハイドロジェンポリシロキサン,酸化アルミニウム,香料,合成金雲母,硫酸バリウム,雲母チタン,ベンガラ被覆雲母チタン,黄酸化鉄,ベンガラ  *は「有効成分」無表示は「その他の成分」
※商品の改良や表示方法の変更などにより、実際の成分と一部異なる場合があります。実際の成分は商品の表示をご覧ください。

「商品の改良や表示方法の変更などにより、実際の成分と一部異なる場合があります」とのことなので、実際の製品の成分とは違う可能性がありますが、大幅に(まったく)違うということは考えにくいので、おおよそこんな感じだろうという前提のもとにすすみます。
「有効成分」と「その他の成分」で分かれているので、医薬部外品です。
有効成分はトラネキサム酸。
美白成分の一種です。
美白成分はしみを消したり薄くする成分ではなく、しみを予防する成分ですが、成分によってアプローチ方法が違います。
トラネキサム酸はしみがある部分が慢性的に微細な炎症を起こしていることに着目し、その炎症を抑えることでメラノサイトの活性化を抑えよう、という成分です。
すごく新しい成分というわけではなく、美白剤のなかではわりとスタンダードな部類の方に入ると思います。
スキンケアに関わる美容訴求成分としては、
ユキノシタエキス
抗菌、消炎作用。近年、紫外線によって傷ついたDNAを修復する際に細胞の突然変異を防ぐ作用がわかった。
アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム
高い保水効果を持つヒアルロン酸をアセチル化したもの。ヒアルロン酸Naに比べ、皮膚へのなじみがよい。
濃グリセリン
吸湿性によって保湿するタイプの保湿剤
このあたり。
あとの成分は、パウダー状の製品にするための基材(色粉)だったり、それらを混ぜて定着させるためのものだったりです。
イメージとしては、
ベビーパウダーとおしろいの中間くらいの粉に、きらきらするラメを混ぜて、ちょっと美白成分と保湿成分を入れてこねて固めました!
てな感じです。
保湿成分は控えめですし、フェイスパウダーという性質上、タルクが主となっているので皮脂を吸着しますから、スキンケアアイテムとしては「美白化粧品」と考えてよいと思います。
美白成分と紫外線によるダメージを修復する際に関わる成分がありますが、一方で紫外線吸収剤は入っておらず、紫外線散乱剤は微量か含まれていないため、日中使用する場合は日焼け止めかUVカット効果を持つ下地を併用する必要があります。(公式サイトにもガッツリ書いてますね)
公式サイトによると下記7つの使い方が提案されています。
・朝、メイクの仕上げに
・夜のスキンケアの仕上げに
・美白ケア
・下地やBBに重ねて素肌感メイクに
・日中の化粧なおしに
・デコルテや首、手に
・香りでリラックス
このうち、スキンケアの観点からは、夜のスキンケアの仕上げに使うための購入はあまりお勧めしないです。
理由は、美白ケアをしたいのなら、美容液やクリームで複数の美白成分をなるべく高濃度で取り入れる方が効果的ですし、粉状でタルクが相当量入っていますから、皮脂はもちろん、夜のスキンケアに使った油分を吸着します。
皮脂量が落ちてきている人や、もともと少ない人、スキンケアアイテムで補充している油分が少ない人は、このパウダーを重ねることで肌の乾燥を助長する可能性があります。
特に、最近は油様感の強いアイテムは軒並み不人気で、化粧水とさらっとしたジェルのようなクリーム、または化粧水と美容液のみ、なんて方はすごく多いと思うのです。そうすると、恐らく、油分が取られすぎます。
皮脂でいつもギトギトになるという方は、夜寝る前につけると朝はわりとさらっとしていると思いますが、その目的に使うのならば別にこのパウダーでなくてよく、なんなら我らが大正義、ジョンソンのベビーパウダーでよいです。

そもそも、暑い季節、寝ているあいだに皮脂が出るのは当然のことです。
朝の洗顔はそれを落とすために行うわけですから、寝ているあいだにギトギトになっていても美容上は問題ありません。
快、不快の感覚的なものは別ですが……。
つまり、夜のスキンケアに使う必然性があるとは言い難いです。
ここまで書いていて、ものすごく的外れなナンセンスなことを言っているようで、自分でとても嫌になってきました。
この製品は、そういう無粋なことを言うために存在しているわけではないと思います。
キッラキラのケースに入っていて、
『フローラルアロマの香り』(公式サイトより)で、
なんかいろいろ使えるぞ!

楽しい、かわいい、わくわくする――
それで良いと思います。
そもそも化粧品は定義上は「効果をうたってはいけないもの」です。
医薬部外品はある成分が規定量入っていると、決められた効果を謳えるものです。

化粧品の方向性はものによって全然違います。
化粧品の枠組み内にありながら、皮膚科学に基づいたスキンケア効果を狙っているものもありますが、そうでない、娯楽品に近いものもたくさんあります。そして、それで良いのです。
消費者側がそれを理解して、自分がスキンケアに求めている目的に合った製品を的確に選ぶことの方がはるかに大事です。
***
ちょっといろいろありまして、ずいぶん間が空いちゃいました。
山場は越えた(現実的にではなく精神的に解脱した)のですが、まだ渦中ではあります。
珍しい……というか貴重な体験をして、それが女性の美容や健康管理にも関わることだったので、いつかもうちょっと落ち着いたら個人ブログ にまとめたいと思っています。
いろいろ、滞っているのですが、こっちも月2回くらいはせめて更新したいなぁ、と。
模索中です。

<化粧水>透明白肌 ホワイトローション

透明白肌 ホワイトローション 400ml
透明白肌 ホワイトローション 400ml
1,296円(2018年8月amazonでの価格)

全成分:
水、グリセリン、DPG、3-O-エチルアスコルビン酸、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン、豆乳発酵液、クズ根エキス、クロレラエキス、アロエベラ葉エキス、ボタンエキス、ダイズ種子エキス、アルニカ花エキス、アルテア根エキス、フユボダイジュ花エキス、スクワラン、グリチルリチン酸2K、BG、プロパンジオール、ジグリセリン、ペンチレングリコール、グリセリルグルコシド、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、キサンタンガム、水添レシチン、PCA、トコフェロール、フェノキシエタノール


先日思い立って、「皮膚科学を基に考える、amazonで買う10代から20代前半のスキンケア用品一式」をまとめましたが、その際に候補として成分を見て購入したもののボツった製品です。


10代から20代前半向けのスキンケア用品を選ぶときの考え方、必要なものは下記にまとめました。


参考記事:10代から20代前半の若い人におすすめするスキンケア

VC誘導体が含まれていて、なおかつバランス良く保湿剤も入っている、1,500円以下の化粧水ということでこちらを候補に考えました。


成分を見ていきます。


VC誘導体は、3-O-エチルアスコルビン酸、テトラヘキシルデカン酸アスコルビルと2種類入っています。


「3-O-エチルアスコルビン酸」は水溶性のVC誘導体で、即効性と安定性に優れます。紫外線A波によるサンタン(炎症を起こさずに黒くなる日焼け)に高い有効性を示すことが分かっています。


「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル」は本来水溶性のVCを油溶性にすることで、非常に高い安定性を持つ成分です。油溶性なので皮脂などにもよく溶け、浸透性が高いのが特徴。美白剤でもありますが、浸透しやすいので過酸化抑制やコラーゲンの産生促進など抗老化作用期待できる成分です。


保湿剤は定番のグリセリン、DPG、BG、プロパンジオール、ジグリセリン、ペンチレングリコールの他、高い保水力を持つヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲンなどが入り、他に植物エキス類も入っていてバランスが良い感じです。

こんな風に成分を見ていって、実際に試用するために購入し、手にとってみたのですが、手のひらに出して手の甲になじませてみた瞬間……


ん? んんん?


と思いました。


そこに、予期せぬ油様感があったのです。


すぐさま成分を見直してみると……


__ 人人人人__
>  スクワラン  <
 ̄  ̄Y^Y^Y ̄  ̄

スクワラン……


うん。


ふつうに、油、入っていたね…… スクワラン自体は良質の油分だけどさ……


単純に見落としただけでした。


化粧水に油や油様成分が入っている製品は、こちらに限らずけっこうあります。


それらが入っていると、ペタペタしたり、しっとりした質感になるので好き・嫌いはもちろんあると思いますが、スキンケアの有効性という観点からはどうでしょうか。


あまり詳しく書くと主旨がおかしくなるので別の機会にしたいと思いますが、今回に関していえば完全にアウトです。


それは、目的が「10代から20代前半の若い人向けのスキンケア用品」として適した化粧水を探すことだったからです。


詳しくは、「10代から20代前半の若い人におすすめするスキンケア」に書きましたが、この年代はにきびと過剰な皮脂に悩まされがちな年代です。


そして、なおかつ肌の水分量もまだまだ十分。


皮脂腺の少ない目元、口元を中心に季節や肌の状況に合わせて油分を補う必要はありますが、化粧水は洗顔後の肌を整えるために用い、基本的には顔全体に塗り広げるものです。


そこに油や油様成分が入っているとなると、使い分けや調整がしにくく、べたつきやテカリの原因になりかねません。


というわけで、見落としという初歩的なミスですが、ボツとなりました。


大人が使う場合も、そうですね…。


油分や油様成分が入った化粧水を採用するべき肌の状態や、状況(予算など)が思い当たらないのが正直なところです。


大人のスキンケアは基本的には「化粧水」「美容液」「クリーム」で考えますが、美容訴求成分の濃度が高くなりやすい美容液やクリームに比べると化粧水は安価なので、もしかすると予算の関係で化粧水しか使えないという場合もあるかもしれません。


たとえば、こちらの化粧水は1,296円です。


今回考えた、若い人向けのスキンケアプランに採用したクリームは、実は同じぐらいの価格です。保湿成分しか入っていないクリームなんですけれどね。


予算が限られている場合、大人が何よりも優先すべきなのは「保湿」です。


保湿ケアがいちばん質感も見た目にも影響があります。即効性もあります。


美白成分や抗老化成分は使い続けてはじめて、予防的な意味で効果※を得られますのでね。変化は感じにくいものが多いです。一部、最先端の化け物級の化粧品は事情が違いますけれど。


1,500円の予算で考えなければならないのなら、すっぱり美白と抗老化は諦めて、保湿に特化した方が結果的には満足度も高いし、ケア効果も得られやすいです。


という風に考えると、同じ予算で化粧水ではなく、クリームを購入した方が良いと思うのですよね。化粧水はほとんど水ですからね。


……ここまで書いていて、はたと気づいたのですが、


恐らく油分や油様成分を含む化粧水の存在意義は、消費者の「好き」に応えるということではないでしょうか。
スキンケア用品には化粧水、美容液、クリーム、乳液、ジェル、オールインワンなどさまざまな形状のものがありますが、化粧水は特別に人気の形状だと思うのですよね。さっぱりしていて質感が好まれるのでしょうし、「化粧水をたっぷりつける」美容法などが流行ったせいもあるのかもしれません。


いろいろなところで、たびたび書いていますが、皆がみんな、スキンケアに効果を求めているわけではないでしょうし、それでいいのです。


スキンケアという朝晩のわずかな時間が、楽しむためのものや、リラックスするためのひとときだっていい。
その場合、使って気持ちいい化粧水の形状で、ちょっぴり油分が入っていて、なんだかしっとりする感じがする……それもいいですよね。


油分や油様成分を含む化粧水は、効果うんぬんとかではなくて、スキンケアを楽しむために存在していそうな気がします。


スキンケアに効果や結果を求める人には、あまり活躍する場面が少ない性質のアイテムだと思います。


ちなみに、採用となった化粧水は油分は入っておらず、単体で見た場合は、大人の使用も十分有り得るというものでした。


クリームは本当に選択肢が少なくて苦心したのですが、化粧水は衝撃でしたね。この値段で、このクラスの化粧水が存在しているのかと。


10代から20代前半の若い人向けに成分を見て選び、その選んだものを実際に洗浄力や保湿力などをテストして、クレンジング、洗顔、化粧水、クリーム、日焼け止めの計5点のおすすめスキンケアセットを考えたのですが――
もしこれを大人が使った場合はどうなるのか、男性が使う場合がどうか、ということも合わせて書きました。


ボリューム出すぎちゃって、有料(100円)にしてしまったのですが、ご興味の向きはぜひに。


ここから飛べます↓


皮膚科学を基にして考える、amazonで買う10代から20代前半のスキンケア用品一式|せんたくびよりK|note(ノート)
https://note.mu/simple_skincare/n/n67b83fb8d415


飛んだらいきなり課金画面が出るとかいうことではなく、冒頭1700字くらい無料スペースがあります。


※化粧品は効果を謳ってはいけないので、ここでいう効果はあくまでも慣用句的表現の効果です


<本日の所要時間2時間>


時間を食った割にまとまりのないことを書いてしまってショボン。


ふだん店で大人(30代から50代)の肌の状況と予算に合わせて個人個人に合ったスキンケアプラン(化粧水、美容液、クリームなどの組み合わせ)を考えているのですが、大人は目的も肌の状態も予算も全く違うので、本当に難しいのです。


今回、ネットでamazonで買えるもので、10代から20代前半の若い人向けのスキンケアセットを作ってみようと思ったのは、この年齢だといろんな意味で幅が狭いのでやりやすかったからなんですよね。肌の状況も、予算も大人ほど個人差がないと思うのです。


これ、同じものの大人バージョンをやろうと思ったら、たぶん禿げると思います。いろんな意味で。


まず30代と40代と50代と60代以降で分けないといけないし、主目的「美白」「抗老化」「月予算5千円以内」「3千円以内」とか、かなり細分化しないと現実的じゃないですもんねぇ。


でもいつかやってみたい、なぁ……


あと今気づいたんですけれど、うっかりまた1日更新目標から遅れてました。

【完成しました・8/24追記有】皮膚科学を基にして考える、amazonで買う10代から20代前半のスキンケア用品一式・続報

今月頭からずっとガタガタ言っている、amazonで買う10代から20代前半のスキンケア用品一式についてです。
なんとなく木曜更新を目標にしているので、今日UPしたかったのですが、間に合っていません。
仕事終わってから、事務所で今まで書いていたんですけれど、まだまとまりきらないです。
今の時点で、製品と成分を調べるのに10時間くらい、製品テストに10日、結論を文章にまとめるのに6時間くらいかかっているんですけれど、いったい何をやっているのか……
成分や製品を調べるにしても、実際の製品で遊んでいるにしても、文章書く段階に入っても、やっているあいだは非常に楽しいんですけれど、はっと我に返ると「ヤバイな」と思います。
最終的に1万字くらいの内容になりそうで、下手すると、読むのにすら20分くらいかかるものになってしまいそうです。
こんな内容のものを出すと、今後書く記事のハードルも上がってしまいそうで、本当に大丈夫なのだろうか、と不安になってきています。
後先考えずに手を出して、完成までは突っ走るけれど、その後に「コレ、どうしよう」となるのは、いつもの悪い癖です。
好奇心に極振りして生きてきた結果がコレですよ…… どうしてこうなった……
とりあいず、形にするところまではいかないと、何にもならないので、明日の朝までに仕上げます。
8/24追記:
出来上がったのですが、アレコレいろいろ考えた結果「有料記事」として、noteというところでスペースを借りてUPしました。
やっぱり、ちょっとやりすぎ感が否めないなと……。
思った以上にお金も時間もかかってしまったのと、化粧品の選び方というのは、本来エステティシャンである自分の核みたいなもんだよなぁと気づいて。
これで12年、ごはんを食わせていただいてきたわけですからね。
その分内容は、何に憚ることもなく、とっても濃いものになっています(1万3千字=推定読了時間20分)
お値段は100円です。
↓ここから飛べます
皮膚科学を基にして考える、amazonで買う10代から20代前半のスキンケア用品一式|せんたくびよりK|note(ノート)
https://note.mu/simple_skincare/n/n67b83fb8d415
クレジット決済の他、携帯会社決済もご利用いただけるそうです。
100円という価格は、この記事に100円の価値があるというよりは、読んでくださる方の私への支援……という意味で考えました。
ちなみに、高校や大学などの学生さんでお金は払えんがどうしても読みたい、という人がいれば、何らかの方法で無料で読めるようにいたします。10代から20代の若い方向けのスキンケアについてまとめておいて、学生さんにお金をせびるのは本意ではないのでね。
次回は、裏切りの有料公開のお詫びを兼ねて、成分を見て購入したものの、ボツった製品をひとつ紹介したいと思います!

【2018年版】ドラッグストアで手に入る、千円以下のボディウォッシュ三選

この度、ようやくボディウォッシュ難民から脱したので、今日は市販のボディウォッシュで「これは…!」と思った製品を三種類取り上げてみたいと思います。

1.ラメランス ボディウォッシュ

ラメランス ボディウォッシュ (ホワイト) 480mL
ラメランス ボディウォッシュ (ホワイト) 480mL

ラメランス ボディウォッシュ(ホワイト)
480ml 602円(2018年7月現在amazonでの価格)


全成分:
水、ラウリルグルコシド、ラウロイルアスパラギン酸Na、コカミドプロピルベタイン、ココイルメチルタウリンMg、グリセリン、ジステアリン酸グリコール、ラウロイルメチルアラニンNa、コカミドMEA、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、セラミド2、セラミド5、ミリスチン酸、クエン酸、PEG-4、エタノール、ポリクオタニウム-7、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ポリクオタニウム-67、PEG-7M、炭酸Na、ピロ亜硫酸Na、カラメル、BG、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、コレステロール、EDTA-2Na、安息香酸Na、香料


せっけん系ではありません。


洗浄剤(界面活性剤)は、ラウリルグルコシド、ラウロイルアスパラギン酸Na、コカミドプロピルベタイン、ココイルメチルタウリンMg、ウロイルメチルアラニンNa。アミノ酸系洗浄剤と、その他も低刺激性の界面活性剤、洗浄助剤でまとまっています。この価格でこの界面活性剤はスゴイ。


保湿剤も良いです。

ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、セラミド2、セラミド5と「ラメランス」の名前を表す成分です。これらは角質細胞間脂質やその類似成分と呼ばれるもので、水分をラメラ構造(サンドウィッチ状みたいな)に保持するため、非常にすぐれた保湿成分です。特にセラミド2がそのなかでも王様です。まあ、洗うものに含まれていると界面活性剤で流されてしまって、ほとんど肌には残らないとは言われていますし、このお値段なのでほんのちょっとしか入っていないとは思うんですけれど。マイルドな洗いあがりは間違いないでしょう。

この価格帯でこの内容は本当にすごい。ちょっと目を疑うレベル。


香り違いで、「ローズ」があるようですが、どちらも「スキンタイプ:ノーマル」という表示で成分表示に変わりがないので恐らく香料のみが違うのかと。
ラメランス ボディウォッシュ (ローズ) 480mL
ラメランス ボディウォッシュ (ローズ) 480mL
皮膜形成剤みたいのも入っていないので、背中や胸元ににきびができやすい人も良いかと。成分を見るかぎりはすべての女性と、肌が荒れがちな男性、肌のバリア機能が未熟なお子さんにもおすすめです。

2.メルサボン アニュ ボディウォッシュ

メルサボン アニュ ボディウォッシュ スムースモイスチャー ディスペンサーセット (340mL)
メルサボン アニュ ボディウォッシュ スムースモイスチャー ディスペンサーセット (340mL)

メルサボン アニュ ボディウォッシュ スムースモイスチャー ディスペンサーセット
340mL 935円
(2018年7月現在amazonでの価格)


全成分:
水、ラウリン酸、ミリスチン酸、水酸化K、グリセリン、コメヌカ油、テトラオレイン酸ソルベス-40、オレイン酸、(カプリリル/カプリル)グルコシド、パルミチン酸、ジステアリン酸グリコール、香料、ジグリセリン、アルガニアスピノサ核油、オリーブ果実油、ニオイテンジクアオイ油、リンゴタンニン、チャカテキン、サボンソウ葉エキス、シロキクラゲ多糖体、クインスシードエキス、アルゲエキス、アスコルビルリン酸Na、トコフェロール、水添レチノール、PG、EDTA-2Na、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラウリルベタイン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、クエン酸、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ポリクオタニウム-39、ポリクオタニウム-7、ラウロイルアルギニン、セバコイルビスラウラミドリシン2Na、アラントイン、エタノール、BG、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール


ラウリン酸、ミリスチン酸、水酸化Kでカリ石ケン素地なので、こちらは石けん系です。


良い、というか発想が大変面白く、興味深いです。


グリセリンも入っているし、シロキクラゲ多糖体やアルゲエキスなんかも入っていますが、保湿剤の主は恐らく「油分」なんですよね。


香料の後方表示のものもあるので、含有量は微妙ですけれど、コメヌカ油、アルガニアスピノサ核油、オリーブ果実油、ニオイテンジクアオイ油あたり。


保湿剤の主役に油分を据えたと思えるのは、その形状。抗酸化成分であるトコフェロールも入っていますが、空気が入りにくく、酸化しにくいパッケージを用いています。


製品に大きな文字で「抗酸化革命」、それより少し小さな文字で「鮮度で”からだを洗う”が進化する」とあります。


「抗酸化」というと、最近「酸化」が美容や健康に良くないというイメージが浸透しつつあるかと思いますが、この場合の抗酸化はからだや肌の酸化を防ぐ、という意味合いではなく、製品の酸化を防ぐ、という意味です。油分はミネラルオイルでないかぎり、基本的に酸化しますのでね。酸化したものは肌に非常に刺激となります。


他の美容訴求成分同様、コメヌカ油、アルガニアスピノサ核油などの油分は洗顔やクレンジング、シャンプーなど「洗う」性質のアイテムに含まれていると、当然多くは洗い流されます。顔や頭皮に関しては皮脂腺が多いため事情が異なりますが、皮脂腺の少ないからだの保湿に油分は優先順位の高い成分です。こういう構成のものがどういう洗いあがりになるのか、大変興味深いです。(でも買わなかったんだな! これが)

3.ミュオ ボディソープ ポンプ

ミュオ ボディソープ ポンプ 480mL
ミュオ ボディソープ ポンプ 480mL

ミュオ ボディソープ ポンプ
480ml 580円
(2018年7月現在amazonでの価格)


全成分:
水、グリセリン、ラウロイルサルコシンTEA、DPG、プロパンジオール、ラウラミドプロピルベタイン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酒粕エキス、コメヌカエキス、ラベンダー油、オレンジ油、ベルガモット果実油、コカミドメチルMEA、ラウリン酸、クエン酸、クエン酸Na、ポリクオタニウム-10、BG


石けん系ではありません。


主の界面活性剤はラウロイルサルコシンTEA、洗浄助剤(恐らく)でラウラミドプロピルベタイン。ラウロイルサルコシンTEAは皮膚刺激と脱脂力が温和なアミノ酸系界面活性剤です。


保湿剤はグリセリン、DPG、プロパンジオール、酒粕エキス、コメヌカエキス……と、ちょっと控えめ。グリセリンとプロパンジオールは相互作用があるそうですけれどね。防腐剤が見当たらないのは、このプロパンジオールによる抗菌性のためかと。非常にシンプルで、潔いかんじを受けます。


結論から言うと、今回わたしはこちらを購入しました。

皮脂が非常に少ない、アラフォー女なので成分的には1.のラメランスの方が合いそうだったのですが、ボディウォッシュは夫と一緒に使うので彼のことを考えるとこちらの方が良さそうだったのです。

実際に使ってみると、成分を見た印象よりもしっかり落とすものは落とすという洗浄力を感じました。大変良いです。万人に向いている基本的なボディウォッシュだと思います。


4.ボディウォッシュだけでからだのケアは難しい

再三書いていますが、クレンジング、洗顔、シャンプー、ボディウォッシュなどの水で洗い流す性質に含まれる美容訴求成分(保湿剤や美白剤、抗老化剤など)は一部の成分を除き、ほとんど肌に残らないと考えられています。それらは相対的に洗浄力をマイルドにするには役立ちますが、肌の保湿はそのあとにつける化粧品で行った方が確かです。


特に、からだは顔や頭皮とは違い、皮脂腺が少ないため油分すらも不足しがちです。顔はしわ、たるみ、しみを防ぐ、などの美容的目的で化粧品をつけることも多いと思いますが、からだは保湿のために年齢を問わず化粧品、特にクリームをつけることをおすすめします。ローションは化粧水と同様でほとんど水ですし、油分が含まれていなければからだのケアには適切ではありません。


シャワーの回数も増えるこの季節、適切な洗浄力のボディウォッシュと仕上げのクリームで楽しいバスタイムをどうぞ。


<本日の所要時間1時間>


外出嫌いなくせに今回は珍しくドラッグストアで品定めしました。シャンプーやボディウォッシュの棚を真剣に御覧になっている婦人を見かけると、ついぴったりの製品を探して差し上げたくなりますが、そんなことをするとただの不審者なのでぐっと自制します。


今回取り上げた「ラメランス」と「ミュオ」はどちらもあのクラシエさんの製品でした。


HIMAWARIといい、ココンシュペール(いずれもシャンプー)といい、クラシエさんの製品は科学的で誠意があるように見えて、素敵です。宣伝が大げさでなく、消費者に誤解させるような文言を使わないのも良いです。メーカーさんにはそれぞれ共通した傾向みたいのがあるので、もしお気に入りのシャンプーや化粧品があるのなら、別の何かを探そうと思ったときはそこのメーカーさんをまず見てみるのも良いかもしれません。


……どうでもいいんですけれど「ボディウォッシュ」と打って変換しようとすると、必ずといってよいほど「ボディウィッシュ」になります。


なんなの。無意識でDAIGOさんリスペクトなの?

【シートパック】KOSE コーセー クリアターン 超濃厚保湿 マスク EX・純国産米マスク EX

KOSE コーセー クリアターン 超濃厚 保湿 マスク EX 40枚 フェイスマスク
KOSE コーセー クリアターン 超濃厚 保湿 マスク EX 40枚 フェイスマスク
839円
※2018年6月amazonでの価格
全成分:
水、DPG、BG、グリセリン、エタノール、アルガニアスピノサ核油、セリン、トコフェロール、ヒアルロン酸Na、ポリクオタニウム-51、メドウフォーム油、ユビキノン、水溶性コラーゲン、EDTA-2Na、PEG-20水添ヒマシ油、キサンタンガム、ジ(C12-15)パレス-8リン酸、セテアリルアルコール、テトラオレイン酸ソルベス-30、ポリソルベート80、ミネラルオイル、リン酸2Na、リン酸Na、フェノキシエタノール、メチルパラベン
KOSE コーセー クリアターン 純国産米 マスク EX 40枚 フェイスマスク
KOSE コーセー クリアターン 純国産米 マスク EX 40枚 フェイスマスク
957円
※2018年6月amazonでの価格
全成分:
水・DPG・BG・グリセリン・エタノール・アルガニアスピノサ核油・コメヌカエキス・コメ発酵液・トコフェロール・メドウフォーム油・ユビキノン・加水分解コメエキス・加水分解コメヌカエキス・EDTA-2Na・PEG-20水添ヒマシ油・キサンタンガム・ジ(C12-15)パレス-8リン酸・セテアリルアルコール・テトラオレイン酸ソルベス-30・ポリソルベート80・ミネラルオイル・リン酸2Na・リン酸Na・エチルパラベン・フェノキシエタノール・メチルパラベン
誰がどういう目的で使うかによって評価が変わってくるアイテム
いつ、どんなときに「パック」をしようと思うでしょうか。
一般的には、普段のお手入れでは物足りない(肌の調子が良くない)ときや、特別な日のためにさらにコンディションを上げたいときに用いるものではないかと。
それをふまえ、40枚で千円以下というなんともお手頃価格のこちらの製品。
そもそも私の認識しているパックの利用目的と一致しているのかどうか、あやしいように思います。
毎日利用している人が多いのか…?
この二つの製品、成分そのものは良く似ています。
水(基材)に、DPG、BG、グリセリンなど基本的な保湿剤が入り、「超濃厚 保湿 マスク」タイプにはヒアルロン酸Na、ポリクオタニウム-51、水溶性コラーゲン、などの美容訴求成分、「 純国産米 マスク」タイプには加水分解コメエキス・加水分解コメヌカエキスなどが入っています。
どちらにも入っているユビキノンはコエンザイムQ10のこと。医薬品成分名だとユビデカレノンです。活性酸素のうち数種類を除去する効果で老化予防(アンチエイジング)効果が期待されます。化粧品への配合上限は0.03%です。
そう。ユビキノンの配合上限は0.03%なんですよ。
成分表示を見るとわかりますが、その割にけっこう上位表示なんですよね。
つまりその下に表示されている成分は0.03%≧というわけです。
どちらにもアルガニアスピノサ核油、ミネラルオイルなどの油分と界面活性剤(水と油を混ぜるためのもの)が入っていますし、キサンタンガムという増粘剤も入っていますからシートに含んでいる液体そのものは、しっとり、濃厚な感じがあるかもしれませんが、その質感と保湿力は比例しません。
肌の保湿に油分という選択は2018年の現在ではかなり古い考え方です。
ヒアルロン酸Na、ポリクオタニウム-51、水溶性コラーゲン、このあたりは有意に肌の水分量を増やす成分ですが、いかんせん入っている量が少なすぎると思います。40枚=数百円というお値段では当然ではありますが…。
エタノールが入っていて、なおかつけっこうな量が入っているのも気になる点であります。
エタノールは溶剤であるとともに、抗菌、収れん、乾燥促進効果があります。さっぱりタイプの化粧品の使用感向上目的なんかのために使われることが多いです。
成分を見た印象では、お値段相応かな、という感じです。
100均の化粧品なんかでも有り得る表示かと。
冒頭に戻りますが、もしパックを基本的なケアに追加するもの、として考えた場合はこちらの製品をチョイスするのは適切でないと思います。
お使いになっている化粧品のグレードにもよりますし、化粧品の質と値段は必ずしも比例しませんが、一般的に考えて2千円以上の化粧水で普段のケアをスタートしている方だと、お使いの化粧水よりもこのパックに含まれる液体の方が質が悪い可能性が高くなるのではないかと。
逆にふだんスキンケアらしいものはしておらず、洗顔後はこのパックだけペロンと一枚乗せている、という場合は何もつけないよりも全然良いと思います。
40枚でこのお値段ということは、後者の使い方を想定しているような気がしないでもありません。
シートパックの存在意義、基本的な効果と選び方は以前まとめたのでそちらをご覧ください。

次回もまた1週間後に更新したいと思います。
<本日の所要時間50分>

保湿系バイオセルロースマスク3選

先日、「予算千円ではじめる冬のお肌の乾燥対策~パックを取り入れる~」でパックの有効性と選び方を紹介しましたが、今日はシートマスクでもお勧めのバイオセルロースタイプのマスクを3つ取り上げてみたいと思います。
バイオセルロースタイプのフェイスマスクとは?
2018年2月8日写真を追加しました

■目次

 1.ジャパンコスメ JC Bijou さくら
 2.ビルル シンデレラ ラグジュアリー belulu Cinderella Luxury
 3.バイオセルロース フェイスマスク MOIST(弾潤系)
 4.シートマスクにしみ込んでいるのは化粧水

1.ジャパンコスメ JC Bijou さくら

ジャパンコスメ JC Bijou さくら 25ml モイスチャーケア -
ジャパンコスメ JC Bijou さくら 25ml モイスチャーケア –
ジャパンコスメ JC Bijou さくら
amazon 864円

全成分
水、BG、グリセリン、プロパンジオール、ヒアルロン酸Na、アロエベラ液汁、加水分解エラスチン、水溶性コラーゲン、PEG-60水添ヒマシ油、メチルグルセス-10、グリコシルトレハロース、ポリアクリレート-13、メチルパラベン、加水分解水添デンプン、ポリイソプテン、ベタイン、フェノキシエタノール、ハチミツ、PCA-Na、クエン酸Na、ポリソルベート20、ソルビトール、クエン酸、セリン、グリシン、グルタミン酸、アラニン、アルギニン、リシン、トレオニン、プロリン
分かりやすく保湿系バイオセルロースマスクです。
一般的な保湿剤である、BG、グリセリン、プロパンジオール、ヒアルロン酸、水溶性コラーゲンなどがバランスよく含まれています。乳化剤が入っているけど油分が見当たらない…。皮膜形成剤あたりとの兼ね合いなのか…。
表面を覆うような成分も入っているので、仕上がりは特にしっとりして感じるのではないかと思います。(それが本当の意味で保湿というかどうかはちょっと微妙ですが)1,000円以内でお手頃なので試してみてもよいと思います。

2.ビルル シンデレラ ラグジュアリー belulu Cinderella Luxury フェイシャルマスク


ビルル シンデレラ ラグジュアリー belulu Cinderella Luxury フェイシャルマスク
amazon 1,580円

全成分
水、プロパンジオール、グリセリン、PCA-Na、メチルグルセス-10、ヒト脂肪細胞順化培養液エキス、水溶性プロテオグリカン、加水分解シルク、加水分解コラーゲン、ヒアルロン酸Na、ソメイヨシノ葉エキス、チャ葉エキス、カミツレ花エキス、アラントイン、ヒアルロン酸アスコルビル、酢酸トコフェロール、カプリロイルジペプチド-17、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、クエン酸、クエン酸Na、水添レシチン、ポリソルベート80、カプリリルグリコール、タマリンドガム、キサンタンガム、BG、ペンチレングリコール、エタノール、PEG-20ソルビタンココエート、エチルヘキシルグリセリン、アニス酸Na、ローズマリー油
なぜか画像が表示されないのと、表記の名称が長すぎてどこまでが正式名称かよく分かりません。
↓このように表記されています
フェイスマスク 美ルル シンデレラ ラグジュアリー belulu Cinderella Luxury バイオセルロース 日本製 厚手 ヒト幹細胞エキス プロテオグリカン 無鉱物油 無着色 無添加 フェイシャルマスク (set1)
前置きはさておき。
こちらは保湿&抗老化剤が入った、年齢肌向けのバイオセルロースマスクです。
お値段が1,580円と「予算千円ではじめる冬の乾燥対策」という趣旨からは少し外れてしまうのですが、千円台なのでまあ、ありかなという勝手な判断と、入っているものの割にはお値段が手ごろで割安感があるので紹介します。
プロパンジオール、グリセリン、PCA-Na、メチルグルセス-10、加水分解コラーゲン、ヒアルロン酸Naとポピュラーな保湿剤がバランス良く含まれているうえに、ヒト脂肪細胞順化培養液エキス、水溶性プロテオグリカンと注目の抗老化剤が含まれています。
ヒト脂肪細胞順化培養液エキスは細胞増殖因子(EGF,IGFなど)とともに近年注目されている成分です。細かく言うとアレなんですけれど……細胞を賦活させることにより、年齢に伴うしわ、たるみ、シミなどをケアしていこう、というようなものです。
水溶性プロテオグリカンはサケの鼻軟骨由来のもので、コラーゲンを増やしたり、色素沈着やシワを改善するという成分です。
このあたりの成分は5,6年くらい前から見かけるようになり、ここ2,3年はこれらが配合された化粧品が、業務用メーカーや一部の一般向け先鋭的メーカーから発売され、爆発的に増えた印象です。恐らく今後は功老化系化粧品の主となっていくのではないでしょうか。けっこうエビデンスも出てきているようですしね。
ただし、まだまだとにかく値段が高い。
これらを含む製品は美容液で2万~6万程度(売価)、フェイシャルマスクでも高濃度に含むものは卸値でも1枚あたり2千円から3千円ほどします。エステサロンでこのクラスの化粧品を使うトリートメントを受けようと思うと、立地にもよりますが2万円前後のコースになっていることが多いようです。
こちらのマスクの場合、入っている量はほんのちょっとだと思うんですけれど、それでも最新鋭の機能性化粧品をお手頃価格で試してみるのも面白いと思いますよ。マスクだと継続してコストがかかるわけではないですしね。

3.バイオセルロース フェイスマスク MOIST(弾潤系)

日本製バイオセルロース フェイスマスク MOIST(弾潤系) 1枚 -
日本製バイオセルロース フェイスマスク MOIST(弾潤系) 1枚 –
日本製バイオセルロース フェイスマスク MOIST(弾潤系) 1枚
amazon 648円

全成分
水、プロパンジオール、グリセリン、ラベンダー花水、PCA-Na、BG、アセチルヘキサペプチド-8、セラミドNP、セラミドAP、セラミドEOP、フィトスフィンゴシン、ポリクオタニウム-51、水添レシチン、ソルビトール、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、トコフェロール、加水分解コラーゲン、クエン酸、クエン酸Na、アラントイン、ヒアルロン酸Na、タマリンドガム、キサンタンガム、メチルグルセス-10、アニス酸Na、パンテノール、パルミチン酸レチノール、ピーナッツ油、スクワラン、コレステロール、ラウロイルラクチレートNa、カルボマー、メチルパラベン、フェノキシエタノール
保湿目的のマスクとしては、こちらがお勧めです。
仕組みの異なる保湿成分が複数入っているし、角質細胞間脂質も入っています。ちょっとだけVC誘導体(美白、抗老化成分)が入っているのも嬉しい。皮膚科学に基づいた成分構成だと思います。お値ごろ感もあります。
手触りを良くするような、悪い言い方をすると「おためごかし」的な成分は入っていません。特に刺激が強いようなものも入っていません。(かといって絶対に誰もトラブルが起きないという意味ではありません)
あとは、これらの成分がどのくらい入っているかなんですけれど、フェイスマスクの場合、化粧水と同様でどのみち90%超は水ですからまあ大した問題ではないかと。
あとはシートがそれなりの厚さがあれば言うことなし。バイオセルロースのマスクはけっこう厚さがそれぞれ違うのです。同じメーカーの同じ製品でもそのときそのときによって違いますしね。
ちょっと手に入りにくそうですが、こちらは成分見るかぎりはおすすめ。

4.シートマスクにしみ込んでいるのは化粧水

バイオセルロース、不織布に限らずシートマスクに含まれている化粧品は、一部、美容液に近いものもありますが、たいてい化粧水のようなものです。
そのため肌の乾燥がひどく、バリア機能が著しく損なわれている場合はマスクにしみこんでいる化粧品が肌にしみたり、使用後すぐに赤くなったりすることがあります。そのときは、なるべくこっくりしたクリームだけを洗顔後のスキンケアに使い、肌の回復を待ってからマスクを使ってみてください。
化粧品がしみたりするのは、化粧品が悪い可能性よりもどちらかというと、自身の肌のコンディションが悪すぎるために起こることが多いです。敏感肌はもともと敏感な肌、という意味よりは敏感な状態になってしまっている、というニュアンスの方が正しいかもしれません。

ただし、化粧品を使って翌日から二日後にかけて湿疹や腫れが出た場合、アレルギーの可能性があるのですぐに皮膚科を受診して判断を仰ぎましょう。
<本日の所要時間2時間>
※このページに表示されている価格は2018年2月9日現在のものです。また記載の製品は試用しておらず、成分表記を見ただけの印象です。ご使用の際はそのあたりにご留意ください。
このブログをどういう人に御覧いただいているのか、ちょっと分からないんですけれど…
もし実店舗にお越しいただいている方で、バイオセルロースマスクをお探しでしたら、ご来店の際にご相談くださいね。普段からご予算とお肌のコンディションに合わせ、カスタマイズして基礎化粧品のご提案も行っておりますが、マスクのようなスペシャルケア用のアイテムも、試用を重ねた末に探し出した秘蔵の品を用意しています。コスパも性能も折り紙付きですよ…!

よく見かける市販のクレンジングを考察する

 

1.モイスタージュ Wコールドクリーム 270g

モイスタージュ Wコールドクリーム 270g -
モイスタージュ Wコールドクリーム 270g –
モイスタージュ Wコールドクリーム 270g
amazon 489円
ケンコーコム 734円

全成分
ミネラルオイル、水、ポリソルベート65、マイクロクリスタリンワックス、グリセリン、DPG、ステアリン酸グリセリル、ジメチコン、ステアロイルグルタミン酸Na、ステアリン酸、ポリソルベート80、ミツロウ、キサンタンガム、オリーブ油、スクワラン、ヒドロキシステアリン酸水添ヒマシ油、シルクエキス、エタノール、加水分解コラーゲン、セテアリルアルコール、EDTA-2Na、メチルパラベン、エチルパラベン、香料


手に取りやすい価格のクレンジングクリームですね。
そのためか、「クレンジングクリーム」ではamazonで11位。ケンコーコムでは1位です。


安価で酸化しにくく、溶剤として優れたミネラルオイルを主に、ステアリン酸、ポリソルベートなどの界面活性剤が入っています。まさにこれぞクレンジングクリーム、といったシンプルでよくある中身です。

メイクを落とす力は強すぎず、弱すぎず、というところではないでしょうか。
特別落としにくいメイクをしていなければ十分かと。


Simple is Bestを地でいくような製品だと思います。売れている理由が分かるな…。

ちなみに、「うるおい成分としてオリーブオイル配合」とのことですが、

オリーブオイルそのものは肌に柔軟な感触を与えるものです。

オリーブオイルに限らず、油脂類は肌の表面に膜を張って水分蒸発を防止すると考えられていましたが(近頃は別の物質もその役割を担っていることが分かってきました)、これの最たるものが「皮脂」です。


そもそも、クレンジングクリームには溶剤である油分を水で流せるように、界面活性剤が入っているのでそんなに油分も残らないんじゃないかと思います。

2.ラフラ バームオレンジ ホットクレンジング 100g

ラフラ バームオレンジ ホットクレンジング 100g [ダブル洗顔不要・毛穴対策・角質除去] -
ラフラ バームオレンジ ホットクレンジング 100g [ダブル洗顔不要・毛穴対策・角質除去] –
ラフラ バームオレンジ ホットクレンジング 100g
amazon 3,240円


全成分
グリセリン、オリーブ果実油、PEG-10ヒマワリグリセリズ、オレンジ油、(ベヘン酸/エイコサンニ酸)ポリグリセリル-10、ステアリン酸グリセリル(SE)、(ベヘン酸/エイコサンニ酸)グリセリル、ミツロウ、水溶性コラーゲン、ヒアルロン酸Na、ローヤルゼリー、ハチミツ、グルコシルルチン、グルコシルヘスペリジン、カラメル、水、トリ(ベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサンニ酸)グリセリル


ものすごいネットに情報が落ちていますね。
それに評価も高い。


非常によく似たつくり、似たような内容のブログのようなものがたくさんあったので、宣伝がお上手なのかなぁ、と。
こちらは成分見る限り、「油性ジェル」タイプのクレンジングに近いのではないでしょうか。

成分表示の一番めはグリセリン(アルコール)なんですが、これは「ホットクレンジング」という言葉が示しているように、グリセリンが水と混ざるときに発熱する性質を利用して、熱感を与えるためです。


それに、オリーブ果実油、PEG-10ヒマワリグリセリズ(ヒマワリ種子油、α-体が多いため酸化しにくい)が続いており、このあたりが基材なのではないかと。


次のオレンジ油は通常は香料として用いられることが多いですが、定義が違うものもあり、コンディショニング剤として使われることもあるそうです。表示位置からすると後者でしょうか。その後は界面活性剤が見られます。


水溶性コラーゲン、ヒアルロン酸Na、ローヤルゼリーなどの美容訴求成分も含まれていますが、分量的には恐らくほんのわずか。

そもそも、クレンジングや洗顔など水で洗い流してしまう化粧品に含まれる美容訴求成分は、ほとんど肌に残らないと考えられています。例外は、近頃出てきたカチオン化されたヒアルロン酸など。


こちらの製品、成分をみるかぎりでは洗浄力は「けっこう強い」のではないかと。


上で取り上げたモイスタージュ Wコールドクリームよりはもちろん強いと思います。


一般的には40代半ば以降くらいの皮脂量が落ちてきている人、もともと皮脂が少なめの人、肌のバリア機能が壊れていて些細な刺激でも赤くなったり、かゆくなったりする人には向いていないかと。


バッチリメイクの人、年齢が若い人に向いた製品だと思います。

 3.DEW クレンジングクリーム 125g

DEW クレンジングクリーム 125g(メイク落とし) -
DEW クレンジングクリーム 125g(メイク落とし) –
DEW クレンジングクリーム 125g
amazon 2700円


全成分
ミネラルオイル、水、DPG、ステアリン酸PEG-6ソルビタン、ポリソルベート60、イソノナン酸イソノニル、トリエチルヘキサノイン、パルミチン酸セチル、ミツロウ、ステアリン酸、ステアリン酸グリセリル、ステアロイルグルタミン酸Na、ジメチコン、トリベヘニン、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、香料、BG、EDTA-2Na、アセチルグルコサミン、メチルセリン、アルゲエキス、ヒアルロン酸Na、フェノキシエタノール


amazonおすすめ上位表示。
評価も高いです。


モイスタージュ Wコールドクリーム 270gと同じ、クレンジングクリームでつくりもよく似ています。


お値段が5倍以上違うのが、化粧品のおもしろいところでもあり、選ぶのを難しくさせているところでもありますね。

成分は少し違いますが、基材の油性原料に水、界面活性剤とつくりは本当によく似ているんです。


違うのは、途中に保湿剤やエモリエント剤などが見られることでしょうか。


相対的に油性原料や界面活性剤の含まれる量が落ちるので、洗いあがりがややマイルドな感じというか、繊細な感じになるのではないかと。今回取り上げた製品のなかではもっとも洗浄力が穏やかそうです。

ただ、クリームクレンジングの場合、他のアイテムに比べて成分が似たりよったりになりやすいので、実際のところは使ってみないと分からないことも少なくありませんけれど。


どういう人がこういう製品を使ったらよいかというと、けっこう難しいですね。


よくあるクリームクレンジングよりも、ややテクスチャーが軽めだと思いますし、容器がタンクでなくチューブ状で使いやすいのがよいかも。忙しいけれどクリームクレンジングをしたい、そこそこメイクもちゃんとしている、という人に向いているかもしれません。

4.賢くクレンジングを選び、使うには

クレンジングはシンプルに「メイクを落とす」役割だけ担えばよいので、あまり高価な製品や美容訴求成分がたくさん入った製品を使う必要はありません。クレンジングに含まれる保湿剤や美白剤、抗老化剤などの成分は含有量が非常に低いうえ、水で流したときに一緒に流れてしまい、肌にほとんど残らないのです。


スキンケアの目的が、美しい肌や健やかな肌を育むためであるとしたら、その分の予算は以後の美容液やクリームに割り振った方が合理的です。


また、クレンジングでマッサージをする人もいますが、全くおすすめできません。


クレンジング剤とは多くが溶剤である油性原料や界面活性剤でできており、化粧品のなかでは特に肌に負担になりやすいアイテムです。


クレンジングはご自身のメイクに合った程度の洗浄力のものを用い、メイクを浮かせることだけのために使い、手早くその工程を終えることが大切です。


※このページに表示されている価格は2018年1月26日現在のものです